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2018グランプリシリーズNHK杯:完




NHK杯:得点&順位と演技動画→ここです
ジャッジスコアの詳細→ここです

■女子シングル・ショートプログラム

●期待の若手、紀平選手は。。。
ドビュッシーの「月の光」の音楽に乗って演技が始まった時、2008年NHK杯の浅田真央さんの演技が目に浮かびました。そんな透明感を紀平選手も持っていますね。

う~ん、もう、練習ではほぼ完璧だったトリプルアクセルが…回転不足+転倒では8.00点の基礎点が実質2点にしかならないのよね。残念。これぞ、練習と本番とは違う、という実例か。。「グランプリシリーズの洗礼」を受けたというべきか。しかし、その後の演技をしっかり出来たのはさすがです!

これで69点台が出るということは、トリプルアクセルが決まれば、7点以上はアップしますので、76~77点は出るという計算になります。さらに、スピンやステップでのレベル3がレベル4になれば78点台も可能と!

紀平選手は地力という点では宮原選手に次ぐ日本女子のナンバー2、と言えるでしょう。

●ロシアのマダム、こと、トゥクタミシェワ選手。
彼女のようにエキゾチックな風貌のマダムが銀座か六本木あたりの高級クラブにいたら、人気沸騰でしょうな。人材が目白押しのロシア女子シングル界。その荒波に揉まれながらも沈没することなく、しぶとく生き残って来たトゥクタミシェワ選手。練習では成功率が低かったと言われるトリプルアクセルを完璧に決めました。お見事です。

彼女のムッチリとしたおみ足が生みだすバネのジャンプは魅力的です。

彼女のコーチのミーシンご老師は意気軒昂!「大義であった。予は満足じゃ!」と顔に書いてある。

●「しぶとく生き残った」と言うなら、レオノワ選手こそが先輩だ!
28才になったのか!しかし、伊達や酔狂でロシアスケート連盟は彼女をグランプリシリーズに出したりしないでしょう。それだけの力があるという証拠。「ペラペラ体型の十代スケーター」とは一味違う滑りを見せてくれます。

ベテラン選手の活躍は本当に嬉しいものだ。フリースケーティングも頑張れ!

●韓国のイ・ウンス選手。※
前から注目されていた選手。キム・ヨナさんのよな魔力は無いが、スタイルとエレガンスはウンス選手の方が良し。男子のチャ・ジュンファン選手と並ぶ韓国フィギュア界のホープですね。両選手共、スケートのセンスが抜群のようです。身長163cmはアジア系としては高い方であり、しかも、手足が長いのでそれ以上にダイナミックで大きな演技に見えます。この年齢にして表現性は抜群と見た!紀平選手の良きライバルの一人になりそう。

●安定感抜群の三原選手。
ステップシークエンスでレベル4を取っています。以前はレベル3が多かったのですが、こういう点にも彼女の努力の跡を感じますね。意外なことに、今回の上位選手でレベル4を取ったのは三原選手だけ。何故か、下位選手がこぞってレベル4を取っているのが面白い。

アナウンサーが決まり文句のように、「最高難度のレベル4を獲得!」と言いますが、これって、誤解を招来ますね。レベルはあくまでルールに対する適応力や正確性がメイン。もちろん、レベル2よりは難しいのでしょうけど、「難しさ」や「上手さ」を示すバロメーターはGOEの加点の方です。このことを解説者が補足して欲しいですね。

●日本女子のエースの貫録と力を見せた宮原選手。
単独のトリプルルールジャンプはちょっと危なかった!回転不足かなあと一瞬ヒヤッとしましたが大丈夫だったようです。それ以外はもう素晴らしい技術と表現性、そして宮原選手独特の個性を余すところ無く見せてくれたと思います。表現性という点では、メドベーデワ選手、コストナー選手、ワグナー選手、オズモンド選手と並ぶ存在かな。

今回、私は彼女の腕や手の動きに注目して見ました。上手く言葉に出来ないのですが、「全てが決まっている!」とでも言いましょうか。前にも書いたかもしれませんが、ベテランの踊子さんと若手の踊子さんの手の使い方の違いに通じるような。舞妓さんはただ手をヒラヒラ動かすだけで…可憐ではありますが…それ以上の味わいは無い。ベテランの芸子さんの手の動かし方には何とも言えぬ味わいがあります。あるいは、無駄な動きをしていない。それと同じものを宮原選手の「舞」に感じました。


■男子シングル・ショートプログラム

●ロシアのヴォロノフ選手。
31才の大ベテランの躍動!ラフマニノフの名曲も彼の演技を後押し。高い高いジャンプは健在です。いったい、彼のモチベーションの源はどこにあるのでしょうね?ロシア男子の若手がイマイチ期待に応えられない状態が続いているので、「オメエラッ、ナニヤッテルンダ!」と𠮟咤しているかのよう。

●そのヴォロノフ選手に𠮟咤?されているアリエフ選手。
コリヤダ選手と並び、スケーティングの美しい選手と思います。スケートしている姿も美しい。潜在能力は十分と見ます。プルシェンコさんやヤグディンさんやクーリックさんのような勝負強さが備われば!

●宇野選手。。。
ショートプログラム、前回大会に続き、なかなかジャンプが3つ揃わない。うーむ。
ショートで4回転ジャンプを2本入れる構成がそれだけ難しいものなのだと彼の演技が教えているようです。どの4回転ジャンパー達も皆苦戦していますしね。

失敗した4回転トゥループでは、「回り過ぎて…」という解説がありましたね。そう言えば、ジャンプのランディングって、ほんの少しだけ回転不足的に降りるのが正解…と、誰かが言っていたような。

ともあれ、宇野選手は世界選手権でバッチリ決めてくれればオッケーです。

気がかりだった最後のコンビネーションスピンではトラベリングが少なく、上手く行きましたね!


今や、(いや、今も、と訂正すべきか)日韓関係は最悪(私個人は韓国も問題ですがそれ以上に日本側の問題と捉えていますが)です。それにもかかわらず、会場の観客の皆さんはウンス選手に対しても他の選手と同様、温かい拍手と声援に、国旗を掲げていました(テレビで見る限り)。

こういう所が個人競技であるフィギュアスケートの良さと思います。

あるいは、ロシアのスケーター達が言うように、日本のフィギュアファンの美点なのかもしれません。

これがサッカーのような団体競技となりますと途端に、プチ国家主義やらプチ愛国主義が出て来てウンザリさせられます。あたしが最近、サッカーを楽しめなくなり、見なくなったのはこれが原因です。


●紀平梨花選手がグランプリシリーズ初登場にして初優勝!!
紀平選手のフリー演技:「ビューティフル・ストーム」→ここです

やってくれました!ショートプログラムのミスを綺麗に吹き払った「美しい嵐」の名演技!もう、期待以上の演技を見せてくれました。これが見られただけで幸せです。

紀平選手は小柄な方(公表では身長154㎝)ですが、バランスの取れた体型(細過ぎず、しかしスラリとしている)と、バランスの良い技術の持ち主かなあと。そして、素人目ですが変なクセみたいなものが無く、実に素直なスケートと思います。ジャンプもスピンもステップも表現性も。これから更にどこまで進化して行くのか非常に楽しみです。

フィギュアスケートの魅力はジャンプだけではない…は、耳にタコが出来るほど聞かされて来ましたし、確かにその通りなのですが、過去にジャンプ力で勝負して来た日本女子スケーターの系譜を継ぐスケーターの華やかなデビューに、私は欣喜雀躍、小躍りしたくなります。紀平選手のようなスケーターの出現を私は待っていたのです(((o(*゚▽゚*)o)))

紀平選手の強味は、トリプルアクセルをあたかも普通の3回転ジャンプのように短めの助走から軽々と跳べること、ルッツとフリップの跳び分けが出来ること、苦手なジャンプが無さそうなこと、一つひとつのジャンプに安定感があり、しかも質が高いこと等々、たくさんありますね。もう、これだけで十分に世界のトップスケーターの仲間入りです。

彼女は4回転トゥループと4回転サルコウも跳べるのですが、今シーズンは本番では跳ばない方針だそうです。私はこれが正解と思います。今シーズンは現在の構成のままジャンプやステップシークエンスやスピンに磨きをかけて行くのが良いと思います。4回転の方は1年後か2年後、更に確率と質が上がってから入れれば良いと思います。そして、3年後、4年後には表現性の方の飛躍的な進化も見られるものと思います。

ひょっとして、今シーズン、五輪女王のザギトワ選手を破る可能性があるのは紀平選手だけかもしれません。


●宮原選手ですが、紀平選手とは別の意味で私は熱狂させられました。
ここでも「マニエラの魂」を目の当たりに見た思いがします。演技構成点の評価は昨シーズンから上がり、ザギトワ選手に匹敵しつつあります。素人目ですが、ジャンプのパフォーマンスが上がったことも評価アップの一因だろうと。、

他に、大ベテランのレオノワ選手の奮闘には胸が熱くなりましたし、三原選手も素敵な演技でした。ウンス選手は思ったほど得点が伸びませんでしたが、やはり、才能を見せたと思います。


●男子は予想通り、宇野選手の圧勝でしたが、こちらも大ベテランのヴォロノフ選手の奮闘は感動的でしたし、大怪我から徐々に復活しつつある山本草太選手の演技にも感銘を受けました。山本選手は18才と若いですから、まだまだこれからこれから才能を開花して行くものと思います。


■アイスダンス:フリーダンス

●是非とも御覧下さい!イギリスのフィアー&ギブソン組の演技を推奨します!
ここです
記事冒頭のNHKサイトからも動画が見られます。こちらは宮本賢二さんの解説があります。

今シーズンのアイスダンスは多くのメジャーなカップルが休養や怪我等で不在です。競争という点ではカオスなので、そういう意味でも面白さが期待出来ますね。

表彰台には一歩及びませんでしたが、フィアー&ギブソン組のフリーはノリノリのダンス系音楽のパレードですので素人受けしますね。また、それだけの素晴らしい演技だったのではないでしょうか。私はエキサイトしました!

動画の54秒~1分05秒のワンフットステップシークエンスも素敵です。
ブラケット~カウンター~ロッカー~チェンジエッジ~ツイズルの一連のステップはスピード感があり、何より音楽のリズムと一致していますね!

また、後半のセットオブツイズルでは二人のシンクロもバッチリですし、細やかな腕の使い方が素敵!最後の膝を突いてのスライディングムーブメンツ(今季からの新ルール)もカッコいい!決まっている!

イギリスはシングル種目ではちょっと振るいませんが、アイスダンスは絶えず良いカップルが登場します。



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2018.11.10 | | コメント(6) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会



大リーグ・大谷翔平選手&卓球・伊藤美誠選手のこと




●大谷翔平選手(24才)のバットの構えについて。
一度も野球をしたことの無い片割月が野球評論家気どりで語る。

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前にも書いたように私も大谷選手のファンになりました。すると厳禁なもので、それまで応援していたニューヨークヤンキースの方には興味が無くなり、マー君こと田中投手の試合も見ることがなくなりました(^^ゞ。

期待を遥かに上回る活躍でしたが、バッターとしては一つ、心配なことがあります。それは、三振が多過ぎることです。見逃しもあれば空振りもあります。特に、インコースに曲がって落ちて来る変化球に弱いようです。もちろん、ホームランや長打が最大の魅力なのですが、打率が2割9分にも届かないのが物足りないです。

今から一ヶ月前くらいでしたか、とある番組で松井秀喜さんが大谷のバットの構えについて、「構えたバットの位置が高いと、私ならインコースのボールをヒットすることはとても出来ない。よくあの構えでヒット出来るものだ。これは彼の才能だ。もちろん、打者によって構えはそれぞれあって良いのだが…でも、彼は若いですから学習するでしょう」くらいのことを言っていました。

松井秀喜さんはニューヨークヤンキースのマイナーの特別打撃コーチを務めている関係上、あまり立ち入ったことは具体的には言えなかったのでしょうね。

私が推測するに松井さんの本心は、「もう少し、構えの位置を下げた方が打率が上がるだろう。もしも私がコーチすればそう指導するだろう。が、現状では私が彼を指導することは出来ないので…」

くらいの意味だったと思います。

確かに、上の画像を見ても、大谷選手のバットの構えは松井さんと比べかなり高いですね。

欲を言えば切りが無いのですが、私は大谷選手には是非とも3割バッターになって欲しいです。来季、フォームを変えるのか、あくまで今までと同じフォームのままなのか、興味深いです。来季はバーター専門で出場するのですから、何とか3割は打って欲しいなあ。

もっとも、今の大リーグでは打率よりも打点や本塁打数の方が高く評価される印象です。打率が2割そこそこでも本塁打が30本以上だと、打線の柱としてクリーンナップを任されるようです。私とて、仮に、大谷選手が日本人打者として初の本塁打40本を達成してくれるなら、打率の方は2割8分くらいで十分です(^_^;)。


●卓球の伊藤美誠選手(18才)の強さについて。
温泉卓球レベルの片割月が卓球評論家気どりで語る。

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オデコが広いというのは良いよね。賢そうで。

11月6日付、共同通信
「…【北京共同】6日付の中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、卓球の国際大会で中国トップ選手を相次いで破った伊藤美誠選手について「大魔王が現れた」と驚きをもって伝え、中国の卓球界が警戒を強めていると報じた。

環球時報は「伊藤選手と向き合うときは、戦術や試合に臨む心構えを(他の選手と対戦するときと比べて)変えなければならない」との中国の卓球女子監督の言葉を引用。同監督は「彼女の実力は超一流」として警戒するよう呼び掛けたという。

伊藤選手は今月開かれたスウェーデン・オープンで世界ランク1位の朱雨玲選手、16年リオ五輪女王の丁寧選手ら中国勢に勝利し優勝した…。」

中国の新聞記者さんよ、仮にも18才の乙女に対し、「大魔王」はないでしょう。それを言うなら、おたくら中国女子選手達の方がよほど「大魔王」な風貌をしているよ(*`へ´*)

決勝で伊藤美誠選手が世界ランク1位の朱雨玲選手を4-0で圧勝した試合。
動画はここです

特に、動画の5分50秒から伊藤選手のフォアハンドスマッシュがノータッチで決まった1本と次のバックハンド対バックハンドで打ち勝った1本に注目!伊藤選手の特長が良く出ています。

2017年のアジア選手権で、平野美宇選手が中国のトップ選手を次々に破り優勝した時も凄かったですが、今回の伊藤選手のケースはさらに凄いと言えるでしょう。

何故なら、アジア選手権では5セットマッチでしたが、スウェーデン大会は7セットマッチなのです。つまり、より実力が試される試合だったと言えます。

「日本人選手キラー」こと、劉詩雯選手を準々決勝で、五輪女王&世界女王こと、丁寧選手を準決勝で、世界ランク1位の朱雨玲選手を決勝でそれぞれ打ち破ったのですから凄い。

平野選手はアジア選手権以後、中国陣営にスタイルを研究されてあまり勝てなくなりました。平野選手の卓球は石川佳純選手と同じく、オーソドックスなドライブ型のスタイルなので研究され易いのかもしれません。日本人女子では石川選手が一番力が安定しているのに、中国人選手にはなかなか勝てない理由はその辺りにもあるのでしょう。

ところが、伊藤選手のスタイルは非常に独特で、そう簡単には行かないと思います。

①トップスピンをかけるドライブ型ではなく、ナックル系のフラットな打ち方や意外性のある変化球を打つので相手はタイミングやリズムを取るのが難しい。

②ボールの上がりばなを叩く、「ライジングショット」が得意でスピードが速い。テニスの伊達公子さんと似ている。コントロールが難しいが決まると効果が大きい。

③おそらく、手首が強靭で柔軟なのでしょう。バックハンドの強打が超女子級に速い。

④これもおそらくですが、伊藤選手は頭が良い。一球、一球、考えながら打っている。ただやみくもに強打していない。相手の裏をかいたり、タイミングをずらしたり、が上手い。

⑤抽象的ですが、相手にマッチポイントを握られてから逆転する精神力の強さと冷静さがある。

こういうスタイルの選手は女子では他にちょっと見当たらないので、中国陣営といえでもなかなか対応が難しいのではないかと推測します。希望的観測も入っていますが(^_^;)。

世界の主流はトップスピンをかけるドライブストローク。テニスもそうですが、ネットをはさんだ球技では、いわゆるストレート球よりも、スライダーのような回転球の方が安定した配球が出来るのは理屈です。

逆に、回転数の少ないフラット系の球はコントロールが難しいので、調子が悪いとミスを連発する率が高くなります。伊藤選手が負けるケースではミスの連発が目立ちます。

その代り、当たり出すと手の付けようがなくなるというわけです。

もちろん、中国選手の強さは無類ですからこのまま負けっぱなしということは無いでしょう。

バドミントンの世界では中国一強の時代が終わり、日本が非常に強くなりました。卓球も早くそうなって欲しいです。もともと、卓球は日本のお家芸だったのですから。

いずれ近いうちに、日本の男女とも…何十年ぶりか…世界王者が誕生すると思います。

日本で新たにプロ卓球リーグとしてのTリーグが始まり、テレビ東京が力を入れているのも心強いです。
 

長らく日本では、「卓球はネクラのスポーツ。ダサイ」とのイメージがあった。これを変えてくれた一人が先ほど引退を表明した福原愛さんですね。最近の卓球人気は福原さんの貢献が大です。


伊藤美誠選手が勝った理由の一つに、サーブもありました。
つまり、中国人選手が彼女のサーブのレシーブでミスする場面がいくつもありました。

何が楽って、サーブで得点するのが一番楽でしょうね。
卓球でもテニスでもバレーボールでも。

逆に言うと、中国陣営が伊藤選手のサーブ対策を研究すると、サーブの優位が減り、伊藤選手が苦戦する可能性があります。ネットをはさんだ球技では、サーブ&レシーブの重要性が非常に高いですね。





2018.11.06 | | コメント(6) | トラックバック(0) | 日本人選手達



 2018グランプリシリーズ:カナダ大会&フィンランド大会・完




【カナダ大会】

得点と順位→ここです
演技動画→ここです

■男子シングル

●宇野選手
さすがですね!ミスがあっても、それを埋め合わせて余りある難度とクオリティです。見ていて安心感がある。4回転フリップの質がアップしている!ランディングが綺麗になったように見えます。

一つだけあえて偉そうにモノ申すとすれば、演技ラストのコンビネーションスピンです。最後に演じるアップライトスピンでかなり横にずれてトラベリングするんですよね。これが今も改善されていないようですが、ここが締まれば印象もグッと良くなるのに勿体ないなあと。

●しかし、このカナダ大会でのハイライトは地元カナダのキーガン・メッシング選手に止めを刺す!
メッシング選手については4年前の全米選手権(この時はアメリカ国籍だった)の時から私の注意をひいていました。姿も演技スタイルも実に個性的でしたので→こちらの記事です

この選手くらい明るくコミカルなプログラムの似合うスケーターはいません。小柄であの風貌ということもあります。それはちょうど、アメリカのスコット・ハミルトンさんをちょっと彷彿とさせるタイプです。

で、4年前と比べ、かなり一つ一つのエレメンツのクオリティがアップしたように思います。特に、スピンが鮮やか!何と言う回転速度!

それと、エレメンツとエレメンツの間で見せるイーグル!途中でクルッとターンするところが面白い。簡単そうに見えるけど、難しい技なんでしょうね。
メッシング選手のショートプログラム→ここです

演技冒頭で4回転トゥループ+3回転トゥループを決めた後しばらくして、イーグルターンをクルリと。鮮やか。また、トリプルアクセルに入る助走のスピードが速い!よく、これでジャンプがコントロール出来るものです。3番目のトリプルルッツの直前には、バレエジャンプをしています。小気味の良い演技です。

解説者が言っていたように、フィギュアスケートではどうしてもティーンエイジャーの活躍が中心になる傾向がありますが、こうした中で26才にして進化を続けるメッシング選手の存在は貴重ですね。いや、小柄でアジア系の血も混じっている彼は年齢よりずっと若く見えます。演技もスケーティングも若い!

●韓国のチャ・ジュンファン選手も着実に力をつけて来ていますね。十代の頃の羽生選手を思わせるような髪型と風貌。ちょっと甘口のマスクにスラリとした長身。これは女性ファンが増えそうです。グランプリシリーズで韓国の男子選手が表彰台に上がるのは初めてでしょうか?そうだとしたら、快挙ですね。

4回転サルコウが得意のようですが、ここに4回転トゥループが着実に決まるようになれば世界選手権でも表彰台に上がれるスケーターになると思います。なんか、スケートのセンスが良さげです。

●ジェイソン・ブラウン選手。
あれッ?彼はまるで自分の母か姉のごとく頼りにし甘えてもいた、あの美人の女性コーチと解約し、オーサーコーチの方に移ったんですね!お恥ずかしい。今、気がつきました(^^ゞ。

相変わらず見事な音楽表現ですが、ジャンプの安定性が早く戻って来るといいですね。


■女子シングル

●魂のマニエラ…メドベーデワ選手。
彼女がタンゴを演じる…もう、これだけで実に新鮮です。
メドベーデワ選手には…理想的な優美さ、ソフィスティケートされた均衡…それらを支える技術の巧みさを意味するマニエラが宿しているように思います。

●山下真瑚選手…ショートプログラムの「セビリアの理髪師」は素敵なプログラムだ!
私は彼女については、持っている雰囲気が少し地味過ぎかな、との印象がありましたが、このショートプログラムを見て私が間違っていた、山下選手、ごめんなさい、と訂正します!
演技はこちらです

オペラのアリアを今風にキュートにアレンジした歌い方は、山下選手の溌溂とした演技にピッタリです。

山田コーチが、「山下選手はフィギュアスケートに必要な資質を全て持っている」くらいのことを言っていたようですが、分かるような気がします。15才にしてはスピンもステップも音楽表現も良い線いっているんじゃない?

●トゥクタミシェワ選手に強さが戻って来た!
彼女のトリプルアクセルは助走がちょっと長いけど、ランディングの際の腰の位置が高いんですよね。しっかり回り切って降りているので確実に加点が貰えるジャンプになっていると思います。

トゥクタミシェワ選手の調子の良し悪しは、トリプルルッツを見れば分かります。これが良い出来映えであれば他のジャンプも大丈夫なんですよね。とにかく、「ロシア女子は使い捨て状態」なんて揶揄する人もいるようですから、彼女が「そんかことありませんよ!」と、活躍してくれれば競技に楽しみが増えますね。

●樋口新葉選手のショートプログラムはカッコいい!
もともとスロースターターであり、しかも足に故障を抱えているとあっては厳しかったでしょうね。でも、良く最後まで演じたと思います。ダンスナンバーのショートプログラムはグッド!
もう、すっかり、シェィリンボーンさんの振り付けにハマっているように見えます。
演技動画はここです

樋口選手、いわゆる、踊れるスケーターになりつつあります!鈴木明子さん以来かな?

これは私の思い過ごしかもしれませんが、樋口選手のお顔や体型を見ると、一段とコロコロとして来たような…これは高校生時代の女の子にはよくあることです。この私とて高校時代は…どうなんでしょうね?

もちろん、人によりベストの体重というのはまちまちです。骨格も体型も一人ひとり異なるし。安藤美姫さんの言葉じゃないけど、若い女子スケーターの体型は「ぺラペラ」が多い中で、樋口選手は安藤美姫さんの高校時代以上にコロコロっとしています。普通に見て、健康優良児なんですが。

フリーの「四季」ですが、なんせ、昨シーズンの「007」が傑作だっただけに。。。
もちろん、まだ、分かりませんが。


【フィンランド大会】
得点と順位→ここです
演技動画→ここです

●やはり、羽生選手に尽きますね!

フリースケーティングの方ですが演技後半で跳ぶ4回転トゥループとトリプルアクセルのシークエンスは得点的には、基礎点は減るし加点も結果的に損するし、「無駄に難しい」組み合わせだなあ。。。誤解を恐れずあえて言えば羽生選手一流の「遊び」的な挑戦&冒険かしら。フィギュアスケートを楽しんでいるんでしょうね。分かってる。これも彼のモチベーションになっているのですから傍ががとやかく言う筋合いではないです。しかし、凄いなあ。で、私もワクワクさせられるなあ。

何事も最初にチャレンジするというのは尊い!

小さなミスはあっても、絶対に転倒はしない!すっぽ抜けもしない!という心意気を感じます。

不思議です。これだけのトップスケーターなのに何故かステップシークエンスでは毎度のことですが、レベル4がなかなか取れないのです!エッ、どうして?

私が一番嬉しかったのは、怪我や故障なく今シーズンを迎えることが出来たことですね。


●怪我といえば、女子の白岩選手。彼女もここ2シーズンは怪我に苦労していたようですが、今シーズンは大丈夫そうですね。良かった。ジャンプで回転不足をいくつも取られていますが、修正出来るレベルと思います。これからの活躍が楽しみな若手の一人ですね。

●ロシア男子のコリヤダ選手。どうか、第二のコフトン選手にならないように!!スピンはトップクラスの上手さですし、解説の織田さんが称賛していたように、演技中の姿勢が非常に美しい選手です。

●チェコ男子のブレジナ選手。28才にして4回転サルコウが安定か!ショート、フリーの両方で完璧なサルコウを跳んだのは久しぶりではないでしょうか?

大ベテランが再び最盛期を迎えたのは嬉しいです。


今回のヘルシンキ大会ですが、リンクフェンスの広告は日本企業のものがズラリ。そして、観客席のほとんどを埋めているのは、どう見ても日本人女性の観客です。

ここは日本のスケートリンクです、と言われたら私は何の疑問もなく信じたでしょう。

報道によると、羽生選手のファンが3600人も遠路はるばる日本からヘルシンキに来たとか。

偏愛もここまで来ると、一種のパラノイアじゃないか?

高橋大輔さんのファンの熱狂ぶりも凄いけど、これほどまでではなかったように思います。

と、一人のスケーターにそこまで「入れ込む(これは競馬用語)」ことも出来ず、金も暇も無く、飛行機恐怖症で乗ることも出来ぬ私は、己の歪んだ精神で、彼女達をうらやみ、ねたみ、憎まれ口を叩き、辛うじて溜飲を下げている(^_^;)。




2018.11.02 | | コメント(6) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会



「写真はイメージです」は問題だぞ:愚見を少々




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誤解されるといけませんので補足します。
上の画像はあくまで「写真はイメージです」の例としてお借りしたまでです。
この某スーパーそのものを批判するものではありません。

私は商人というのは悪人が多い、と思っていますが、もちろん、例外はあります。誠実で誤魔化しの無い商売・ビジネスをしている例はあります。そういう商店や企業は儲けは少ないでしょうけどね。


●騙された!!
私がとあるデパートのチラシを見、ボリューム一杯で美味しそうな焼きそば(富士宮の)の写真があったので、さっそく買おうと思い出かけました。

ところが、実際に売り場に行って仰天!

いいですか!?
小さなパックに詰められた焼きそばは、私のようなおちょぼ口ですら、ほんのふたくちか、みくちで食べ終わってしまうショボイ量。しかも、キャベツもお肉もほとんど無い。

それが、パック一個の値段が500円!

ふ、ふざけんじゃねえぞ!ヽ(`ω´*)ノ彡☆

たかが、焼きそば、ですよ!

焼きそばは、焼きそばでしょう!

案の定、だーれも買わないからパックが山になって売れ残っていました。当たり前よ、買うワケない!

消費者をバカにするのもいい加減にしろよ!

で、よくよくチラシを見ると、焼きそばの写真の上の方に極少の文字で、「写真はイメージです」とあった。

怒り心頭の私はチラシを粉々にしました。

しかし、これはデパートやスーパーですから実際に見てみれば「バレる」ことです。

それにしても、このデパートのしていることは、結果的に「富士宮の焼きそば」のイメージダウンにもなりますよね。地元富士宮市の焼きそば屋さんが見たら、どう思うでしょうか?


これが通販となりますと大変です。

誰でも一度は、通販で、カタログの写真の食材と、届いた実物との余りの違いに呆れ、怒った経験があるでしょう?

で、やはり、カタログの片隅に極少文字で「写真はイメージです」とあったはずです。


これは、地方自治体か国の責任ではありませんか?

極少文字で「イメージです」と書けば、誇大広告の罪から逃れられるというのは変ではないでしょうか?

ハッキリ言って、これは詐欺に等しいと私は思うのです。

さらには、驚くなかれ、観光バスの案内チラシに富士山と紅葉の写真があり、やはり、「イメージです」とあった。オイッ!この写真に写っている富士山はジオラマかよ?


スーパーや通販会社は、自分の商品に自信があるのなら、どうして本物の実物の写真を載せないのか?

せめて、「写真はイメージです」は、大きな文字で、老人にもすぐ分かるように見せなくてはいけないと思います。




2018.10.26 | | コメント(8) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



本格シーズン到来:グランプリシリーズアメリカ大会2018




演技動画→ここです

得点と順位→ここです

今回は女子シングルのみ記事にします。

いよいよ、フィギュアスケートの本格シーズンが始まりました!(●^o^●)
が、毎年思うのですが、始まってからあっという間に年末の全日本選手権になってしまうのです。私も歳を喰らった為かもしれませんが、毎年毎年、月日の経つのが速い速いわ。

ジャパンオープンで見せたように、ザギトワ選手が「モンスター」ぶりを発揮しています。いったい、この選手にはスランプというものが無いのでしょうか?

また、同じロシアのジュニアには4回転ルッツを跳ぶ「モンスター」もおります。

もっとも、五輪連覇を果たした羽生選手も立派に「モンスター」ですけどもね。

五輪後のシーズンはベテラン選手達の活躍も楽しみですが、「未来モンスター」の若手や中堅選手達がどれだけ力を伸ばすか、潜在能力をどこまで発揮するかも非常に楽しみです。


●宮原選手…そろそろベテランの領域に入りつつあると言えましょうか。
誰もが気付いたと思いますが、彼女の3ルッツー3トゥループに高さが出て来たのには目を見張りました!ジャンプの見直し&矯正には1年や2年は要すると思うに、何という飲み込みの早さ!

また、宮原選手の演技には個性が明瞭に出ていますね。小気味良いスケートに指先まで神経の行き届いた上半身の使い方に、あ、宮原選手だなあ、と。技術と美しさがマッチした演技は素敵です。

小柄なのに演技終盤まで力強さと勢いが止まらない体力に、豊富な練習量を感じます。

アメリカ大会の女子シングルの技術審判では、「判定が厳しい」と言われる日本人がテクニカルスペシャリストでしたが、宮原選手はジャンプの回転不足を一つも取られませんでした!これって、凄いことですね。

「ミス・パーフェクト」が戻って来ました。今シーズンのさらなる活躍が楽しみです。


●坂本選手…こちらも「ジャンパー」としての強さが戻って来ました!
細やかな音楽表現という点ではまだ発展途上と思いますが、なんせ、ジャンプの大きさ、美しさは女子ではトップクラスでしょう。さらに、伸びやかで良く滑るスケーティングも魅力的。特に、ターンの連続から入るトリプルループは絶品!

これだけのジャンプ力があるのですから、トリプルアクセルか4回転ジャンプにも挑んで欲しい選手です。


●進化を示した本田選手。
足首を痛めたこともあり、悔し涙の結果となりましたが、彼女のステップシークエンスは素晴らしかったと思います!!特に、ショートプログラムのステップシークエンスは…宮原選手のそれよりも私には魅力的でした。何度見ても飽きません。特に、ツイズルターンの切れ味が!そして、ステップ全体の動きが一段とダイナミックになったのでないでしょうか?それゆえ、過去の本田選手の演技よりも遥かにパッションを感じます!

もともと表現が豊かで、持ち前の華やかさもありますので、近々、ステップシークエンスは本田選手のトレードマークになるものと思います。きっと、彼女はアシュリー・ワグナー選手のように、背中や肩でも音楽表現が出来るスケーターになり得ると思います。これは私の期待を込めています。

ジャンプの方は…焦らず、一歩一歩ですね。若いのですから。


●ソフィア・サモドゥロワ選手(ロシア)
フリーではノーミスで総合で見事3位!ザギトワ選手と同い年とか。
まだ演技に個性は乏しいようですが、それでもこれだけの演技をするのですからロシアは恐ろしい。


●ブラディ・テネル選手(アメリカ)
ワグナー選手が不在でゴールド選手もどうなるのか不明な今、彼女がアメリカ女子のエース格でしょうね。ジャンプもスピンもステップも上手いですね。今回はミスがありましたが、技術力という点ではトップクラスでしょうし、日本人選手のライバルになりましょう。特に、スピンが上手いです!ただ、何と言いましょうか、色気と言いましょうか、表現力と言いましょうか、個性と言いましょうか、そういう方面の魅力はまだこれからでしょうか。



次のカナダ大会にはいよいよ樋口選手とメドベーデワ選手が登場!トリプルアクセルが復活したトゥクタミシェワ選手もいます。また、男子では日本期待の宇野選手と友野選手が!ジェイソン・ブラウン選手の演技も楽しみ。

報道によると樋口選手は足を痛めているそうで心配ですが、新プログラムは楽しみです。



2018.10.25 | | コメント(7) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会



「臭いものにはフタ」はいけません!:愚見を少々




●差別擁護と痴漢擁護に走った?「新潮 45 」が休刊。

(安倍政権擁護の知識人は、強姦や痴漢やセクハラの予備軍を増やそうとでもしているのかな?)

安倍政権を批判している内田樹という知識人が、「品位ある出版社という評価を守りたいなら、謝罪の上、「新潮45」は廃刊するのが適当と、ツイッターで述べているのを見て、愕然としました。

また、内田樹に賛同する人達も少なく無かったようです。

自分とは反対の意見を持つ論者を抱えるメディア媒体を、たとえそれが過激な意見を掲載していたとしても、これを封殺させようとする言説は如何なものでしょうか。

言論の世界で飯を食っている人間であれば、言論の自由や表現の自由に人一倍敏感であろうものを!

臭いものにフタをしても、臭気は存在し続けるのですよ。

自分で自分の首を絞めるようなものではないか?


●柴山文科相が就任会見の場で、「教育勅語にも普遍性のある箇所があり、アレンジすれば(道徳教育等の場で)使える」と発言したとかで、野党側の批判を招いている。

学校教育に教育勅語とは怪しからん!ですか?
まあ、分からなくもありません。

しかし、私はこれも「臭いものにはフタ」っぽいなあと、少々危惧するのです。

それよりも、「橋のない川」の著者である住井すゑが言ったとされる、「『教育勅語』と『水平社宣言』の両方を教えよ」の方に共感を覚えます。

例によって、「教育勅語」「水平社宣言」の原文と現代語訳等は、セルフサービスにて願います。

仮に道徳教育の場に使うにせよ、歴史的にも内容的にも対照的なものを対置して併用し、生徒達に自由に議論させる…決して、正解を決め付けないこと…のが良い教育になると思うのです。

さらには、民主主義や天皇制度についての理解も深まるでしょう。

一方的に、「こっちが正しいのだ!」と押し付ける道徳教育はいけません。

私個人は、普遍性を言うなら「水平社宣言」の方が遥かに世界的な普遍性を持つと思いますし、このような宣言が大正時代に書かれたことに、「日本人として誇りに思う」と言いたくなります。

もっとも、安倍政権の閣僚の顔ぶれを見れば分かるように、「水平社宣言」など知らないだろうし、関心も無いでしょうから、現実には難しいことでしょうけどね。

なんせ、「日本は素晴らしい!日本人って凄いんだ!」系の政治家達は、「教育勅語」や「五箇条の御誓文」は自慢すれども、どういう訳か、「水平社宣言」を自慢することは決してありません。ここが肝心です。


● 東京都がヘイトスピーチ抑止とセクシャルマイノリティ差別禁止の条例案を可決させた。

主旨は理解出来ますが、これも少し「臭いものにフタ」っぽいかなあ。。運用がね。

言論の自由、表現の自由、集会の自由の制限に繋がる危険があります。

条例に反した事例の措置については、有識者会議等で慎重に検討するとしていますが、

問題は、「有識者を選定するのは誰なの?実際にどんな有識者が選ばれるの?」ということ。

分かりますよね。

安倍政権下においても「有識者会議」が度々設置されますが、選定された人間の顔ぶれを見ると。。(-_-;)

それと、「排除します」の小池都知事が賛成したという点でも、どうも胡散臭さを覚えてしまいます。


ドイツでは長年、ヒトラーの「我が闘争」が禁書にされていましたが、私はこういうやり方には反対です。まさしく、臭いもにはフタです。むしろ、「我が闘争」を読み、議論することこそ、本当の意味で「歴史から学ぶ」ことになるのではないでしょうか?

なぜか、今頃になって、ようやく解禁になったようです。


世の中、色々な「臭い」や「匂い」がある。子供の時から色々な「臭い」「匂い」を嗅ぐことで、「免疫力」も身に付くと思います。心地良い「匂い」だけで育った人間に何かを期待することは出来ません。




2018.10.11 | | コメント(10) | トラックバック(0) | 歴史・文化



プーランク作曲:「愛の小径」・素晴らしい歌です!




●歌曲「愛の小径」
●作曲者:フランシス・プーランク(1899~1963年)…モーリス・ラヴェル以後のフランス近代音楽を牽引したと言われる、「フランス6人組」の一人。



プーランクって誰や?そう、クラシック音楽好きの私も最近までよう知りませんでした。たまたま、私がずっと前に買ったピアノ名曲集のCD(ブーニン演奏)の中にプーランク作曲の「ノクターン1番」が入っていて…ずっと、聴き飛ばしていたのですが…ふと、聴いてみるべい、と思いCDをセットしたところ、何とも快い響きが流れて来たのです!※


ここです

ちょっと口当たりの良い旋律で少々ベタな感じもしますが、そこはフランスの音楽、抑制が効いているので気分良く聴いていられます。ショパンの感傷的なノクターンを聴くよりはずっと心地良い。

ドビュッシーやラヴェルの音楽と比べると、プーランクのは現代人の私達が知っているシャンソンや映画音楽に近いですね。つまりは、味わいは深いが聴いて肩の凝らない音楽、といったところでしょう。

いわゆる専門家からは彼の音楽のクオリティも、音楽史上の貢献という点でも、さほど高い評価は貰っていないようですが、聴く方の私にとっては、それはどうでもいいこと。要は、聴いてみて、「素敵だ!」と感じるかどうかが全てです。


で、この歌曲「愛の小径」ですが、これは過ぎ去りし恋愛の思い出を歌ったものです。誰でもこういう経験がありますよね。日本の歌では感情がダイレクトに入って来るので、時には少々煙ったく思うことがありますが、フランスのシャンソンだと落ち着いて聴くことが出来ます。だから、何べんでも聴けます。
(歌詞はセルフサービスにてお願いします)

一部のマニアックな好楽家を除き、日本人の間ではあまり知られていない曲ですね。

しかし、何て素敵な歌なのでしょう!

ワルツのリズムに乗って奏でられる音楽の快さ!

短調と長調の交差も効果を上げています。

こんな素晴らしい歌に巡り合えた喜びは格別です。

紹介した動画のソプラノ歌手は、イタリアやドイツの歌のように、やたら声を張り上げず、抑制されていて、最後は余韻を残すように歌い終えています。

この曲はこういう歌い方が良いと私は思います。

これを声量豊かな貫禄たっぷりの大柄歌手がガンガン歌ってはぶち壊しです。


とにかく、こんなにも素敵な歌を私だけが聴いているのは勿体無い!

皆さんにも是非とも聴いてみて頂きたいと思い、紹介しました。




2018.10.10 | | コメント(6) | トラックバック(0) | 音楽



2018年・ネーベルホルン杯:ザギトワ・三原・本田の各選手が登場!





動画はこちら

リザルトはこちら

女子ショート・結果
1 Alina ZAGITOVA(ロシア)79.93点
2 Loena HENDRICKX(ベルギー)71.50
3 Mai MIHARA(日本)70.94
4 Mariah BELL(アメリカ)70.02
5 Ashley LIN(アメリカ)59.45
6 Nathalie WEINZIERL(ドイツ)57.53
7 Marin HONDA(日本)56.66
……………

●ザギトワ選手
平昌五輪から身長が5㎝も伸びたそうですが、それでもこのジャンプの質の高さ!安定性!スピンの軸の細さ!ブレの無さ!これは、努力もあるでしょうけど、やはり、才能なのでしょう。羽生選手がそうであるように。

荒川静香さん曰く、身長が1㎝伸びただけでも風景が変わり、ジャンプの調整が大変とのことですが。

3本のジャンプが適度に散らばり、プログラムとしては「偏り?」の無いものになりましたね。

シャーロット→カウンター→ダブルアクセルという凝った繋ぎも相変わらずだ。

シーズンが始まったばかりだというのに、瑕疵の無い、ほぼ完璧な演技じゃないかしら?

恐れ入りました。

今季からの新ルールでは、ジャンプの時に手を挙げるタノジャンプはGOEの適用外になったとの報道ありましたが、彼女だけではなく、少なからぬ選手達がタノ入れていますね。どうしてかな?

それにしても、「オペラ座の怪人」の音楽をここまでズタズタにし、切り張りする「悪趣味」はどうでしょう。ソトニコワ選手の時も感じたことですが、ロシアの振付師はこういうヘンテコリンなことをするんですね。それゆえ、振り付けもどこかゴテゴテっとした印象を感じますが、どうでしょう?

北米のジャッジは気に入らないだろう(^◇^)

それにしても、五輪で金メダルを獲った女子選手はたいてい、引退するか、休養するかで、シーズン初っ端からガンガン行く選手は稀です。ザギトワ選手、元気一杯ですね。きっと、モチベーションも高いのでしょう。これも才能か。


●ヘンドリックス選手
ロシアの女子選手とイタリアのコストナー選手以外のヨーロッパの女子選手がショートで70点越えって、どれだけ久し振りのことかしら? 点数に本人もビックリしていますね。

このクオリティーのままフリーもノーミスで演技出来たら凄いぞ!ニュースになりますよ。


●三原選手
今季の活躍を予感させる素晴らしい演技でした!

優美でスムーズな滑りに独特の透明感。この点では少し浅田真央さんの滑りに似ているかな。

あえて贅沢を言わせてもらいますと、もう一声、何かが欲しいのですが…何だろう?


●ベル選手
懐かしい歌が。セリーヌ・ディオンと分かりますが、曲名を思い出せない。私も歳だなあ(-_-;)

ベル選手も三原選手と同じく、優美で綺麗な滑りと表現性があるのですが、やはり、何か、もう一声。。。


●真凜選手
う~ん。。ぐぬぬぬ。。

ジャンプが。。スピンが。。。

しかし、ステップシークエンスは非常に素晴らしいと思いました。様々なムーブメンツも豊富でステップの切れ味も良いのではないでしょうか?とにかく、私は見惚れてしまいました!

これだけミスがあっても、演技構成点は高いのです。

滑りだした時点から、真凜選手の世界が始まった!という感じ。

やはり、この子には華やかさというか、ある種のオーラみたいなものがある。

これから調子はどんどん上がって行くものと、期待しています。


●アイスダンス:ギルズ&ポワリエ組(カナダ)のリズムダンス。

以前からずっと、私の好きなカップルです。

セット・オブ・ツイズルに工夫が。上下の動きを入れたりして。なかなか面白いです。

調子は良さそう、モチベーションも高そう。今季の活躍が楽しみです。



才能の差って、極めて残酷ですよね。
同じように努力を重ねても、上手くやれない例はゴマンとあるのでしょう。

これに比べれば、サラリーマンの世界はまだマシかも。仕事の才能があまり無くても、人柄が良く、無遅刻・無欠勤、誰よりも朝早く出勤し、残業も厭わず一生懸命やれば、それなりに認められ、出世も可能。受験勉強の世界だって、抜きん出た知能が無くても、コツコツ真面目に勉強していれば、第一希望の学校に合格出来ます。



2018.09.29 | | コメント(11) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会



期待の紀平梨花選手が登場:愚見を少々・追記




2018オンドレイ・ネペラ・トロフィー
採点結果はここです

紀平梨花選手のショートプログラム「月の光」
ここです

2008~2009年シーズンに浅田真央さんが演じたショートプログラム「月の光」を懐かしく思い出しながら紀平選手の演技を堪能しました。特に、私が生観戦した2009年の国別対抗戦での「月の光」は素晴らしかったです。

特に、イーグルからリバースのダブルアクセルは見事で、ランディング後も直ぐに難しいステップを踏む凝った構成でした。技術的にも、表現面でも今活躍しているトップ選手達と優に肩を並べるか、それ以上の演技ではなかったでしょうか。

何回観ても、ため息の出る名演です。

2009国別対抗戦の「月の光」→ここです

こうして見ると、紀平選手こそ浅田真央さんの真の後継者と言えるのではないでしょうか。今シーズンは断固、トリプルアクセルを跳び続けると宣言している所も浅田真央さんの後継者に相応しい。

16才の紀平選手もあと2年もすれば、当時18才だった浅田真央さんの美しい表現力も身に付いていることでしょう。

紀平選手が3番目に跳んだ単独のトリプルルッツですが、ランディング後に、たぶん、カウンター(右足アウトサイド)※からスパイラルという難しい繋ぎをしていますね。よほどトリプルルッツに自信がないと出来ない技でしょう。

※エッジがアウトサイドからインサイドに変わっていればスリーターンなのでしょうけど、画面が粗く小さいのでちょっと私には確信はありません(^_^;)

私にとって、かつての浅田真央さんや安藤美姫さんのようにハラハラ・ワクワクさせてくれる女子選手は、紀平選手と樋口選手なんです(^_^)/。もちろん、宮原知子選手の優美な表現技術にも見惚れてしまいますが。


●GOEの加点が甘くなった?

紀平選手の採点の詳細を見ますと、GOEの加点が+3~+4が中心になっています。+2は二つだけ。+5は三つあります。どうなんでしょうね?

どうしても昨年までのGOEの制度が頭にあるのか、+3とか+4を見ると、アレッ?と思ってしまいます。まだ、シーズンは始まったばかりなのですが。。。2位のツルシンバエワ選手も似たようなGOEになっています。つまり、紀平選手が跳びぬけて評価が高いとは言えないようです。

これだと、羽生選手のノーミス演技には+5が沢山並ぶのかな。

もしもそうなれば、GOEを+3~-3の7段階から、+5~-5の11段階にした意味はどうなんでしょうね?7段階式が「頭打ち」になってので、11段階にしたんじゃなかったのかしら?

もっとも、新方式が始まったばかりですからジャッジの方々も試行錯誤はあるのかもしれませんね。

紀平選手、ショートプログラムでノーミスであれば、76点くらいは取れる内容になっています。これは、宮原選手がほぼ完璧な演技をして出るレベルなんですよね。

一つひとつの技の流れ、スケーティングの流れ、全体の流れ…淀みの無い素敵な演技と思います。

フリーが楽しみです。


☆追記

紀平選手、規格外の強さ!!

フリーはこちらで

2本のトリプルアクセルの質の高さ!

その大きさ!美しさ!

演じ全体のクオリティーの高さ!

最後のジャンプ、トリプルサルコウでは3回転が回り過ぎてミスする程のスタミナ!

これは、伊藤みどりさんの再来ですよ!

紀平選手が全日本女子のエースになる時代が来た!

そして、世界のベストスリーに入ると思います。




2018.09.21 | | コメント(12) | トラックバック(0) | ルール・採点・技術関連



フィギュアスケート新ルール・ここが変だよ:愚見を少々




新ルール→ここです


●3A(トリプルアクセル)の基礎点が8.5点から8.0点に下がり、4回転ジャンプも例えば4S(4回転サルコウ)は10.50点から9.70点に下がりました。

この狙いは何か?
エスカレートする4回転ジャンプ合戦による怪我の増加を防ぐ、ジャンプの得点に偏りがちだったのを、もっと演技全体のウェルバランスを重視する方向に変えたい等。

これはこれで分かります。

確かに、近年、男子では4回転ジャンプを「1本でも多く跳んだ者勝ち」みたいな傾向があり、フィギュアスケート本来のスケーティング力の美しさや、音楽表現の技術がややもするとなおざりにされている感がありました。

もう一つ大事なことがあります。

高難度の技が多くの選手によって実施されるようになれば、その高難度技の価値は相対的に下がり、基礎点もそれに応じて下がるのは自然なことと思います。


しかし、女子はどうなのでしょうか?


●男子と女子とで技の基礎点が全く同じというのはナンセンス。体操競技を見習え。

女子体操ではH難度技とされる後方2回宙返り&2回ひねり(シリバスとも呼ばれる)は、男子ではせいぜいD難度くらいで基礎点がぐっと下がります。

女子ではほんの数人しか出来ない高難度技でも、男子ではそれほど難しいとはされていないようです。

これはフィギュアスケートの場合にも当てはまるではないでしょうか?

男子で高難度ジャンプの基礎点を下げるのは合理的理由がありますが、女子にはありません。

今でも、3Aを試合で継続して跳べる女子選手は2人くらいでしょう。

4回転が跳べる選手ついてはロシアの女子ジュニアで一人、出て来たばかりです。

つまり、女子にとっては3Aも4回転も相変わらず稀にしか決められない高難度技なのです。

それを男子と一律に基礎点を下げてしまうのは、あまりに乱暴ではないでしょうか。


逆に、レイバックスピンは男子の基礎点を上げたらどうでしょうか?

柔軟性に劣る男子にとって、レイバック~ビールマンスピンは高難度技と言えましょう。

女子がレベル4で2.70点であれば、男子はコンビネーションスピン並に3.50点に上げても良いと思います。


●男子シングルと女子シングルとの違いを更に明確にする。

バンクーバー五輪の頃、キム・ヨナさんの得点(技術点・演技構成点)が男子のトップ選手よりも高いのはおかしい!と叫ぶ一部のファンがいて、それに対し、

「女子と男子とでは戦う土俵が異なるのだから比較は無意味」との反論がありました。

そうであれば、なおのこと、女子と男子の技の基礎点を別々にする方向が望ましいと思います。



●回転不足+転倒と、回転は認定+転倒の得点差がわずかというのは変です。


4S(4回転サルコウ)の例を挙げます。

①4回転認定で転倒した場合。

基礎点9.70点-4.85点(基礎点の50%が引かれる)=4.85点。

②回転不足で転倒した場合。

基礎点7.28点(本来の基礎点の75%)-3.64点(基礎点の50%)=3.64点

つまり、①と②とでは、得点差がほんの1.21点しかないのです!

どうしてこうなるのか?

まず、回転不足は過去のルールでは基礎点の70%とされていたのを、新ルールでは75%に上げたこと、

次に、GOEによるマイナスをそのジャンプ本来の基礎点(9.70点)ではなく25%減された基礎点(7.28点)の50%のマイナス計算することにより、結果的に回転不足ジャンプに「甘い」得点が出るようになったことです。

基礎点の段階では2.42点の差があったのが半分の1.21点に減ってしまうのです。

これは回転不足ジャンプに甘過ぎると思います。

私は、回転不足+転倒も本来の基礎点の50%減にすべきと思います。

4Sの場合、

基礎点9.70点→7.28点-4.85点(9.70の50%減)=2.43点。

回転不足と転倒のダブルミスなのですから、これくらいにガクンと減って妥当かと。

あるいは、回転不足を旧ルールのように30%減に戻すのが妥当かと。





2018.09.19 | | コメント(2) | トラックバック(0) | ルール・採点・技術関連



テニスのUSオープンで大坂なおみ選手が優勝・愚見を少々




大坂なおみ選手の優勝は素晴らしかったですね!
テニスの四大タイトルの一つ、USオープンで日本人選手が優勝するのは初の快挙ですし、私も日本人の一人としてとてもうれしく思います。

残念ながら試合そのものはニュースでのダイジェストでしか見られないのですが、大坂選手がセりーナ・ウィリアムズ選手を圧倒していたようです。パワーもスピードも集中力も。


●日本人らしい謙虚さ?

決勝後のセレモニーでの大坂選手の態度は控えめで、しかもセりーナ選手へのリスペクトがあり、私はとても好ましく思いました。しかし、メディアが「大坂選手は日本人らしい謙虚さがありましたね」などと称賛しているのを見ると、ちょっと待った!と言いたくなります。

日本人は謙虚という国際通念は確立しているのでしょうか?
比較人類学上、こうした日本人の特性は証明されているのでしょうか?
世界には謙虚な国民性を持つ国は他に無いのでしょうか?
もしかして、日本人が手前勝手にそう言っているだけではないのでしょうか?

もしそうだとすれば、日本人が勝手に自分は謙虚と自画自賛するのは、むしろ、傲慢ではありませんか?

自画自賛や、自己愛的な言動は、傲慢に繋がり易いのではないでしょうか?

また、セりーナ選手の主審に対する態度と対比して大坂選手の謙虚さが強調されているようですが、では、アメリカ人は傲慢なのでしょうか?

あくまで、大坂選手とセりーナ選手、それぞれの個性ではありませんか?

私はセりーナ選手の言動は、ちょっと行き過ぎとは思いますが。。。

昨今の我が国の政治家や官僚、経済界、スポーツ界、そしてメディア関係者の言動を見るにつけ、傲慢な人間はウジャウジャいても、謙虚な人間は少ないように見えるのですが、これはどうなんでしょうね?

最近、麻生財務大臣は、「G7の国の中で、我々は唯一の有色人種であり、アジア人で出ているのは日本だけ」と言ったそうですが、カビの生えたアジア蔑視の「脱亜入欧」発言であり、「名誉白人」発言です。

こんな愚劣で傲慢な人間が闊歩し、割と人気があるような日本が謙虚なのでしょうか?


私は、日本人は謙虚というのは、日本人は集団行動的、日本人は自己主張が弱い等と同様、単なる都市伝説、巷説、ネタに過ぎないと思っています。


●「同じ日本人として誇りに思う」に違和感を覚える

日本人選手が五輪で金メダルをとったり、ノーベル賞をとったりすると、同じ日本人として誇りに思う、とメディアは言いまくる。また、街頭の取材でも少なからぬ人がそう言うのを聞きます。

これは「日本人は謙虚」と言うのと同じで、やはり、自己愛的、自画自賛的と思います。

もしも、高級官僚の一人がノーベル賞をとり、他の官僚が「同じ東大のOBとして彼を誇りに思う」と言ったら、なんて傲慢なんだ!嫌な奴だと、人々の顰蹙を買うではないでしょうか?

「同じ〇〇として誇りに思う」という言い方、発想には、他人の業績をあたかも自分の業績でもあるかのように自慢し、それと、自分が所属する特定のグループを自慢したい、という傲慢な心理が働いているように思うのです。

「大袈裟だな。そんな難しいこと言うなよ。素朴な善意で言っているのであり、片割月さんが言うような意味は無いよ」との反論もあるでしょう。私の見方は偏っていて、ひねくれているかもしれません。

片割月の、「わたしも日本人の一人としてうれしく思う」だって、「同じ日本人として誇りに思う」と似たような表現じゃないか、と言われそうです(^_^;)

似て非なるものと私は思っているのですが。

しかし、みんなして「同じ〇〇として誇りに思う」を連発されると、反発を覚えて仕方ありません。


☆英語のお勉強?

セりーナ選手が主審に向けて言った「You owe me an apology.」(私に謝罪すべきよ、くらいの意味か)

なるほど、「apology」は抽象名詞なのに前に、「an」を入れるのか。

それと、「owe」を使ったこの文は受験英語に毒された私には思いつかないわ。


大坂選手がセレモニーで言った「I'm sorry it had to end like this」ですが、

ここでの「sorry」は、「ごめんなさい」の謝罪の意なのか、「残念です」くらいの意なのか、微妙ですね。

「(私がセりーナに勝ってしまった)この結果は、ごめんなさい」?

大袈裟な謝罪ではなく、残念、くらいの軽めの意味合いに近いのかな?

私達が良く使う、軽い意味の「ちょっと、すみません」くらいか。

単語も文も簡単なようでも、適切なニュアンスの日本語に訳すのは難しいですね。



2018.09.11 | | コメント(15) | トラックバック(0) | 歴史・文化



あなたは海派?山派?







海の神秘さ。山の崇高さ。

海の深み。山の高み。

山には高みを目指そうとする人間の上昇志向に通じる何かがある。

海には深みを追求しようとする人間の探究心に通じる何かがある。


ネアカは主に海を好み、ネクラは主に山を好む。


私は大学2年生くらいまではどちらかと言えば海派でした。

たぶん、若い人の多数は海派でしょう。

この私でも貧乳にめげず水着姿で海や砂浜で遊ぶ方が楽しかったです。

苦しい思いをしてバテバテになって山に登る人の気が知れなかった。

それが、大学を卒業する頃から次第に山に魅了されるようになりました。

よくある話ですが、大学時代に好きになった男性に振られました。その場所が江の島でした。

これがショックというかトラウマとなり、江の島も海もしばらくは行かなくなりました。

山の方に気が向くのは逃避でもありましたが、新しい発見もありました。


私を振った男性が好きだった歌が山下達郎の「さよなら夏の日」でした。

今では懐かしく、甘酸っぱい気持ちがこみ上げつつも、どういうわけか、この歌を時々聴きたくなります。

夏の終わりにこの歌を思い出します。

この歌は海派ですよね。


不思議なのですが、

「さよなら夏の日」はあっても、「さよなら冬の日」はありません。

「夏の思い出」はあっても、「冬の思い出」はありません。

なぜかな?

夏といえば、山よりも海の方を連想するのではないでしょうか。

なぜかな?


私は川沿いや沢を歩くのも好きですが、これは山好きの範疇に入れてもいいでしょう。

山と渓谷、山登り、沢登り、というくらいですから。

沢登りで私は初めて草鞋を結び、草鞋で歩く経験をしました。とても爽快でした。


しかし、

時々、しみじみと過去を振り返る時、

なぜか、山よりも海を思う。

二度と戻らない青春時代が夏と海に結び付くからかもしれません。



2018.09.11 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



私の好きな詩




…城山三郎『旗』より…


旗振るな 旗振らすな

旗伏せよ 旗たため

社旗も 校旗も

国々の旗も 国策なる旗も

運動という名の旗も

ひとみなひとり

ひとりには ひとつの命


…………………


城山三郎の実直な人柄、権力への断固たる反抗が伝わって来る詩と思います。

私は城山三郎の小説が好きだが、この詩も好きだ。


私は思う。

旗振る人の元に集まっても、群れても、

結局、そこで得をするのは誰か。

それは、旗を振っている人だけなのだ。

旗を振る者、権力者、リーダーに唯々諾々と従うような人間に私はなりたくない。


国の為に、会社の為に、母校の為に、組織の為に、リーダーの為に、

自分を犠牲にするなどまっぴら。

国や会社と心中するなど、これほどバカげたことがあるだろうか。

自分が犠牲になって喜ぶのは誰か?

それは歴史を見ればわかる。



2018.09.09 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 文学



教育・指導の現場に根強い「時には体罰・暴力もやむなし論」




女子体操界がコーチの暴力指導や協会幹部のパワハラで騒がれている。

私が非常に危惧していることがあります。いやだなあ~、と強く感じることがあります。

それは、メディアに登場する複数の「元体操選手」が異口同音に、18才の女子選手に暴力指導をしていたコーチに「同情的」であること、しかして、パワハラの疑いのある女子の強化本部長や副会長に対しては激しい非難を繰り返していることです。

確かに組織上層部のパワハラ問題は重要ですが、それに劣らず、もしかしたら、それ以上に重要なのは、「体罰・暴力指導」の問題ではないかと私は考えています。

学校教育やスポーツ界では、「時には体罰・暴力による教育・指導もやむなし」との考えを持つ人が少なくない。また、それを支持する生徒や選手と、その家族も少なくないようです。

私の母もそういう一面がありました。私の学生時代、母は私のボーイフレンドに対し、「うちの子は小生意気だから、時には横っ面を一発張ってもいいわよ。男の力を見せなさい」と煽っていたことがありました。


●体罰・暴力容認派の主たる主張

①未成年には、口でいくら言って聞かせても分からない場合は、ある程度の暴力はあっても良い。「言っても分からないか従わない場合は身体を叩いてでも強制的に従わせる必要もある」

②説明ではなく、身体で覚えることもある。口では説明し難い事柄もあり、それは叩くことで身につくこともある。

③暴力は良くないが、教師やコーチが熱心な余りに、愛情があってやっていること。世間が大げさに騒ぎ過ぎ。

④そもそも、子供は「半人前」なのだから、大人と同じ権利は無い。問答無用の体罰もありだ。

⑤教師やコーチが甘いと、子供に舐められる。バカにされる。

⑥自分も体罰・暴力による指導を受けて育った。


もしも、上記の主張に根拠があるとするならば、

体罰・暴力を用いない教師やコーチは指導力が劣るということになるのでしょうか?
暴力指導の無いコーチは熱心さと愛情に欠けることになるのでしょうか?
体罰や暴力を用いない教師は子供から舐められ、バカにされているのでしょうか?

それと、スポーツと同様に、「口では説明し難い事柄が多い」とされる、「書道」「茶道」「英会話」「ピアノ※」等の教師が、分からずやの生徒に平手打ちを食わせる、などというのは聞いたことがありません。

そうではないでしょう。体罰や暴力無しでも指導力を発揮している教師やコーチはいくらでもいるでしょう。生徒思いで熱心と言われる教師はいくらでもいるでしょう。

むしろ、体罰・暴力を用いないと指導出来ない指導者こそ、むしろ、未熟な指導者の証拠ではないでしょうか?

同じスポーツでも新体操、NHKの特集番組で見たのですが…日本人選手の専任コーチを務めるロシア人の女性ですが、大変に厳しい指導をしていても選手を平手打ちにしたり、髪の毛を引っ張るなどという暴力をしているようには見えません。また、大声で怒鳴りつけるという場面すらありません。

フィギュアスケートでも例えば、オーサーコーチやタラソワコーチが選手に暴力を振るう場面などちょっと想像出来ません。しかし、お二人とも名コーチとの定評がありますよね。

ただし、日本人コーチの場合はどうなんでしょうね?(^_^;)


●暴力の恐さは、
①頻度や程度がどんどんエスカレートする危険が高い。暴力で教え子に怪我をさせる例は少なくない。平手打ちで鼓膜が破れたり、頸椎を痛めたり、脳震盪になることもあります。こうなれば、もはや、犯罪でしょう。
②ある程度の暴力とは、具体的にはどの程度なのか極めて曖昧。
③親の子に対する暴力ですら、虐待に繋がり易い。
⑤大人に叩かれないと分からない、言うことを聞かない子供は、将来どんな人間に育つのだろうか?

コーチの暴力を容認していた選手とその家族を、女子強化部長が、「宗教みたい」と批判したのは不適切ですが、日本に根強い「体罰信仰」への批判としては私は同感です。


以前に書いたことがありますが、ルネサンス時代のイギリス人法律家トマス・モアが、「生徒に口でいってきかせるよりも、むしろ鞭にものをいわせたがる悪い教師」と喝破したように、500年も前から体罰の批判があったのです。

それから500年、まだ、体罰は根強く残っています。


●日本人の「体罰信仰」の源泉は、軍国主義時代の悪しき伝統であり、明治~大正時代には無かった、とする説もあるようです。そして、「体罰」と「根性論」はセットであると。

そうかもしれませんが、それだけでは十分な説明になっていないように私は思います。

もう一つの源泉は、日本に根強い「長幼の序」という精神システムにもあると思います。

つまり、たった一年先輩でも、先輩として敬い、従順に振る舞い、間違っても、反対意見を言ってはいけない。批判など論外、という日本のメンタリティが教師やコーチの体罰・暴力を容認する空気を作っているのではないかと。

何度も例に挙げて申し訳ないが、NHKであった松井秀喜とイチローの対談です。イチローが松井の年齢を聞き、「なんだ、俺よりも年下じゃないか」と言い、その後、延々と、一方的に松井の批判や嫌味を言いまくったことが忘れられません。

私は思ったね。怒りながら。

年下って、松井の生年月日とイチローのそれとはわずか十カ月の差しかないのに、俺より年下か、って、それが何だというのだ!とネ。つまり、俺より十カ月後輩の松井だから、言いたい放題言うぞ、ってことなのか。


私は子供の頃、母からは体罰を受けたことはありませんが、父からは何度か平手打ちをされたことがあります。最後に平手打ちされたのは高校2年生。

私はそんな父に対し、恨みこそ感じても、「愛のムチ」などと感じたことはありません。

ううッ、

愛のムチ、

とか、

アメとムチ、

とか、

嫌な言葉だ。


身体中に蕁麻疹が出そうになる言葉だ。



暴力に反対していながらこんなことを言うのは矛盾なのですが。。。

肩から上、首~顔~頭への暴力は絶対にダメです。ほっぺを軽くピタピタとやることもダメ。

何故なら、ここは人間のプライドにも関わる個所だからです。


で、唯一、体罰としては、お尻をペンペン叩くのはOKでは?

お尻は一番お肉の厚い箇所なので、怪我をする危険は非常に少ないし、人間のプライドはさほど傷つかないと思うからです。ちょっとユーモラスでもある。

ま、男性コーチや教師が女子の教え子には出来ないけどね。セクハラになるかも。



トリビアな知識ですが。

ベートーヴェンは作曲だけでは食べて行けないので、貴族の子女にピアノのレッスンをすることで生活費を稼いでいたそうです。そこで一人の不器用な女子生徒に腹を立てたベートーヴェンはその女子の腕に噛みついたことがあったそうです。これは大抵の伝記にも登場するエピソードです。

ベートーヴェンは子供時代に父親から虐待的なピアノ指導を受けたそうですから、教え子にも同じことをしたのかもしれません。体罰の連鎖というものはかくも恐ろしい。



2018.09.07 | | コメント(6) | トラックバック(0) | 日本人選手達



「西郷どん」は今日もダメだった




●やはり、ドラマ開始当初に、私が懸念していた通りの展開になっていますね。

いえ、ケチをつけたり、文句を言いつつも、NHKの大河ドラマは私の楽しみの一つ。特に、テレビドラマを見ることがめったにない私には希少価値のあるドラマです。

それで、つまらないなあ、期待外れだなあ、と思いつつも見てしまうのです。


民放ドラマはいつのまにか、せいぜい二ヶ月間しか続けられないものばかりになりました。昔は民放ドラマでも半年や一年近くまで続くものがあったのが、どうしてでしょうね?


前にも触れたように、原作が林真理子と知って、「これは、ダメっぽいな」と思いました。彼女の得意分野は都会の女性の官能&恋愛小説ではないでしょうか。この分野とて、山田詠美の小説の方が遥かに密度が濃く、凄味がありますが。

歴史大河小説はとても書けないだろうと思いました。そもそも、女性小説家は歴史大河ものは不得手に思います。歴史ものの「大御所」、永井路子でも杉本苑子でも上手いとは言えなかった。

もちろん、別の面白さはあります。が、しばしばスケールの小さい「お茶の間の歴史」になってしまうのです。どうしても、女性(たとえ男性でも)を中心とした登場人物の、細やかな心理描写の方に作者のエネルギーといいますか、関心が偏ってしまうからではないでしょうか?


●「西郷どん」の視聴率が前回の「女城主・直虎」よりも低い。

誤解の無いように申し上げておきますが、私はドラマの出来と視聴率が比例関係にあるとは考えません。今野敏原作の「隠蔽調査」は視聴率はひとけた台だったのですが、私は良作だと思っています。

しかし、今回のケースでは視聴率もドラマの出来を反映していると思うのです。つまり、「直虎」は知名度という点では、「直虎?誰や?」ですが、西郷隆盛を知らない日本人はまずいないし、何と言っても、西郷隆盛といえば、幕末・明治維新の「主役中の主役」じゃないですか。それにもかかわらず、です。


●ドラマ演出の為に、ある程度の史実の変更・創作は分からなくはないが、「西郷どん」はもはや、「歴史偽造物語」だ。視聴者を、鹿児島県民を舐めんじゃねえぞ!

そもそも、歴史大河が書けるか否か以前に、「歴史をここまで嘘八百で並べて描いていいの?」という問題があります。あのなあ、仮にも徳川宗家の慶喜の前で、陪臣に過ぎぬ西郷が畳に刀を突き立てる、なんてあり得ないでしょう!また、慶喜からして、吉原に入り浸って「べらんめえ調」で話すか?「大阪弁」を話す岩倉具視がいるか?島津斉彬がロシアンルーレットで藩主の座を父から奪うなど、もはや、抱腹絶倒。ここまで来ると漫画だ。

それでも見続ける私も私ですが(^_^;)


●小説でもドラマでも、歴史を描くには複数の視点が必要。歴史は一人の英雄の力で動くのではない。

「天璋院 / 篤姫」では、薩摩藩家老の小松帯刀の視点がありました。これでドラマに深味が出ました。幕末ものでは比較的知名度が低く、評価も不当?に低かったかもしれない小松帯刀を「発掘」した功績は小さくありません。

「西郷どん」は、終始、西郷隆盛の視点ばかり。これもドラマを薄っぺらなものにしている原因。

これでは、いくら役者さんが熱演しても、空回りすることになります。


●「大河ドラマ」は、もっと成熟した歴史観を打ち出す時代ではないか?

原作者の林真理子もさすがに反対したそうですが、あまりに西郷隆盛を美化するような脚本や演出がウザイ。

西郷を美化し英雄化すれば鹿児島県民が喜び、視聴率が上がるとでも思ったのか?

もしそうだとしたら、余りに鹿児島県民を馬鹿にしていると思いませんか?


フランス大革命についての本に書かれていたことですが、現代のフランス人はフランス大革命をひたすら賛美したり、ナポレオンを英雄視することはほとんど無くなって来ていると。

つまり、フランス大革命にも、ナポレオンにも「功罪があった」と、フランス人は冷静に捉えているそうです。論じられるとすれば、功と罪、どちらの方が大きかったか、重かったか、という点にあると。

これこそが成熟した歴史観と思います。

「お国自慢」的な人物評価や歴史評価ほど、成熟から遠いものはない。

「お国自慢」ほど、鼻もちならないものはない。

それは最も低レベルな歴史観です。

この低レベルな歴史観を披露しているのが、我が国の首相なんだから悲しくなります。

この首相は例えば、2015年2月の施政方針演説で吉田松陰の「知と行は二つにして一つ」という言葉を引用しています。一国の首相が地元の歴史上の人物を持ち上げて引用する…。レベルが低い。※

もしも、この首相が会津藩の家訓や、江戸生まれの勝海舟の言葉を引用したのであれば、私は素直に聞けたでしょう。

21世紀になり、日本も各県も、そろそろ、「お国自慢」な歴史観から卒業する時代。



この首相は、「テロと闘う。テロには屈しない」と度々口にしていますが、吉田松陰はれっきとしたテロリストです。実行には移していませんでしたが、幕府の老中を暗殺しようとしたり、幕府そのものを破壊してしまえ、と弟子達を扇動したテロの扇動者です。もちろん、あくまで吉田松陰の一面ではありますが、決して無視してはいけない。

仮に、私が山口県民の前で、「吉田松陰はテロリストでした」と言ったら、ボコボコにされるのでしょうか。

いや、山口県民に失礼だ。そんな単純馬鹿は少ないでしょうね。

なお、私は「テロ=100%の悪」とは必ずしも思っていません。

テロにも色々あります。時と場合と社会背景により異なります。詳細は後日。


「大河」ひとつに かけたのよ
「大河」の重みを 信じたの
さがし さがし求めて
ひとり ひとりさまよえば
見れどつまらぬ 幕末よ
ああ 「西郷どん」は 今日もダメだった~♪



2018.08.19 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 歴史・文化



秋が来た。いや、まだまだか。





       秋来ぬと目にはさやかに見えねども
                       風の音にぞおどろかれぬる


古今和歌集:秋歌上・藤原敏行


ここ数日の秋晴れのような天気に上の短歌を思い出しました。

爽やかな風の音に、ハッとし、「秋が来た!」「そう言えば、今日は立秋か」と気づく…その一瞬の発見を詠んだ歌。

①「さやか」とは「明瞭な」くらいの意味ですが、涼風を思わせる響きがあります。

②「視覚」と「聴覚」の対比が見事。

③「ぞ」「ぬる」の係り結びもぴったりはまっています。

しかし、この短歌にではそうした技巧がごく自然に生きていて嫌味が無い。

風の音に秋を感じる…現代人にも分かり得る普遍性がある。

さしずめ、春であれば「嗅覚」であろうか。


どこからともなく漂って来るかすかな花の香りに、春が来た、と感じる。


近世の俳諧では、「くしゃみ」に秋の来たことを感じるようだ。


       秋来ぬと合点させたるくさめかな

ご存知、与謝蕪村の俳句です。


ところで、短歌の「おどろかれぬる」ですが、意地悪な大学入試問題に取り上げられそうな文法があります。

「おどろかれ」は、受け身でしょうか、自発でしょうか、可能でしょうか?

うっかりすると、現代語の「おどろかされた」の連想から、「受け身」が正解と思う人もいるかもしれませんが、出題者が泣いて喜ぶような間違い。見事にひっかかった、ということになります。

かくして、第一志望に落っこちると。

正解は「自発」です。

「(私は)驚かされた」、ではなく、「(私は)驚いた」、なのです。

古代語にも、現代語と同様、「おどろかす」という言葉があるのです。


それにしても…気温が29度で、「涼しい」と感じることの異様さ!




2018.08.18 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



わたしの好きな歌(1970年代)






1975年12月に発表された曲。同じ年の3月に山陽新幹線が全面開通した。

私がこの歌を知り、好きになったきっかけの一つは、カラオケで今でも好んで歌われることにあります。

もう一つのきっかけは叔母から聞いたエピソードにあります。叔母は日本大学の経済学部卒。武道館で行われた入学式では日大合唱部から3曲の歌が披露されたとのこと。

最初の2曲はクラシックからで、一曲目はベートーヴェンの「愛の歌」だった。二曲目は忘れたが、三曲目に披露されたのが何と、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」で叔母はビックリしたそうです。それくらい、当時この歌は大ヒットしたということでしょう、確かに、この歌の歌詞の内容は大学の入学式に合いそうです。

歌詞が良い。題名も良い。

若い恋人同士の手紙のやり取り、という構成がユニーク。

私のような東京育ちにはあり得ない「恋愛・失恋ドラマ」。素敵だし、ちょっと羨ましくなります。


●歌詞の内容を少し吟味する。

都会に行った男性は大学生なのか、新人社員なのか?
「毎日愉快に過ごす街角」と言っているので、たぶん、学生でしょうね。
女性は地元の大学か専門学校に入学したか、地元企業に就職したのでしょうね。

「都会の絵具に染まらないで帰って」の「都会」とは、どこの都市でしょう?
常識的にみて、東京、大阪、名古屋のいずれかでしょう。
「東へと向かう列車で」は、東→東京を連想させますので、東京かなあと。

私が最初に疑問に感じたのは、なぜ、「西へと向かう列車」ではないのかと。これは、西日本重視、東北軽視の表れかと思ったけど、東北地方から見て、東京の位置は西ではなく、西南ですから単純に東を選択したのかもしれません。

では、この恋人たちの生まれ故郷はどこか。東海、山梨か。それとも、もっと遠く、山陰、山陽か。

答えのヒントの一つは、「列車」という言葉だ。新幹線を利用する場合、「列車」と言うのは少しイメージが違う感じがします。「列車」からイメージするのは在来線のブルートレインや急行・普通列車です。

そもそも、新幹線には「詩」がありません。在来線には「詩」があります。

もう一つのヒントは、男性が「僕は帰れない」と言っている点だ。これは故郷の実家が東京からかなり遠いことを示唆しています。東海・山梨くらいだったらすぐに帰れる距離だからです。

以上のことから、私は、彼等の故郷は山陰ではないかと想像します。ブルートレイン「出雲」もあります。

「飛行機」があるじゃないか、という意見もありますが、四十年以上も前の時代、学生にとって飛行機はかなり贅沢な交通手段だったのではないでしょうか。

もちろん、飛行機にも「詩」はありません。

「スーツ着た僕の写真を見てくれ」…デジカメがあって、パソコンやスマホで簡単に画像が送れる時代とは異なり、当時は写真を撮って、現像し、郵送した。「写真」の価値が高かったからこそ、詩にもなったのですね。

「恋人よ、今も素顔で口紅もつけないままか」…今では高校生でもべたべた化粧する時代。いや、私が入院した時に出会った看護学生の女の子も、化粧はしていませんでした。二十歳ぐらいまでは化粧などせずとも、肌が綺麗です。

こんな風に、歌詞の内容からアレコレと想像するのが楽しくなる…これも「木綿のハンカチーフ」の魅力。




2018.08.03 | | コメント(5) | トラックバック(0) | 音楽



キム・ヨナ選手の忘れ得ぬ名演技&「熱烈ファン」という言葉




2013年世界フィギュアスケート選手権:フリースケーティング(レ・ミゼラブル)



大きくて完璧なジャンプ!

上半身や腕の優美な使い方!

動画の1分54秒~2分35秒にかけての流れるようなステップシークエンス!

特に、音楽がエポニーヌの歌う「オン・マイ・オウン」の箇所に変わるステップ終盤の振り付けが素敵です。

クルリとループターンを決めながらの表現力! 

ステップの後、トリプルルッツからスリーターン~イーグルへの移行の鮮やかさ!※


ファントム様からご指摘があり、
「Tルッツのあとすぐにチェックなしでターンしているので、(スリーターンではなく)"ハーフツイズル"&インイーグルなのでディフィカルトイグジット」が正しいのだと。


ダブルアクセルからスリーターン※を踏む選手はしばしば見られますが、トリプルルッツからの例は少ない。


ここも、上記の訂正を念頭におかれ、お読みくださいm(__)m

私が心から、「キム・ヨナ選手の演技って、凄い!」と魅了された演技です。

ヨナ選手はこの2013年世界選手権(デニス・テン選手が銀メダルを獲った大会だ!)女子シングルで優勝し、2度目の世界女王となった。

ヨナ選手のこのフリースケーティングの演技は、私がミュージカルの映画版「レ・ミゼラブル」を観に行き、ビクトル・ユゴーの大河小説を読むきっかけにもなった。やはり、忘れ得ぬ演技です。


しかし。。。

一部の「熱烈な浅田ファン」がこの演技を罵倒するのを見て、つくづく、特定選手の熱烈ファンは面倒だと思った。

私は安藤美姫選手や浅田真央選手のファンでしたが、「ファンと名乗るはよそう」と思った。

ところで、ある人から指摘されたのですが、

「片割月さん、熱烈ファンという言い方は重言ですよ。ファンとはファナティックの省略形。で、ファナティックとは、熱狂的・狂信的の意味です。つまり、熱烈ファンという言い方は、『犯罪を犯す』や『火の火力が弱い』など同じく、重言です」と。

で、さっそく、ネット上の「三省堂 大辞林」サイトで「ファナティック」の意味を調べると、

①他人の意見や批判を聞く余裕がないほど一途に信じる人。

②冷静な判断ができないほど信じるさま。熱狂的なさま。

とある。

なんだか、恐いなあ(^_^;)


要するに、ファンとは贔屓のことと言えそうです。贔屓の引き倒しは得意中の得意。


これは、恋愛、ナショナリズム、ポピュリズム、特定の思想や宗教、革命などにおける人間の熱狂的感情と通じる所が多々ありそうですね。

私のように平凡な人間では世の中に衝撃を与えることも、何かを変えることも、全く出来ないということでしょう。

世の中を動かすのは、羽生選手の演技を見る為であれば、ヨーロッパでも中国でも北米でもどこにでも、時もお金も手間暇も惜しまず、喜んで応援しに行くファンのような人達なのかもしれません。


しかしまあ、私たちは「ファン」という言葉をそんな大げさな意味では使ってはいませんけどもね。




2018.08.02 | | コメント(11) | トラックバック(0) | 海外選手達



デニス・テン選手の忘れ得ぬ名演技




25才で亡くなったデニス・テン選手。
今さらこんなことを言っても詮無いことですが、男二人組が相手であれば、もう少し慎重な方法がなかったのだろうかと。喧嘩や格闘によほど自信があったのであれば別ですが。

実に残念で、ひたすら悲しいとしか言いようがありません。

謹んでご冥福をお祈りいたします。


彼の名演技と言えば、私は2015年の四大陸選手権のショートとフリーを推す。特に、ステップシークエンスの端正な滑りに魅了された。銀メダルを獲得した2013年世界選手権の演技ももちろん素晴らしかったけど。






2018.08.01 | | コメント(7) | トラックバック(0) | 海外選手達



政治に対し無気力な日本国民とメディア




今回の米朝首脳会談についての評価は様々ですが、とにかく非核化と平和への第一歩だと思います。つい最近までは一触即発の状態だったのですから。そして、仲介役としての文在寅(ムン・ジェイン)大統領の貢献は大きいと思います。無能おばちゃんの朴元大統領ではとても出来ないことだ。

昨年、日本では「北朝鮮問題の専門家」と称する方々がテレビに登場しては文大統領を、「親北・反日」とレッテル貼りをし、批判を繰り返していました。ところが、今やそうした批判の声は小さくなりましたね。口を開けば「最大限の圧力」「対話の為の対話は無意味」と、バカの二つ覚え?のごとく繰り返すしか能の無い我が国の首相と比べ、政治力の差は歴然としています。恥ずかしくて文大統領の批判など出来ないでしょう。

我が国の首相と来たら、虎の威を借りる狐ならぬ、トランプの威を借りるポチ犬のごとく、トランプの後ろからキャンキャン吠えるしか出来ぬ哀れな存在に過ぎません。

おまけに、「私の最重要課題」と言いながら拉致問題についてはこの5年間、「一ミリたりとも動かず、手も打てず」、トランプ大統領に縋り、人の褌で相撲を取る無様な姿を晒しています。


さらに、国内問題では「膿を出す」と言いながらも、実際は真逆な対応しかせず、デタラメと誤魔化しに終始。こんな政権を今でも40%以上の国民が支持するというのが私には理解が出来ません。

このような首相が「一強」でいられる…これは、日本人の政治に対する無気力さを象徴しているように私には思えます。もちろん、メディアも同様です。本来は権力の監視役であるはずのメディアの無気力さは目に余ります。

木で鼻をくくったような応対をする菅官房長官や、愚劣な言動を繰り返す麻生財務大臣にメディアは何も言い返せず、突っ込みも出来ず、特に麻生氏は言いたい放題です。※

※こうした中で、東京新聞の望月衣塑子記者のように危機感を抱いている人もいるのは貴重。
ニューヨークタイムズの元記者との共著「権力と新聞の大問題」 (集英社新書)はお勧めの本です。今の日本メディアの深刻な状況を浮き彫りにしています。
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●「まわりは金色の栄光に輝いて見えるが、中の方は真っ黒に腐っている」…石川達三「金環蝕」より。

小説「金環蝕」は九頭竜ダム落札疑獄を題材とし、ダム建設の裏で政官企業が一体となった汚職・金権政治を描いたものです。正義感の強かった石川達三ならではの作品。映画化もされ、ツタヤでDVDを借りて見ることも可能。
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しかし、最近の「モリカケ」問題を見ても、自民党政権の在り方は今も昔も「金環蝕」と変わっていないと痛感します。安倍政権のやり口は「金環蝕」の頃の政権よりもずっと狡猾で陰険です。これに対し、日本の有権者が無気力で怒りも行動も示さず、「風にそよぐ葦」の如き存在であることも、今も昔も変わらないと。

中東のヨルダン(ヨルダン・ハシミテ王国)では、移民の増加で国の財政が厳しいとてヨルダンの首相が増税を提案したところ、国民の大規模デモにより首相が辞任に追い込まれました。ヨルダンという国は君主に政治的権限のある「立憲君主制」のようですから民主主義とは言えない政治システムのようです。

また、お隣の韓国でも朴元大統領が国民の大規模デモにより、やはり辞任に追い込まれました。

しかし、国民が「風にそよぐ葦」の如く、政治に無気力な我が国ではこのようなことは決して起こらない。日本は民主主義の国、先進国だと言っていますが、いったい、ヨルダンと日本、どちらの方が真の意味で民主的で先進的なのだろうか。私は時々分からなくなります。

「警官隊と衝突して死者や怪我人が出たり、デモ隊の一部が暴徒化するような大規模デモが無い日本は、平和で結構じゃないですか?」という意見もあるでしょう。

しかし、戦前は大正時代、「大正デモクラシー」とか言って民主主義を謳歌していた時代に、着々と日本政府は軍国主義への道、アジア侵略への道を進めていたいたことを思うと、非常に危ういものを感じます。


●日本は歴史的に見て、国民・民衆が蜂起し自らの力で自由や平等を獲得したり、革命や大改革を実現したことが無い国。

中江兆民によると民権(国民の基本的人権)を実現する場合には2種類の方法があると。1つは、明治維新のように上から君主や為政者が国民に民権を恵みを与えるという「恩賜的民権」。そしてもう1つは、イギリスやフランスの革命※のように下から人民が自ら進んで民権を手に入れる「回復的民権」だと。

※中国の辛亥革命やロシア革命についても同様。

※明治維新については、あれは革命とは言えない、クーデターに過ぎないとの見解もある。

※私は明治維新は革命と思う。少し珍妙な革命ではあるが。武士階級を無くし、土地の所有形態も大きく変えたのだから。それと、「五箇条の御誓文」は西洋の影響を受けつつも明治維新が掲げた理想としての価値が高い。

つまり、日本人は自ら蜂起して自由なり平等なりを獲得したり、大改革を実現した経験の無い国なんですね。

その良し悪しについては一概には言えない。

明治維新は西洋の革命のように大虐殺とか激しい内乱や戦争が無く、比較的平和に進んだのだからむしろ良かったのではないか、との評価もあります。

が、私はどちらかと言えば、残念なことだと考える方です。

こうした歴史的背景も日本人が政治に無気力な原因の一つなのかもしれません。

「島国根性」とか「農耕民族の特徴」とか、色々な説もありますが、私には良く分かりません。



その後も、安倍政権は参議院議員の定数を増やす法案、「博打法案」こと、カジノ法案等、多くの国民が望んでもいない、しかも不急の法案をロクな議論もせず強引に決めています。

でも、まあ、日本人の過半数は「安倍政権のやりたい様にやらせて良い」と思っているんですね。

近い将来、仮に国民が泣きを見ることになっても、それは自業自得だ。

行き着くとこまで行くしかないのか。



2018.07.31 | | コメント(15) | トラックバック(0) | 政治・社会



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プロフィール

片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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