パパダキス選手からファンへのメッセージが(-_-;)




現アイスダンス世界チャンピョン:ガブリエラ・パパダキス選手のinstagram。
ここです

易しい英文ですから和訳は不要でしょう。

一部のフィギュアファンによる選手達への心無い誹謗・中傷への悲痛な抗議ですね。。。

よくぞ言ってくれました。拍手です。

私も他人事ではなく、自分にも突き付けられている問題と自覚しないといけませんね(-_-;)。

私は以前に記事に書きましたように、職業スポーツ選手達には人格面も含め厳しい意見も持ちますが、アマチュア選手達については論評は避けるようにしています。プロとアマチュアでは立場が違います。

しかし、各選手の演技や戦術に対しては一定の節度を持ちつつも、率直な意見や感想、希望や不満を述べることはします。もちろん、容姿について嘲笑ったりするのはアウトです。

ましてや、ヘイトスピーチ的な言説は論外であり、そのような言説をまき散らす一部のフィギュアファンに対しては、選手では無い私ですら怒りを覚えます。

中傷・誹謗、ヘイトスピーチ的被害を受けたのは、キム・ヨナさん、安藤美姫さん、デニス・テン選手、樋口新葉選手あたりか。以前はパトリック・チャン選手も被害を受けていましたが、最近はめっきり減りました。

最近の右傾化日本、嫌韓国・中国の風潮やネトウヨの闊歩もあり、韓国人・韓国系、中国系の選手達がターゲットにされる傾向があるようです。樋口選手の場合は、キム・ヨナさんと安藤美姫さんが好きだと言ってたのが不評?だったのか、時々被害を受けているようですね。

上の元選手や現役選手を叩くのは、主に、一部の浅田真央ファンと思います。
日本では浅田ファンが圧倒的に多いのですから質の悪いファンも多くいて当然です。彼女のライバルと成り得る選手達には意地の悪い視線が注がれます。

国単位で争われる団体競技や柔道やレスリングのような格闘技であれば、ファンも選手になったつもりで熱くなり、相手チームや相手選手に対し過激な言動が飛び出すのはまだ分かりますが、フィギュアスケートのように究極の個人競技では珍しい。日本におけるフィギュア熱の「あだ花」なのでしょうか。※

私は日本人選手に希望したいことがあります。主な選手達の声をまとめたものとして、ファンに向けてパパダキス選手のような要望を発表することです。

次に、日本スケート連盟がファンへの要望として、選手への誹謗・中傷やヘイト的発言を慎むよう働きかけることです。日本の恥を世に晒すようなことですし、他国の選手にも迷惑をかけます。無為無策のままで良いのでしょうか。この度、副会長になった荒川静香さんが音頭を取って働きかけたらどうでしょう。彼女もこうした実態を良く知っている一人であり、彼女自身、被害を受けたのですから。


これは私の率直な意見ですが。。。
フィギュアスケートの競技会場で、演技終了後に選手毎に該当の国旗を掲げるファンが多くいます。

これを見せられた選手はどう思うのかしら?嬉しいのでしょうか?

ファンの一人としての私は、少々違和感を覚えます。なぜなら、フィギュアスケートはナショナリズムを喚起するようなスポーツとは遠い種目と思うからです。それを、わざわざ国旗を掲げ、ことさら選手の国籍を強調します?

国旗を掲げることの超好意的解釈としては、「ロシアからここ日本にようこそ。日本人の私はロシア人選手のアナタを歓迎しています。素敵な演技をありがとう!」くらいの意味になりますか。

まあ、私としては、それまで日本とは国交も民間交流もなかった国の選手が初めて来日して参加したというのであれば、歓迎の気持ちで国旗を掲げる意義はるかなあと。

私は選手個人の演技に魅了されるのであり、その選手の国籍などどうでもいいと思っています。もちろん、素朴な意味で日本人選手の活躍を特に望み、喜びますが、それ以上ではありません。ロシアテイスト、北米テイスト、などと私は言っていますが、もちろん、遊びとしての形容であり、ナショナリズムや国籍をどうこう言いたいのではありません。

選手の応援バナーで十分ではないでしょうか?


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2016.10.13 | | コメント(6) | トラックバック(0) | フィギュアスケートネタ・海外



スケートが上手いって事を感じるか?:パパダキス&シゼロンの衝撃





私の知る限り、元フィギュアスケート選手による「フィギュアスケート教則本」的なブログは2つのみ。
この2つのブログは大変勉強になります。言葉で説明するには限界も多いであろうフィギュアの技術や細則について、図解や画像を交えながら懇切丁寧に書いておられます。原文のISUルールを読んだだけでは分かりにくい事柄も、こちらのブログを読むことで理解が深まります。

一つは、
「パンダ師匠」の
「TVでは教えてくれないフィギュアスケート観戦術」
~元選手による雑記~

残念ながら久しく更新がストップしたままです。

もう一つは、
「うるとらにゃん先生」の
「★Figure Skating Guideline★」です。

更新は稀ですが、元選手の「活動中のブログ」として貴重です。

最新の記事は、★スケートが上手いって事とは何か?★です。
詳細は拙ブログのリンクからご覧下さい。

私が特に印象に残ったのは、

「スケート経験者などがスケーティングを見て、『上手いなぁ!』と、感じる部分は、スケーティング技術で感じるんです」の箇所です。

これは、ブライアン・オーサー氏が著書「チームブライアン」で述べていた、

「…ジャッジが感動するのはジャンプの成功ではありません。信じられないくらい素晴らしいストローク(滑り)や美しいエッジワークを見ると感動し…」

と重なります。

そのほか、うるとらにゃん先生の、

「スケーティング技術の見極めは、凄く難しい。 どちらかといえば感じる部分」
「GoEの高さや、PCSの各項目で高い評価を受けるのは、その多くがスケーティング力の高さによる評価部分の比率が大きい。その僅かの違いを感じ取る能力を養っていけば、スケーターの技術進化も見えてくると思います」

にも、「( `・ω・) ウーム…。なるほど」と感じ入った次第。

スケートリンクでヨタヨタ「漕ぐ」だけしか出来ない素人ファンがスケーティング技術の高さや素晴らしさを「感じる」為には、ただ漠然と演技を眺めているだけではダメで、ある程度は技術やルールの知識が必要ですし、ノービス~ジュニア~シニアの下位~上位と、様々なクラスのスケーター達の演技をたくさん見ること、テレビ放映だけでなく会場で生演技を見ることで…ようやく…ある程度は「感じる」ことが出来るのだと思います。

わたしは東京で開催された2009GPFで、ジュニアのアイスダンスとシニアのアイスダンスを生で観た時、「スケーティングの上手さを感じた」と、初めて意識したものです。次がパトリック・チャンの生演技を観た時です。


奇抜な比喩になりますが、例えば、ベートーヴェンの音楽を沢山聞きますと、そして、ある程度は音楽の様式を覚えますと、彼が若い頃に作曲したピアノソナタ「悲愴」とか「月光」よりも、壮年期に作曲した「熱情」や「ヴァルトシュタイン」、晩年の一群のソナタの方が「優れている」と「感じる」のと似ているように思います。もちろん、ジュニアスケーターにはジュニアなりの演技の魅力があるように、ベートーヴェンの若い頃の音楽にも魅力があるのは否定出来ません。「悲愴」の第二楽章の旋律の美しさは今でもたまに聴くと、素敵だなあと思うけども。

で、「スケーティングの素晴らしさを感じた」と言えば、2015欧州選手権のアイスダンスで優勝したフランスのパパダキス&シゼロンの演技でした。これはもう、樋口新葉選手の演技以上に衝撃的でした!

パパダキス&シゼロンSD
動画はここです

パパダキス&シゼロンFD
動画はここです

Jスポで解説の東野章子さんの「微に入り細をうがつ」解説に頭がフラフラしながら、パパダキス&シゼロンのSDを見た時の感動!それは静かな感動なのですが眠気が吹っ飛びました。何と言うスケーティングの美しさ、伸びやかさ。要素から要素、ターンからターンの流れの淀みの無さ、自然さでしょうか。そして、音楽との調和の見事さ。

パパダキス&シゼロンはアメリカのメリチャリのように「大向うを唸らせる」ような演技とは少し異なり、円熟したベテランのような動きと言いますか、地味で滋味のある動きと言いますか、不思議な完成度と言いますか。。。。ところが、二人の年齢はパパダキスさんが19歳でシゼロンさんが二十歳だと!!信じられません。

FDではモーツァルトのピアノ協奏曲23番の第二楽章、シチリアーノ風で虹のような七色の美しさで有名な嬰ヘ短調のアダージョを使っています。原曲は8分の6拍子ですが、ここではダンス用に4分の3拍子にアレンジされているように聴こえますがどうでしょう。(中間部は別の曲を使っていますが曲名は分からず)

で、ピアノの独奏による寂しく囁くような旋律の呼びかけの後、オーケストラによる応答が続くのですが、この応答の箇所でセット・オブ・ツイズルに入ります。この振り付けの見事さ!音楽との一致!

解説の東野さんも彼等の進歩に驚嘆、驚倒、驚愕しておりましたが、それは素人の私でもある程度は感じられるものです。フィギュアスケートが好きで、アイスダンスも好きなファンであれば誰でもそう感じたのでは?

いやあ~、一目惚れしましたね。昨シーズンは世界選手権で15位でした。見忘れたか見なかったのか私は特に印象に残らなかっただけに、今回の演技は衝撃的でした。惜しまれて引退したぺシャラ&ブルザの「後継」がちゃんと育っていたんですね。フランスのアイスダンス界もディープですね。

パパダキスさんはお見事な顔立ちをしています。
お鼻が立派。古代ローマかギリシアの彫像のモデルみたい。
お名前はフランス風ではなく、スペインかギリシアっぽいですね。
これで19歳にはとても見えませぬ(^_^;)。



2015.03.16 | | コメント(5) | トラックバック(0) | フィギュアスケートネタ・海外



ソトニコワとヨナの「高得点」





韓国メディア、こぞって酷評・・・ソトニコワの演技に「これで五輪金なの?」:サーチナ 7月24日(木)

…(引用開始)ソチ五輪フィギュアスケート女子シングルで金メダルを獲得したアデリナ・ソトニコワ(ロシア)が、日本で開催されたアイスショーに出演した際、ジャンプを立て続けに失敗した。韓国メディアは「五輪金で合ってる?」、「レベルの低いの演技」、「これでもあなたが一番なの?」などの見出しで、ソトニコワの演技を酷評した。

ソトニコワは19日から21日まで行われた「LOTTE presents THE ICE(ザ・アイス)2014」に出演。今シーズンのフリーで演じるプログラムの後半部分を披露した。

順調な滑り出しを見せたソトニコワだったが、始めのジャンプに失敗し尻もちを付くと、2回目のジャンプは回転不足、3回目は着地でふらついた。

韓国メディアは、ミスを連発したことからフィギュアファンからひんしゅくを買ったとし、「ソチ五輪で金メダルを獲得した選手だとは思えない、レベルの低い演技だった」などと伝えた。

韓国のインターネット上にも「キム・ヨナが実力の面でも金メダルであることが証明された」、「これがソトニコワの実力」、「コメディーじゃないのか」などと容赦ないコメントが集まった。

ソトニコワはソチ五輪で、連覇を目指していたキム・ヨナ(韓国)を逆転し優勝した。試合後、韓国では採点を不服とする論争が過熱。韓国スケート連盟は、国際スケート連盟(ISU)に採点の確認を求める異議申し立てを行ったが、ISUはこれを却下した(引用終わり)…。


記事の内容が事実とすれば、酷いと思います。ソトニコワ選手も気の毒ですね。韓国の如何なるアイスショーにも出たくないだろうし、まあ、あちらも招待はしないでしょう。韓国で世界選手権やGPファイナル、四大陸選手権がある場合は辛いでしょうね。

しかし、この記事を読むと私は既視感を覚えます。そう、2010バンクーバー五輪の時のキム・ヨナ選手に対して、一部の浅田信者がアレコレと罵詈雑言を放ったことと実に良く似ています。

上記の記事について、「まだ言っているのか?韓国のヨナファンはしつこい、えげつない」との非難があるようですが、一部の浅田信者は4年前のバンクーバー五輪や世界選手権のことを今も「えげつなく」非難しているのは、「しつこい」とは言わないのだろうか?

もう一つ不思議なことがあります。おヨナさんの高得点を「デタラメだ」「八百長だ」と騒ぐ一部の浅田信者が、ソトニコワ選手の高得点については何の疑問もなく、それどころか擁護している例が多いことだ。とにかく、浅田選手を上回る高得点を出した選手にはイチャモンをつける傾向にある浅田信者が、ソトニコワ選手に限ってそれとは逆の反応を示していることに一貫性の無さやご都合主義(要するに好きか嫌いかだけのこと)を私は見て取ります。

ソトニコワ選手の高得点を浅田信者が受け入れる理由は主に3つあると思います。
第一に、今回は浅田選手が金メダル争いに絡まなかった。もしも、浅田選手とソトニコワ選手がデッドヒート繰り広げる展開であったなら、そして、微妙な採点で浅田選手の得点がソトニコワ選手を少し下回っていたなら、一部の浅田信者の反応は違っていただろうと思います。

第二に、とにかく「ヨナ選手とヨナファンが大嫌い」なファンにとっては、おヨナさんとそのファンと対立する構図にあるソトニコワ選手は「味方」だからだろう。敵の敵は味方だ。

第三に、ソトニコワ選手がタラソワさんの指導を受けていること、浅田選手を尊敬していることも、彼女の「高得点」は不問にされた背景にあると思う。

私は以前に、「深まる演技構成点の謎:ソトニコワ選手の評価がハネ上がった理由は?」を記事にしたことがありますが、素人目ながらそれなりに理由はあったのです。グランプリシリーズで演技構成点が7点台後半であった選手が五輪では9点台半ばにアップした理由は知りたいと思うからだ。

ところで、嘗て、一部の浅田ファンのオピニオンリーダー的存在であったブロガーがいました。しかし、キム・ヨナの「銀河点」に、「フィギュア女子は死んだ!」との「名言」、イヤ、「迷言」を残してフィギュアネタを止めた。ところが、ソチ五輪後に、何と!イヤ、やはり、ソトニコワ選手の高得点を擁護し、キムヨナの高得点の方が異常だった、との解説をしているのを見ました。色々な意味で、なかなか面白かったです。

当該ブロガーの主張を簡単にまとめると、バンクーバー五輪の前のグランプリファイナルとバンクーバー五輪のキム選手のフリーの演技・構成点を比較して、短期間に5項目がそれぞれ1点以上もアップしているのは前代未聞だというのだ。

これに対し、ソトニコワ選手のユーロとソチ五輪のフリーの演技・構成点のアップ幅を比べ、各5項目のアップが1点未満であるとの数字を挙げて、キム選手よりは控えめだと主張しているのだ。(私の見解とは真逆だ)

少なくとも、ソトニコワ選手の採点を擁護する以上は、どうやら、女子フィギュアは死んではいなかったようだ。

さて、どうであろうか?(^_^;)。
あえて、当該ブロガーの名前もアドレスも記しませんが、ほとんどの方はご存知なはず。
当該ブログをご覧になってみて下さい。

また、私が以前に書いた記事も参照下されば幸いです。

もちろん、4年というギャップ、ルールの違い、ジャッジの違い等、本来は二人のスケーターの演技構成点の推移を「比較」する事自体問に題があるのですが、まあ、それはそれとして(^_^;)


2014.07.26 | | コメント(4) | トラックバック(0) | フィギュアスケートネタ・海外



「嘆願書」に意義はあるか?




2013年世界フィギュアスケート選手権男子シングルの金メダルをデニス・テン選手に与えるよう求めた「嘆願書」の続報です。

原文記事はここです

今回の記事内容の要点は下記の通り。今回の記事には逐語訳するほどの情報量はありません。もちろん、私の横着もあります(^。^;)

1.嘆願書には世界の三十ヵ国から1000人近くの署名が集まったこと。
2.嘆願書はISUチンクアンタ会長とIOCロゲ会長宛に送ったこと。
3.署名した人達の中には4人の元世界チャンピョンを含むスケーター、コーチ(ワールドクラスのコーチ1名を含む)、ジャッジ、skating officials(ジャッジ以外の審判・レフリー・連盟幹部のことか?)がいること。
4.4人の元世界チャンピョンとワールドクラスのコーチについてはそれぞれ名前が公表されていること。
5.以上のことから、今回の(男子シングルの)結果について物議を醸している理由が、ファンの単なる採点システムに対する無理解によるものではないことを立証していること。
6.1000人弱の証明は世界を驚かすようなものではないかもしれないが、フィギュアスケーティングにおいて歴史的に前例の無い異議申し立てとなった点と、この数十年間で現在フィギュア人気が底を打っている事情を考察することに繋がる点で有意義であったこと。

☆嘆願者が強く指摘するジャッジングシステムの問題点…ショートプログラムより遥かに比重が高くあってしかるべきフリープログラムにおいて、デニス・テン選手は予定された3回転ジャンプが一つだけ2回転になった以外は非常にクリーンな素晴らしい演技をし、フリーでは1位だった。チャン選手は2つの転倒を含む4つのミスをした。それにも拘らず、ショートプログラムの貯金もあって彼が優勝した。

このような結果をもたらすジャッジングシステムは大いに問題がある。
(ショートプログラムの採点に関しては特に触れていないところを見ると、こちらには不満が無いのか。。。)

☆男子シングルの結果について、ジョニー・ウィアーのツイッターでのつぶやきが引用されています。


JohnnyGWeir:サイトはここです

「This judging is ridiculous and the only reason people buy it is because it's in North America. Imagine the outcry if it were Russia+Plush!?」
(記事では何故か「Plush!?」をカットして引用している。「Plush!?」の意味は片割月には分かりませんが)

テン選手の国籍はロシアでは無くカザフスタンです。が、旧ソ連邦の一つだったので、ロシア開催であれば周囲は皆テン選手に同情し、ジャッジやチャン選手は猛烈な抗議に晒されたかもしれないということか。

片割月はこう思う。
コンパルソリーが無くなって初めての五輪となったアルベールビル~ソルトレイクまでの4大会。これら旧採点法によるリザルトは、男女ともフリープログラムで1位となった選手が100%金メダルになっています。このイメージは今でも残っています。

リレハンメルでは、オクサナ・バイウルはショート2位スタートからフリーで1位となり金。長野では、タラ・リピンスキーがおなじく2位スタートからフリーが1位で金。ソルトレイクでは、サラ・ヒューズが4位スタートからフリーが1位で金。(男子は全て1位&1位だった)

人間は忘れる動物です。フリーの結果が出る頃にはショートの結果や演技内容については記憶が薄れています。つまり、フリーで1位になった選手が優勝というのは、見ている人達には納得され易いのだと思います。終り良ければすべて良しというわけだ。

逆にフリーで2位か3位の選手が優勝すれば、「エエッ?」となり、後味の悪い結果となります。身近な例でも2011年と2012年のNHK杯で、鈴木明子選手と浅田真央選手の間でも起き、コアなファンの間で論議を巻き起こしました。

旧採点法の下では、ショートでの順位ポイントは、1位=0.5 2位=1.0 3位=1.5と、0.5づつの差です。フリーでは1位=1.0 2位=2.0 3位=3.0と、ポイントがショートの2倍の比重になっていました。

この為、ショート1位・フリー2位の選手とショート2位・フリー1位の選手とでは、後者が必ず金となります。さらに、ショート1位・フリー2位とショート3位・フリー1位はポイント合計が共に2.5ですが、フリーの順位の高い方が勝ちます。これで涙を飲んだのがケリガン、クワンだったんですね。

つまり、旧採点法ではフリーで1位=実質は金、のイメージが多くの人達の間で定着していたのだと思います。ところが新採点法では順位は意味がないのでショートで1位だった選手がフリーで2位~3位でも、ショートの点数の貯金で辛くも優勝する例がしばしば生まれることになったわけですね。

ショートとフリーの採点比重ですが、新採点法ではPCSの係数がフリー=ショート×2の倍に設定されています。旧採点法の名残りもあるのかな?もちろん、選手の出来映えもありますから、フリーのPCSの点数がショートの2倍になるとは限りません。それでも大体は2倍くらいになっているようです。
片や、技術点はその時の出来映えがそのまま点数の上下となりますので、フリーの得点がショートの得点の2倍以下になる場合がしばしばあるようです。嘆願者はフリーの採点比重をもっと高くしろ、と言いたいのでしょうか?

嘆願者達の目には、旧採点法の残像が強いのではないでしょうか?

ところで、記事を読む限りでは嘆願者は具体的な提案をしていません。チャン選手とテン選手のフリーのプロトコルのどこが問題であり、どんな採点であるべきだったかという具体案がありません。

転倒は厳罰にする。ジャンプは0点にせよとか、PCSも大いに下げろ、とか言いたいのでしょうか?彼等の主張が今ひとつ不鮮明です。

彼等は自分達の要求が実現されるとは全く思っていないでしょう。ISUが嘆願を受け入れ、テン選手に金メダルを与える可能性はゼロ。しかし、フィギュア関係者を含む署名が、今後の大会におけるジャッジングの上で大いに「重圧を与える」と見ているのかもしれません。

署名が1000人足らずというのは、私が予想していたよりも遥かに少数でした。これが日本であれば10倍近く集まったかもしれません。

しかし、ジャッジやskating officialsが署名していたというのはちょっとした衝撃ですね。ただ、ジャッジ個々の採点を問題視しているのではなく、採点システムを問題とするのであれば、不思議ではないかもしれません。

フィギュアスケートのジャッジングシステムや採点結果、そしてジャンプの判定について、あちこちから「異論・反論・Objection!」の声が起きています。田村岳斗コーチの抗議も記憶に新しいです。

そこにはファンの誤解による批判もあれば、選手やコーチの不満もあれば、ジャッジ経験者の改善提案もあり、事情も問題も意見も様々です。

しかし、いづれにしましても、こうした声がISUや各国の連盟幹部の「重い腰」を上げさせることになるのであれば、意味はあると私は思っています。

考え方は色々あれど、彼等や私達の共通の願いは唯一つ。

「もっと説明を!」


2013.06.06 | | コメント(8) | トラックバック(0) | フィギュアスケートネタ・海外



ついに、デニス・テン選手に金メダルを!との嘆願書が。。。(追記)





海外ではチャン選手の優勝と採点について、アチコチで批判が噴出しているようです。ソースはこちらです

「Award a Gold Medal to Denis Ten for his Performance at the 2013 World Figure Skating Championships」

この記事の「petition」をクリックすると、下方に沢山の「採点批判記事」が掲載されています。テン選手の母国のメディアでも「採点批判」が出ている模様です。


Monica Friedlander氏が発起人となって、ISU会長とIOC会長宛に、デニス・テン選手に金メダルを、との嘆願書(petition)を提出するらしい。その為の署名を集めています。ISUだけではなくIOCにも提出する所に「本気度」が表れているようです。

指導者による体罰・暴力・パワハラ問題を隠蔽しようとした日本柔道連盟が、女子柔道家達の訴えによるJOCの「鶴の一声?」で、ようやく重い腰を動かしたことを思い出します。

ところで、発起人のMonica Friedlander氏とはどんな人物か?どの程度の社会的影響力のある人物なのか?ソースはこちらです

Monica Friedlander, SF Figure Skating Examiner
Monica Friedlander is a science writer at Lawrence Livermore National Laboratory and has covered the sport of figure skating for publications such as Blades on Ice, American Skating World, and many others since the 1980s. Until recently she worked at UC Berkeley, where she also earned her masters...

彼女はこちらの記事でチンクアンタISU会長を厳しく批判してます。すなわち、会長の座に固執し、会長職任期に関するルール改訂をゴリ押しする「チンクワンタの独裁」を。

2012世界選手権で高橋大輔選手を抑えて2連覇を果たしたチャン選手の採点についても歴史的に最もスキャンダラスなものの一つと批判。技術重視に偏り過ぎて芸術性や感動性が全く軽視されている今の採点方式を、フィギュアは瀕死状態と言わんばかりに厳しく批判しています。

この原因についても、スピードスケート出身でフィギュアスケートの芸術面になどまるで音痴なチンクアンタ会長に責任を問うています。この辺の考え方はイタリアのビアンケティ女史とちょっと似ていますね。

なるほど、こうした背景からMonica Friedlander氏が今回の嘆願書提出へと行動を始めたのでしょうね。

確かに、フリープログラムでチャン選手は2回転倒し、1回はよろけ、1回は3回転が2回転になりました。計4つのジャンプミス。これに対し、テン選手はミスは1回だけ。3回転が一つスっぽ抜けた。

また、両選手共ショートプログラムではノーミスの素晴らしい演技を見せました。テン選手こそ2013ワールドの王者に相応しいとの意見はあって当然と思います。チャン選手のファンである私だって、素朴にそう思うくらいです。

しかし、問題は技術点よりも演技構成点にあるのでしょう。テン選手は今シーズン、カナダ大会とロシア大会に出場しています。そこでのフリープログラムの評価は、6.00点台後半~7.00点台前半です。合計点は70点~72点台でした。それが世界選手権のフリープログラムでは8.00点台の後半にまで大きく跳ね上がっています。合計点は87.16点ですから、およそ15点の驚異的上昇。

もちろん、異なる大会の演技構成点を比較しても不正確と判ってはいますが、ある程度の目安にはなるでしょう。それで、Monica Friedlander氏はこの辺の評価をどう見ているんでしょうね?チャン選手が上げ過ぎであるとするならば、テン選手も立派に上げ過ぎという見方も出来るのですから。

ともあれ、私はMonica Friedlander氏の行動について全く否定的でもありません。意義はあると思います。

これまでISUは各方面から新採点法に対する批判や具体的採点批判を幾多も受けながら、ほとんどそれに対してコメントして来ませんでした。私はそれはそれで構わないと思っています。下手な説明をすれば火に油を注ぐ結果になるだけだと思うからです。

しかしながら、ソチ五輪まで1年を切った今、IOCをも動かそうとする嘆願活動は無視出来ないかもしれません。もちろん、Monica Friedlander氏もそうした事情も承知して効果的活動となるべく立ち上がったのでしょう。

それにしましても「演技構成点」はやっかいな(Goddamned)存在です。ジャッジ以外には誰も完全なる理解は不可能な評価。しかも、これがセカンドスコアとして順位に大きな影響力も持つ。

さて、ISUとIOCは嘆願書をどう扱うのでしょうか?無視するか、密かに対応するか、大手メディアを前に「堂々と?」説明・弁明をするか。


追記。
北米の消息に詳しい Kan-kan様によりますと、ソースの「Examiner.com」は、いわゆるゴシップ記事をメインとしたタブロイド紙の類だそうです。従いまして、ISUもIOCも動く可能性は極めて小さいだろうとのことです。


2013.03.27 | | コメント(70) | トラックバック(0) | フィギュアスケートネタ・海外



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プロフィール

片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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