真央はフリーで3Aを跳ぶ必要は無い
フリー演技における浅田選手とコストナー選手の項目別得点の比較。
コストナー選手はGPSの3回とGPF、欧州選手権の計5回の数値、浅田選手はGPS2回と四大陸の計3回の数値から。
1.ジャンプの基礎点※真央は3Aではなく2Aとして計算
コス:39.36点
真央:44.56点(差:+5.2点)
2.スピンの総得点(一試合平均・GOEを含む)
コス:9.95点
真央:11.28点(差:+1.3点)
3.ステップの総得点(一試合平均・GOEを含む)
コス:3.4点
真央:4.7点(差:+1.3点)
4.スパイラルの総得点は互角
5.演技構成点(一試合平均)
コス:63.6点
真央:63.0点(差:-0.6点)
※ジャンプのGOEはミスがあるとマイナス点となり、計算が複雑になるので無視しました。二人のジャンプのGOEはさほど差は無いものとみなします。
従ってフリー演技では、計7.2点、浅田選手の方がコストナー選手より勝っていると言えるでしょう。
ショートはレオノワ選手が首位ですが、やはり、浅田選手の最大のライバルはコストナー選手でしょう。レオノワ選手はフリーでは二人には敵わないです。もちろん、神演技すれば別ですが、そこまでは今は考えません。
つまり、浅田選手はフリーで95%失敗するであろう3Aを跳ぶ必要は全くないです。むしろ、2Aで体力温存し、流れを作り出し、一つ一つのジャンプをミスなく跳べば、充分に逆転優勝の可能性があるのです。
3Aを跳べばミスが目に見えているので、仮に運良く「アンダーローテ」で済めば儲けものですが、3Aに気持ちが集中する分だけ、他のエレメンツや表現面でスキが生じたり、後半に疲労のマイナス影響が出る可能性が高いと思います。
それよりも、練習で跳んでいる3F-3Loを取り入れて欲しいです。セカンドジャンプの3Loがダウングレードかアンダーローテになっても、3Aのミスほどにはマイナス影響はしないからです。
しかし、実際には浅田選手はフリーでも3Aは跳ぶでしょうね。34回跳んでも「降りない」3Aを跳ぶのですから、3-3も認定されなくても跳ぶべきです。
不合理というよりも、戦いの定石から大きく逸脱したクレイジーな戦術を既に選択しているのですから、フリーでは更にクレイジーに徹して欲しいですね。こうなったら当って砕けろだ。1%の可能性に賭けるとしましょう。
完成度よりも高難度の技に挑戦することに「大いなる美学」を感じるファンは、そのような真央選手が好きなんですから。勝つことより、自分のやりたいことを優先するのが真央選手なのでしょうから。ソチで金メダルを取ることよりも、3Aを決めた姿を多くのファンはもう一度見たいらしい。
私は違いますけどね。この辺は同じ真央ファンでも意見が異なりますね。
そういえば、真央選手の口から「ノーミス演技をする」という言葉がまったく聞かれなくなりました。寂しいです。
2012.03.31 | | コメント(32) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会