日本人観光客減る:私も京都に行かなくなったくらいだから
「4年連続で減少、日本人の「京都離れ」が始まった根本原因」
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そりゃそうでしょうよ。
下の写真を見てよ。これで祇園の花見小路に行く気分になれますか?
私は10年以上に渡って毎年京都市内(比叡山も必ずお参りした)を中心とした旅行に行ってきましたが、5年前くらいからピタッと行くのを止めました。四条河原町の先斗町を歩いていたら、私の前も後ろも外国人観光客だらけ。日本人はわたしだけか?って感じ。しかも、彼等は大声でしゃべりまくり、煩いのなんのって。
街中はまだ良い。しかし、寺院の境内に入っても大声でしゃべりまくるのには心底、閉口しました。
あれは10年前の5月だったかしら。特別公開されていた東寺の塔頭にお参りした。そこに小さな庭があり、静寂さに包まれていました。観光客はほぼゼロ。そして、いわゆる鹿威しの「コーン」という音が快く響き、わたしは思わず座禅して瞑想をしたくなりました。忘れられない思い出です。
おそらく、少なからぬ日本人観光客の期待するものは、このような静かさの中での寺院のお参りではないでしょうか。金閣寺や銀閣寺をお参りして失望するのは喧騒とした混雑にウンザリするからです。金閣寺など私には商業施設にしか感じなかった。実際、大して見応えも無い所だけどね。日本庭園であれば、他にいくらでもあります。
少し話は脱線しますが、以前に京の寺院の悪口を書いたことがあります。
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宿の予約が取れない程混むようになれば業者は宿代を値上げする。ったく商人というのは悪い奴等だ。しかも、たいていの宿の食事はお世辞にも美味しいとは言えない。
観光地にある食堂・レストランの酷さは思い出すだに腹が立つ。嵐山近くの食堂で「天重」を頼んだら、驚くなかれ!びちゃびちゃに濡れた天ぷらにびちゃびちゃに汁が溜まっているご飯。もう、不味くて私は半分残しました。これで1000円とはふざけんじゃねえぞ!お客をバカにしやがって!と思いましたね。
南禅寺近くの「湯豆腐料理」だって、別に、大した味ではありません。気どっているだけ。これで2000円と来た。たかが豆腐ですよ!従業員は和服を着ていかにも雰囲気を出していますが、アホくさ。
京都市に行ったら、街中か駅ビル内の普通のレストランに入った方がよほどマシです。もちろん、美味しい京都料理を提供する店もあるでしょう。それは、何万円も払っての話。
こうして京都に行く度に、京都に対する印象は悪くなりました。そこへ外国人観光客が押し寄せて来れば、もう京都はいいや、となります。その代わり、奈良(東大寺や興福寺は除く)や特に飛鳥にはまた行きたい。
分かってる。私の偏見や誤解がかなりあるであろうことも。
飛鳥の廃墟のような寺院跡や古墳などは古代史を知らない外国人には面白くも何ともないでしょうから、今もおそらく比較的静かでしょう。山の辺の道をもう一度歩いてみたい。貸自転車で飛鳥を回りたい。
しかし、本当は、わたしは京都にも行きたいのです。
寺院ではなく、寺町通りや他の裏道のように生活感のある所を歩き、お店をひやかしたり、小さなお寺や神社にお参りし、喫茶店で珈琲を飲みながら読書したり、店長を質問攻めにする。これがいい!
もっと贅沢をするなら、個人タクシーを呼んで観光化していない見所を案内してもらう。なんせ、商売とは言え、京都のタクシー運転手の知識は相当なものです。「ここだけの話」と、本音も聞かせてくれます。
舞妓さんを呼んで遊ぶとどれくらい費用がかかるか、とか、観光寺院の坊主達の悪さとか、葵祭の「斎王代」の女性候補がどのようにして決められ、どれだけお金が動いているかも、運転手が教えてくれました。
●外国人観光客が増えて儲けているのは宿とコンビニと京都バスとラーメン店か。
賞味期限のある和菓子は買わないでしょう。ばら売りを一個食べる程度。八ッ橋など美味しいと思わないだろうし。もちろん、料理屋には行かず、ラーメン店が主流。それよりもコンビニの安い菓子やサンドウィッチにペットボトルで済ますでしょう。この辺りの「節約」ぶりは見事。もちろん、タクシーは決して使わない。すべて、バスです。さもなくばひたすら歩く。日本人よりも体力がありますからね。御土産屋だって、せいぜい彼等が買うのは安い小物類でしょう。
●ギリシアでは「観光客の横暴さ」に観光地の地元住人が迷惑しているらしい。
京都でも同じでしょう。バスが満員で乗れないとか、普通の住宅地では観光客が煩いと思うでしょうし。また、祇園の舞妓さんが外国人観光客に着物を触られたり、追っかけ回されたりと迷惑しているらしい。※また、置屋とか暖簾があっても門が開いていると平気で侵入して来るらしい。
これは、マナーの問題もあるでしょうけど、認識の違いや行動習慣の違いも大きいのではないでしょうか?例えば、相手に触れることは、日本人よりも普通にすることでしょう。握手したりハグしたりが普通な人達には。
私も含め、「観光に来られる側の迷惑」というのを、心に留めておかなければいけませんよね。
問題は京都自治体の無為無策にあるのではないでしょうか。
※
はるばる外国から京都に来て、祇園でじっと舞妓が現れるまで待ち続け、ようやく現れた舞妓を見たら、ハシャギたくなる気持ちも分かりますね。日本人観光客にも、そういう人がいますから。
外国人観光客の間でも、芸妓より舞妓の方に人気が集まるようですね。だらりの帯に飾りを多く見に付けた愛らしい姿に目が止まり易いということでしょうか。
「幼いジャパニーズゲイシャ」に不可思議さや神秘さも感じているのでしょうか。
私が清水寺への坂を歩いている時、いわゆる、コスプレ舞妓、なんちゃって舞妓が現れ、外国人がワッと集まり盛んに写真を撮っていたのを思い出します。
2019.04.22 | | コメント(12) | トラックバック(0) | 戯けたライフ