理研・笹井氏の会見に思う





    「STAP細胞は有力な仮説…理研・笹井氏が会見」 読売新聞4月16日(水)

(引用開始)…理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の小保方晴子ユニットリーダー(30)の指導役で、STAP(スタップ)細胞の論文執筆の中心メンバーである笹井芳樹・副センター長(52)は16日、東京都内で記者会見し、「多くの混乱と疑惑を招く事態となりましたことを心からおわび申し上げます」と謝罪した。

その上で、「(STAP細胞は)検証する価値のある有力な仮説だ」と強調し、STAP細胞が存在する可能性があることを示唆した。

笹井氏が会見するのは、同細胞の論文問題が浮上してから初めて。「STAP細胞の存在を前提にしないとうまく説明できない」として、三つの根拠をあげた。〈1〉万能細胞特有の遺伝子が働く細胞の塊ができる様子を、動画で確認している〈2〉細胞の大きさがES細胞(胚性幹細胞)など他の万能細胞に比べて非常に小さい〈3〉既存の万能細胞ではできない胎盤などに変化した——としている。

ただし、論文については「信頼性が大きく損なわれた」として、撤回が最も適切だとの考えを示した。
論文不正に関しては「(主要な実験は)自分が参加する前に行われていたと関与を否定…(引用終わり)。

………………………………………………………………

笹井氏の発言は論理的で明快だ。小保方氏のウダウダ・クネクネした発言とは大違いだ。男女の違いや年齢・経験の違いもあるかもしれませんが、頭脳の働きの違いが一番大きいのでしょう。社内の調査段階から早々と弁護団を雇う小保方氏に対し、笹井氏は一人で答えたのも立派だ。

私も前の記事で触れたように、STAP細胞の存在は今は「仮説」の段階と見るのが妥当でしょう。笹井氏がSTAP細胞の存在を有力な仮説とする根拠を整理して語ってくれたのも私には理解の助けになります。

ただし、他の科学者は仮説そのものにも厳しい見方をする例が多いようだが。

論文は撤回すべきだとする見解にも共感出来る。

学者の世界も「分業化」「細分化」が著しいようだ。歴史の世界でも、ほとんど同時代である奈良時代と飛鳥時代では「専門が違う」のだ。しかも、同じ奈良時代でも「政治の専門」と「文化の専門」ではまた違うのだから大変だ。

こうした良くも悪くも「専門バカ」が増える傍らで、歴史全体を俯瞰して語れる歴史家が少なくなっている。恐らく生物学の世界も同工異曲なのであろう。同じチーム内でも専門が分かれ、お互いに口出しはしない關係が出来上がっているのではあるまいか。そえゆえ、隣の不正行為に全く気がつかない可能性があったのもしれない

ともあれ、科学の信頼、日本の科学者の信頼が今回の騒動で大きく失墜したのは否めまい。


一般企業では部下や仕事をマネージメントをする立場にある管理職にはゼネラルな見識を求められる。管理職が自分の専門に没頭していては部下の管理など不可能だからだ。

考古学のゴッドハンド氏も理研の小保方氏も、上に見識あるマネジャーがいれば問題を未然に防ぐことが出来たかもしれない。そう言う意味では…庇うわけではないが…小保方氏も不幸だったかもしれない。

良き部下に恵まれない管理職よりも、良き管理職に恵まれない部下の方が不幸である。

何故なら、管理職は部下を取り替えることが出来るが、部下が上司を取り替えることは出来ないからだ。


☆小保方氏は電話で笹井氏に「迷惑をおかけした」と涙声で謝罪したとか。また泣くのか…イヤラシイ。

これは一般論ですが…男の人は女の人の涙に弱いという。だから男は単純アホなのよ。簡単に泣く女性には用心した方が良い。たとえ無意識にせよ「涙による強かな損得計算」が本能的にインプットされているからだ。良く言えば我が身の防衛本能が発達しているとも言えよう。つまり、自己チュウなのだ。小保方氏はなかなか強かと思う。

要するに、簡単に泣く女性ほど生き方はむしろ現実的であり、滅多に泣かない女性ほど実はロマン的で男性に尽くすタイプ?であるという逆説を信じておいた方がヨロシイですわよ。ガッハッハ(-^〇^-)。


FC2 Management

2014.04.17 | | コメント(7) | トラックバック(0) | 政治・社会



2014世界選手権アイスダンス:安藤美姫解説について





アイスダンス結果
1 Anna CAPPELLINI・Luca LANOTTE 175.43
2 Kaitlyn WEAVER・Andrew POJE 175.41
3 Nathalie PECHALAT・Fabian BOURZAT 175.37
4 Elena ILINYKH・Nikita KATSALAPOV 174.38
5 Madison CHOCK・Evan BATES 167.59
6 Maia SHIBUTANI・Alex SHIBUTANI 158.57
7 Victoria SINITSINA・Ruslan ZHIGANSHIN 155.35
8 Piper GILLES・Paul POIRIER 153.86
9 Penny COOMES・Nicholas BUCKLAND 153.66
10 Alexandra PAUL・Mitchell ISLAM 148.76

いやあ~~!凄い戦いでした。まさに戦国時代。誰が勝っても不思議では無い程にそれぞれが素敵なパフォーマンスを見せてくれましたね。ソチ五輪の疲れなど感じさせない感動的な演技が目白押しでした。

私が見ても点数・評価の違いなど全く分かりませんわ^^;。解説の宮本さんや東野さんが「あ、ここは少しエッジがフラットになっていました」と即座に見抜くのですが、私はハア?ですわ。

8位のパイポ組のヒッチコックはやはり素晴らしいです。特に男性のPaul君の目が…逝ってしまっている(*≧∀≦*)。まさしくサイキック顔芸!スピリチュアル系トンデモプログラムに乾杯!!p(^^)q

5位のチョクベイ組の「レ・ミゼラブル」はドラマティックですし、もちろん素晴らしいのですが、最初から最後まで音楽がひたすら劇的に続くので途中でやや単調になっていたように思います。アイスダンスとシングルの違いはあれども、ヨナ選手の「レ・ミゼラブル」の方がその点では上手くアレンジされていたように思います。でも、チョクベイは若い割に技術がしっかりしているみたいだから、これからが楽しみですね。CHOCK選手の笑顔が素敵です。

最終グループはどの組も本格クラシックな音楽だったので、最終滑走のウィーヴァーポジェ組のタンゴが取り分け新鮮に見えました。お洒落で粋で、しかしも情熱で胸アツ!。もっと見たかったと思わせる魅力がありました。その点ではフランスのペシャブル組も同じだったですが。まあ、タラレバを言っても詮無いことですが、SDでのツイズルのミスが無かったら、文字通り有終の美が飾れたかもしれませんね。私がもっと早くからアイスダンスに夢中になっていたらペシャプル組の熱烈ファンになっていたかもしれません。

カペラノ組の「セビリアの理髪師」ですが、繋ぎが少し薄めな代わりにスピード感が凄いですね。これは確か宮本さんが言及していたと記憶していますが、「繋ぎの濃さを取るか、スピードで押すかは戦術」くらいのことを述べていました。この結果が演技構成点にどう評価されるかは、ジャッジの判断なんですね。

シングル競技でも口さがないファンが「このプログラムはスカスカだ」と言う例がありますが、その代わりにスピード感と力感の溢れる演技であれば十分に戦えるワケですね。いわば、トレードオフの關係だ。ただし、こうした量的な關係に質の問題が絡むからフィギュアスケートは複雑であり、しかし、それだけ奥の深い競技なんですよね?

イリカツ組が解散って本当ですか?事実とすれば、モロゾフが一枚噛んでいるな、と勘ぐりたくなるのよね。どうも、モロゾフって方はそう思わせるような雰囲気がプンプン漂うの(^O^)。

SKのパターンダンスやノンタッチステップシークエンスは私にとってはスケーティング技術やターン技術を勉強する絶好の教材なのです。これらを何度も何度も見ていると、シングル競技でも今までは見えていなかった面が少しずつ見えてくるように思えるのです。

そういう意味からも、私の個人的事情ですが、ショートプログラムの廃止は反対です(^_^)ノ


【Jスポ、世界選手権女子シングルの安藤美姫さん解説】
とても良かったです(*^。^*)。

例えばワグナー選手の表現について、「背中でも表現出来る数少ない選手」と説明していましたが、なるほど!と私はガッテンしました!( `・ω・) ウーム…こういうのは杉田翁といえども思いつかない視点じゃないかしら?

また、ゴールド選手の失敗2Aでは「顔の向きが変」とか、リプニツカヤ選手でしたか?失敗3Sでは「右手の使い方が…」と、結構細かい技術的側面についても言及しますね。素晴らしいわ。

しかし、これが地上波だったらこういう解説は「させて貰えない」のかしら?

安藤さんのマネジャーが頑張って地上波での競技解説者に登用されるよう交渉して欲しいわ。安藤さん本人にその気があれば、ですが。この世界も競争だから、「先輩解説者」に遠慮はご無用です。

私はテレビを字幕放送にセットして見るので、安藤さんの解説がバッチリ頭に入ります(-^〇^-)。

一つだけ気になったことがあります。

浅田選手の演技になると安藤さんは急に寡黙になるのです。フリーでもミスした2A-3Tの箇所しか触れませんでしたし、演技後も平凡なコメントが少し入った程度でした。これは他の選手の時の解説とは明らかに違います。

何か口が重くなる理由が安藤さんにあるのかしら?猛烈ファンも多い浅田選手だけに慎重になるのかな?それも無理もないけどね。一部の浅田ファンからは安藤解説は不評らしいのですが…上記のような例が誤解を招くのかもしれません。まあ、私も一度、批判記事を書いたけどね(^。^;)。


2014.04.16 | | コメント(9) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会



スマイルプロジェクトに見る「贈り物」の難しさ





お中元やお歳暮はいわゆる「虚礼」に類する慣習と私は思います。しかし、会社勤めをしているとイヤでもこの慣習に巻き込まれることになります。また、友人・知人や親族との個人的な贈答は相手によりけりで、心から贈り物やお返しをする場合もあれば、面倒だけど角の立つこともしたくないのでせざるを得ない場合もあります。

贈り物は難しい。贈答はさらに難しい。私も失敗したことがあります。恥もかきました。それだけに相手が喜ぶような品を如何に選ぶか悩みます。逆に、「何、これ?いらねーよ!」」的な贈り物もあります。その例を申し上げましょう。

私はイカの塩辛が好物の一つです。と言いましても毎日食するものではないので、時々ワンパック1000~1300円くらいはする美味しい塩辛を買います。で、ここに友人のB子がいます。私がイカの塩辛が好きだと知っています。私の家に来た時に食べさせたこともあります。

ある日、B子が札幌の雪まつりを見に行くと言うので私は彼女に防寒用のイヤーウォーマー(耳あて)をプレゼントした(2000円程度)。スキーもしたことも無く厳寒に無知なB子に私がおせっかいをしたわけだ。B子はお返しにイカの塩辛をお土産に買うと言うので私は期待した。北海道の塩辛なら美味しそうと思ったから。

で、彼女が買って来た塩辛(3パックあった)をさっそく食べた。何と!中身はイカの頭と足だけという安物だったのです。足などはご丁寧に短く刻んでいる。不味い。私は腹が立って彼女に電話でこの塩辛の値段を聞いた。3パックで500円だったと。すると、1パック170円程度だ。あのな~~、私が安物の塩辛を食べないことを知っているでしょう!こんな安物だったらその辺のスーパーで売ってるじゃんか!し、しかも、私があなたにプレゼントしたイヤーウォーマーは2000円だぞ!ふざけんじゃねーぞ!、もう、あなたとは友達の縁を切りたくなったわ!と言ってやった。(B子が非常に貧しい生活をしている人間であれば話は別だが、それだったら北海道に旅行は行けない)

この話を読んで、あなたは私が大人気ない心の狭い人間と思うであろうか?それとも私の腹立ちに共感するであろうか?いずれにせよ、贈り物は相手のあることだから、なかなか難しいことなのだ。センスも問われる。

贈り物(贈答品)の注意点。
1.予算は安過ぎても高過ぎてもいけない(ケースバイケースだが、普通は3000~7000円程度か)。
2.自己満足ではなく相手が喜ぶ物を選ぶ。欲しくもない物なら貰わない方が良い、という論理がある。
3.贈り物を見れば、贈り手がどれだけ考えて選んだか、又は無頓着か知れる。恐ろしい。
4.食材であれば、自分が食して美味しいと自信の持てる物を贈るべし。


一部のフィギュアファンの間で「スマイルプロジェクト」なる企画があるそうだ。
基本方針の箇所を引用します。

(引用開始)1.…代表選手全員にクリスタルメダルを贈呈します。また、ファンの皆様からの応援メッセージを冊子としてまとめ、選手達に届けます。
2.トリプルアクセルを含む6種類全ての3回転ジャンプを8度跳ぶという究極のプログラムに挑み見事に成功させた浅田真央選手には、その偉業を称えてプラチナメダルを贈ります。また、6種8トリプルの偉業をなしとげた証明として、ファンの有志によって作成したプロトコルを贈ります(引用終わり)…。


メダルは特別注文で費用はファンでお金を出し合うそうだ。600万ほど集まったとか(凄い金額)。すると、クリスタルメダルは非常に高価な質になるであろうし、プラチナメダルはそれより遥かに高価な質であろう。

私の「注意点」から見て、1と2に抵触するような企画と思う。たとえファンではあっても、見知らぬ赤の他人から高価な贈り物を貰って選手は素直に喜べるだろうか?それよりも、困惑するのではないだろうか?

それよりも私は嫌だなあと思うことが一つあります。何故、浅田選手だけが他の選手とは別にプラスしてプラチナメダルを贈られるのか?こうした「差別扱い」に私は嫌悪感を抱きます。このことを他の選手が知ったらどう思うだろうか?、また、浅田選手本人はどう思うであろうか?デリカシーに欠けるやり方だと私は思う。(偉業を称えるなら日本男子選手として初めて五輪の金メダルを取った羽生選手にはどうしてプラチナメダルを贈らないの?※1)

しかも、プラチナメダルを贈る理由が「?」だ。「6種類全ての3回転ジャンプを8度跳ぶという究極のプログラムに挑み見事に成功させた」? 3F-3Loと2A-3Tはセカンドジャンプがアンダーローテになり、3Lzはエッジエラーだ。これらを「成功」と言うのだろうか?※2。それともテクニカルパネルが不正判定でもしたと言うのであろうか?もしも後者であれば、論外である。「ファンの有志によって作成されたプロトコル」もそいういう意味だとしたら、貰う浅田選手はどう思うであろうか?喜ぶのだろうか?発案者はそれを考えたのであろうか?

(メダルという発想が悪いのではない。例えば手が器用な一人のファンがお手製で手間暇をかけてメダルを作り、該当の選手に贈るのであれば喜ばれると思う)

ここに発案者の強い意思と主張を感じます。

これらは贈り手の自己満足になる危険があり、いささかスタンドプレイ的ではないだろうか?貰う相手の気持ちを良く考えていないように思う。贈る側はスマイル出来ても、貰う方はスマイル出来るだろうか?善意であれば全てオッケーとなるほど世の中は単純では無い。スマイルプロジェクトの発案者はもっと周知を集めてアレコレと論議してから贈り物を決めれば良かったと思う。これだけの大掛かりな企画なのだから。お金を寄付したファンから誰もそうした意見が出ないというのも不思議だ。

そもそも、贈り物は受け手に喜んでもらえれば、との心で贈るものでしょう。それを贈り手の自己主張の道具としても利用するのは、如何なものでしょうか?

しかし、「ファンの皆様からの応援メッセージを小冊子として届ける」は素敵なアイデアと思う。これは心のこもった「贈り物」と思う。貰った選手もきっと喜ぶと思う。小冊子のデザインにおしゃれな工夫を凝らし、多少お金をかけてもたかが知れています。これだけで十分ではないだろうか。

「人がどのような企画をしようが、余計なお世話だ。人が善意でやっていることにケチをつける気か。片割月には關係無い」との批判もあるであろう。それはそうかもしれない。しかし、贈り物の難しさを考える上で良い事例だったので私なりの意見を書きました。


※1
穿った見方をすれば、この企画の立案者と賛同者の大部分が浅田ファンだからこういう扱いになるのだと思う。「スマイル」という名称も浅田選手のEXのプログラム名に由来すると推測する。メインは一にも二にも浅田選手との本音が透けて見えてしまう。「浅田ファンによるスマイルプロジェクト」とする方がよほど正直で、「差別扱い」する理由もまだ分かる。

※2
「アンダーローテ」は「ダウングレード」とは異なり、その3回転ジャンプ自体は跳んだと認定されるのだから「成功」とする見方も無くはない。少し苦しいが。しかし、3Lzのエッジエラーは絶対に成功とは言いません。



2014.04.16 | | コメント(6) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



これは酷い!アルメニアの「砂入りリンク」は事実だった





私は「朝日新聞デジタルニュース」をネット購読しています。と言っても有料版ではなく無料版のみですが。下記の記事は無料版なのでそのまま引用させて頂きます。良記事と思います。


(インタビュー)真央と歩んだ4年 浅田真央選手のコーチ・佐藤信夫さん 2014年4月10日(朝日新聞)


(引用開始)…フィギュアスケートの浅田真央選手が集大成とするシーズンが3月末の世界選手権で終わった。ソチ五輪ではメダルを逃したものの、フリーの完璧な演技は世界を感動させた。浅田選手の挑戦にどんな意味があったのか、フィギュア界の未来は。練習拠点の中京大学を訪れ、この4年、二人三脚で歩んできたコーチの佐藤信夫さんに聞いた。

――ソチのフリーの演技はいまだに印象深いです。それだけにショートプログラム(SP)でなぜ16位に沈んだのか、疑問が消えません。

「あれほど崩れるとは私も想像していませんでした。報道などでかなり期待され重圧もあったのかなと」

――日本スケート連盟が準備した本番前の練習拠点のアルメニアのリンクに砂が混じっていて、エッジが摩耗してしまったみたいですね。SP当日、佐藤さんが研いで調整したと聞きました。感覚が変わるので、演技当日は避けるはずですが。

「朝の練習後にエッジが少し傷ついていたのが分かり、私が研ぎました。あまり変化を起こさぬよう軽くやりました。フリーの日もちょっと。練習リンクは特別よかったわけではなかったのですが、皆さんの努力のおかげでちゃんと練習させてもらいました。SPの結果はエッジの影響ではないでしょう。やはりのみ込まれてしまったのでしょう」

――あれだけのキャリアがある選手なのに、という気もしますが。

「記録で優劣を競う競技だと、試合で興奮状態になり、練習以上の爆発力を出して新記録をつくったなら成功です。でも、我々の競技はそれでは失敗です。普段より力が出てジャンプの滞空時間が変わると、回転オーバーする。力の出し具合が普段と変われば、いつもより速いスピードになったり、遅いスピードになったりして、狂いのきっかけになる。それほど微妙な競技なんです」

――練習でやったことをどう試合で再現させるのでしょうか。

「練習で試合と同じ経験をすることです。しかし、私が指導で一番苦労した部分は、そこ。彼女は、昔の軍隊みたいに月月火水木金金なんです。週1日も休まず、『なぜ練習して悪いんだ』って反論して、試合前でも5、6時間も滑ろうとした」

 ――そんなに長時間滑れるなんてすごいです。だめなんですか。

「力をセーブしながら滑ることを覚えてしまうのです。それでは(フリーの)4分で自分のエネルギーすべてを使い切れない。試合で使い切るには、1日に30分練習したら動けなくなるくらいの方がいい。本当につい最近、短時間の練習で『疲れて動かない』と言い、休みもとるようになったので、心の中で『やった』と思いました。ソチのフリーであそこまで動けたのは、短時間で力を使い切れるようになった証しです」
   
 ――浅田選手といえばトリプルアクセル(3A、3回転半)ジャンプです。ただでさえ普段の力を出すのが難しい競技なのに、失敗のリスクの高い技にも挑んだ。ただ、一時期、3Aをさせませんでしたね。

「本音はやらせたいんです。3Aがなしでもいいと思ったら、本当にやらなくなってしまいます。この状態ならやっても失敗するなと思ったら『だめ』と言うし、できそうだと思ったら『じゃあいこう』と。それだけだったんですけどね」

 ――ソチでは3Aを採り入れましたが、SPで転倒。メダルに届かないことになってしまいました。

「どうやったら彼女の持ち味が一番出せるのか。彼女にとってベストは何なのか。私が考えたのはそのことだけです。もちろん高度なジャンプを並べればいいというわけではない。人にどう感動してもらうか、そういう要素も大事です」

――勝つことを考えれば、回避する手もあったのではないですか。

「ソチではやるつもりでした。彼女が自分の生涯の夢としてやっている現実を知ったら、それを取り上げられるでしょうか。子どもに例えれば、そんなことをしたら、その子は何をして遊ぶの?どこに興味を持つの?と同じことですから。3Aを完成させるのは難しい。でも、その苦しいところはこちらも承知して、何とか一緒に乗り切ってあげようという気持ちだけは忘れないようにしてきたつもりです」

――フリーでは3Aを鮮やかに決めました。ところが全体の得点は3番目です。点が低すぎませんか。

「私が口をはさむとややこしくなるから。いい要素もあったが、減点されても仕方がない面もあります。フリーの点に文句はありません」

――技術と表現力を評価する採点競技では、判定側の主観を完全には排除できない面があります。

「私の現役時代は今と違い、規定という種目がありました。氷上で課題の図形を描き、滑り跡の正確さを競うんですが、競技中は他国の選手も見ています。当時、日本の選手はよく知られていなかったですけど、私の点が出ると『低い。彼が一番うまいのに』と選手が騒いだんです。それでも審判は知らん顔ですよ」
「欧州が発祥と言われる競技で、しかも音楽がついているわけです。かつては、この音楽をアジア人はいったいどう解釈しているんだと疑問を抱かれたこともあった。審判もミスジャッジはしたくないから、あまり知らない国の選手だとどのくらいの点をつけるのか考える。逆もあります。有名ブランドのハンドバッグなら品物を見なくても買いますよ、というような感覚ですね」

 ――そういう先入観を変えていくのは簡単ではないですよね。

「ええ、それはもう間違いないです。私だって、なじみのない国の選手がどんな演技をするのかなという目で見てしまうこともあります」
   
――こう言っては何ですが、とても理不尽な気がします。

「そうです。でも、そこで頭に来たら終わっちゃいます。お陰様で私はあきらめることができない人間だから、今でもしつこくやっている」

――そういう見られ方を日本はどうやって覆してきたのですか。

「私たちの現役時代は海外の模倣です。その私たちが教える立場になり、海外へ渡り指導者と交流を深め、さらに学ぶ。そこで自分たちの方法を確認し、これでいけるという自信を持って教え始め、私が規定の指導を手伝った佐野稔が1977年の東京の世界選手権で日本人で初めて3位になりました。そこからは、様々な人たちの努力の積み重ねです。06年トリノの荒川静香、ソチの羽生結弦で男女とも五輪金メダルが取れましたが、本当に時間がかかっていますよね」

――ソチ五輪で女子で3Aをしたのは浅田選手だけです。いわば今の世界の流れ、価値観に対する挑戦です。その点が評価されないと、難度の高いことに挑む動機付けが選手にも指導者にも生まれない。スポーツとして、これでいいのでしょうか。

「3Aはロシアの小さい子どもたちは結構跳んでいます。でも年齢が上がって体形が変わると跳べなくなる。つまり、女子が3Aを成功するのは非常に難しいんです。そうした事情を国際スケート連盟がくんで、女子だけは点がもっと出るようにすれば、やる選手も出てくるでしょう。いま、女子の世界トップの選手は似たような演技構成です。そこから抜け出すには難しいジャンプを跳ぶしかない。みんながジャンプ、ジャンプの時代になると、3Aの成功者も増えてくると思います」
  
――浅田選手のフリーの演技を歴代の世界王者たちが称賛しました。多くの人々が刺激を受けたのでは。

「そうですね。外国の若手コーチの中には『次は自分が選手を育ててやるぞ』と虎視眈々(こしたんたん)と思っている人はかなりいると思いますよ。『私も3Aをやるんだ』と心に決めた選手もいるでしょう。ただ現時点で跳べている10代の子は、体形が変わってしまうと跳べるとは限らない。さらに年齢が低く、10歳より下の子たちが将来出てくるかもしれないが、10年、15年先になるかもしれません」

――23歳の浅田選手が一線から引くのは、惜しい気もします。

「先の世界選手権に向けた練習の最中に『まだ伸びるところあるよね』みたいな話はしました。砂鉄ってありますよね。紙の上にまいて、下の磁石を動かすと、くっついて模様ができる。ああいう滑りが好きなんです。氷に吸い付き、下から誰かが動かしているように、すーっと動く。それなのに足の力で氷を蹴っている感じがない不思議な世界。『そんな風に滑ってくれたら、感激して泣いちゃうかもしれない』とも言いました。でも、彼女も人生設計を考えないといけない。生き方が変化することもあるでしょう…(引用終わり)」


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アルメニアのリンク環境の酷さと日本スケート連盟の対応の問題については女性週刊誌の記事で指摘されていましたが、私は半信半疑でした。如何せん、女性誌でしたからね^^;

今回の佐藤コーチの発言から記事が全くのガセネタでは無かったと判明しました。これは連盟の大失態ではないでしょうか?よくこれで責任問題にならないものだと思います。4年に1度しかチャンスの無い五輪ですよ!

フィギュアスケートは繊細なスケーティング技術を求められること、エッジのわずかの違和感がしばしばミスに繋がることは、連盟關係者であれば知らぬとは言わせません。

鈴木選手と長久保コーチも同じ被害にあっていたのでしょうね。もちろん、彼等の立場としては表立って連盟を批判出来ないでしょうし、演技でのミスに繋がったなどとは口が裂けても言わないであろうことも分かるような気がします。

しかし、朝日の記者はこの問題を知っていながら淡々とインタビューしている事には違和感を覚えます。済んでしまった事は今さらガタガタ言わないといういことでしょうか。あるいは大人の事情で言えないからでしょうか。連盟を怒らせるとテレビ放映にも支障があるからか?と勘ぐりたくもなります。

ファンの一人としては連盟に対し、腹立たしさを抑えられません(`Δ´)!

それとは別に、佐藤コーチのコメントは薀蓄に富んでいますね。磁石と砂鉄の模様の喩えでスケーティングの妙を語る箇所とかね。こういうのは文学的センスの問題ではなく、スケートの道一筋に生きてきた佐藤コーチだからこそ言い得る修辞なのだと思います。机上の空虚な形容ではなく、地に足のついた生きている形容ですね。

選手とブランドか…ジャッジは演技のみだけではなく、選手の顔と名前を見て評価をしているように思うことがしばしばありますが、それは完全に間違いでは無いと思います。佐藤コーチも色々と「理不尽なジャッジ」と戦って来た様子が伺われますね。

一部のファンがチープに「不正だ!八百長だ!」と騒ぐのとは異なり、採点競技の不条理も受け止めつつ、そこを粘り強く実力でジャッジに判らせ、高い評価を勝ち取る長い戦いであったことが佐藤コーチ(他のスケーターも)のコメントから察せられます。

フィギュアスケートでは「本番では練習通りの演技」が出来るか否かが勝負の肝なのだということも、佐藤コーチのコメントからある程度分かるような気がします。そして、浅田選手が「練習通りの演技が出来た」と喜ぶ理由も。こういうことはファンは分かっていたつもりでも実は何も分かっていなかったのです。佐藤コーチの説明によって少しだけ理解されただけなのですよね。少なくとも私は。

佐藤コーチの意見を知って、私は「女子の3Aは男子とは異なり、もっと高い基礎点に上げるべし」に宗旨替えすることにしました。現行の8.5点は4Tと同じ10.30点くらいに上げましょう(^_^)ノ。これまでのようなショボイ上げ方はダメです。中途半端は良く無い。これなれば、女子でも本番で3Aに挑む選手が複数出て来ると思います。

女子の場合はジャンプ構成は「頭打ち状態」で、男子のようにエキサイティングではありませんし、将来的にも疑問に思っていましたから。次いでに言えば、女子では3-3のセカンドジャンプを3Loで成功させたらボーナス点+1点とするのも有りかと。そうでもしないと誰もチャレンジしませんよ。

「お前は浅田ファンだから浅田選手に有利なルール変更を願っているな。『女子フィギュア全体の発展の為に』は綺麗事であり付け足しに過ぎないな」との批判を受けそうですが、その通り!浅田選手に有利なルール変更があれば、彼女が現役続行する大きな動機になるだろうと予想するし、ファンとしましてもそう願うものです…と居直る(^O^)。


2014.04.12 | | コメント(28) | トラックバック(0) | ソチ五輪関連



小保方氏はゴッドハンドの持ち主?





【不正かミスか】
科学者達の反応は概して小保方氏に厳しい。しかし、私は同感します。

4月10日付読売新聞の記事より:調麻佐志・東京工業大学准教授(科学技術論)は「少なくとも画像の切り貼りは、研究者の間では、国際的な共通認識として改ざんにあたる。小保方氏が意図的な加工を認めたことで、研究不正だということは明確になった」と指摘しましたが、このコメントに問題の急所が集約されると思います。

つまり、画像の切り貼りは不可抗力によるものでもなければ、カン違いによるものではなく、小保方氏の確かな意図があって行われていた。これを善意による間違い、と主張しても科学コミュニティの世界では通用しないだろうし、裁判でも恐らく通用しないでしょう。彼女の援護をする科学者はまず居ないのではないでしょうか。

彼女がアレコレと自己弁護(説明が曖昧で弁護になっていなかったけどね)をしても虚しく、不正か否かはあくまで物的証拠がモノを言う。

裁判では「調査委員会の手続きは不備であり、解雇は不当」の線でしか戦えないと推測します。


【STAP細胞は存在するか否か】
小保方氏によると、STAP細胞の作製に200回以上成功したこと、作製にはコツとレシピのようなものがあり、自分はたくさん持っていること、第三者の研究者で成功した者もいるが個人の名前は公表できないとしたこと等、以上のこれらの証言の不審さは「STAP細胞」の存在が破綻し始めたことを示している。

他の研究者の誰もがSTAP細胞の作製に成功していない中にあって、小保方氏のみは200回以上作製に成功したとすれば、彼女はどこぞの偽装考古学者のごとく「ゴッドハンド」の持ち主なのかもしれません。

仮にそうであれば、小保方氏の手元には200回分のデータがなくてはならず、公表しなければなりません。それが出来ないのであればSTAP細胞の存在は「仮説」のままであり、実証された科学とは認められません。

さらに、仮にデータはあったとしても、きちんと整理されていなければ科学的信用が得られないのは当然です。

しかしながら、「200回発言」は自ら墓穴を掘ったのではないでしょうか?一説によると、1回のSTAP細胞の作製に要する時間は…準備から事後処理まで含め…3日らしい。すると、3日×200回=600日。

また、実験には失敗もつきものであり、一般的に考えても3~4回に1回が成功でしょう。すると最低でも、600日×3倍=1800日。およそ6年を要する。エート、6年前は小保方氏は早稲田の学生だったのでは?(笑)

小保方氏は「STAP細胞は絶対に存在する」と必死に主張する余り、つい口から飛び出た「200回成功発言」は弁護士も想定外の暴走だったのではないでしょうか?


以下は少し次元の低いお話です。

【テレビ界の「小保方擁護・同情論」に呆れる】
つまり、バッシングだ、魔女狩りだ、上司や同僚、共著者はどうして問題にされないのだ?、等です。

これは文系脳の私の独断と偏見ですが…文系脳は理系脳よりも「頭が悪い」のです。厳密な実証的能力にやや欠けるのが文系脳だからです。その代わりに文系脳は想像力を飛躍させる能力は理系脳よりも勝るが、これは「頭が良い」ことに繋がるとは限りません。で、テレビのアナや番記者やタレントは大体は理系脳では無いから、情緒的同情論が闊歩するのだと私は思います。私も当初はそれに近い意見でした(^_^;)。

それと、おバカな男性の一部は「あんなに可愛くて若い女の子がそんな悪いことをするだろうか?冤罪じゃないのか?」と、まるで古代ギリシャの美しき娼婦であった「フリュネの無罪」みたいな発想をする例です。

小保方氏は「科学者にしては若くて綺麗(会見ではしっかりメイクしていたね)」だから、マスコミに注目されたのは事実だ。同情論が出る理由の一つは明らかにここにあります。仮に小保方氏がブスか厳つい男性であったなら、全く同情されなかったと思います。残念ながら女性は綺麗で若い事が絶対的に得であることは浮世の真理なのです。

(話は脱線しますが、浅田真央選手がマスコミに大々的に取り上げられる…ソチ五輪で金メダルを獲った羽生選手よりも6位の浅田選手の方が圧倒的に取り上げられる…理由の一つも小保方氏と同じ次元にあります。容姿も演技も綺麗だからです。もちろん、浅田選手がフリーで感動的な演技をしたことも大きかった。もしも浅田選手がブスであったらテレビは素っ気無い応対しかしなかったであろう。間違い無く。)


【小保方氏は涙の会見で「女を下げた」のです。腹が立つ】
雲隠れせず、記者会見に臨んだ姿勢は良い。しかし、「泣くなよ。涙なんか見せるんじゃねーぞ」との願いも虚しかった。何で泣くの?泣くような話か?「マスコミにバッシングされた可哀想な私」「理不尽な扱われ方をされた気の毒な私」か。世の同情を得ようとの計算か。男性と伍して仕事をするなら、簡単に泣くんじゃねよヽ(`Д´)ノ

「…だから女はダメなんだ」とあざ笑う男性の声が聞こえて来るかのようだ。

私は記者会見のような経験はもちろんありませんが、労働問題の民事裁判で「被告側」の一人として中央の席に座り、原告側の弁護士と裁判官から延べ1時間くらい質問攻めに晒された経験があります。もの凄いストレス、プレッシャーです。終わるとゲッソリしてしまいます。その経験からすると、小保方氏が2時間以上に渡って大勢の前で話した事はある程度評価はします。

私もそうでしたが、事前に弁護士とシュミレーションはしたでしょう。しかし相手のあることですから、なかなかこちら側の想定通りには行かずドギマギすることや、一瞬、頭がパニックになるケースが少なくないのです。また、ちょっとした言い回しで裁判官(新聞記者・視聴者)に与える印象が大きく違ってしまうので、弁護士はその点にも細心の注意を払うのですが、素人は練習通りにはなかなか話せず、損をする場合があります。大変なんですよ。


2014.04.11 | | コメント(39) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



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片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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