一級品を味わってこそ




「時間に追われ味わう余裕がない!? 現代人の多くが「味オンチ」になっているらしい」
2012年05月26日:ロケットニュース24

みなさん、昨日食べた昼食はどんな味だったか覚えているだろうか? 恐らく多くの人が、覚えていないだろう。それもそのはず。現代人の多くは時間に追われ、食べ物をきちんと味わう余裕がないのだ。
これはイギリスの食品会社「Glorious」が行った1000人の調査と、30人の味覚テストの結果分かったことで、そこには現代人の悲しい現実が映し出されている。
 
【調査結果】
・60パーセントの人が、食べ物を味わって食べることは決してない、もしくは味わって食べることはまれにしかないと答えている
・13パーセントの人だけが、職場と違うところで昼食をとっていると答えた
・約半数の人が「昼食は、エネルギー補給の手段である」と答えた
・79パーセントの人が基本的な味の区別がつけられなかった。これが、被験者の気が散っている時になると、基本的な味の違いが分からない人は88パーセントに増え、時間が押している時になると、93パーセントに増える
【8種類のサンドウィッチを食べ、材料を当ててもらうという味覚テストの結果】
・被験者たちは、35パーセントの材料を的中させることができた
・93パーセントの人が、牛肉と中国豚肉の区別がつけられなかった
・92パーセントの人が、ハムとツナの区別がつけられなかった
・82パーセントの人が、鶏肉とイギリスで売られている肉の代替食品「Quorn」の区別がつけられなかった
・78パーセントの人が、豚肉と鶏肉の区別がつけられなかった
 
この結果を受けて、心理学者のDavid Lewis博士は次のように話している。
「現在イギリスには、過去に例を見ないくらい数多くの種類の味と食べ物があります。しかし私たちの調査結果は、消費者たちがその食べ物の味をきちんと味わっていないことを示しています。本当に多くの食べ物と味を私たちは廃棄しておきながら、自分たちが食べているものをしっかりと味わっていないのです。これは単なる恥ではなく、味の無駄遣いに他なりません」
この他にも、Lewis博士は「何も考えずに食べていると、胃が脳に満腹状態を知らせる前に、食べ物が胃へ下りていき、食べすぎることになってしまいます」と話しており、テレビなど気をそらすものは避け、ゆっくりと食事を味わうことを勧めている。
今回の調査結果が示しているように、多くの人が知らず知らずのうちに、食べ物を単なるエネルギー源としてしか見ていないのかもしれない。しかしそれでは、人生を損していることになる。我々人間には、味覚という人生を豊かにする感覚が備わっているのだから、それを最大限に活用して、食べ物一品一品からたくさんの幸せを見つけていきたいものである。


人間の五感のうち、視覚と聴覚は騙されたり誤ったり錯覚の多い、少々頼りない感覚と思うけど、味覚もかなり怪しい。

イギリス人、アメリカ人、オーストラリア人といった「アングロサクソン系」の民族は味覚オンチとの説もあります。フランス料理、イタリア料理、ドイツ料理は聞いても「イギリス料理」は寡聞にして知りません。

私達日本人の味覚もイギリス人のことを言えなくなっているかもしれません。少なくとも私の周囲には「味覚オンチ」というか「本物」を知らずに育った人間の「貧困なる食生活」を送る人がけっこういます。

私は幸運にも長野県の上田市近郊に亡き父の親族がいて、子供の頃に度々遊びに行った関係で「本物」の野菜や果物を味わうことが出来ました。

今はその長野でも稀になってしまたのですが、本物のトウモロコシは一粒一粒ちぎりながらオヤツ変わりに味わったものです。しかし、東京のスーパーで売っているトウモロコシは水っぽくてやたら柔らかくて歯ごたえがないし、少しも美味しくないのです。

長野で食べたお餅は本物のもち米ですので、びよーんと伸びて香ばしい餅の香りがしました。東京で売っている餅はびよーんとは伸びないし、お雑煮にすれば溶けてしまうし、焼けばボロボロになってしまうシロモノです。要するに片栗粉か何かで固めたインチキ餅でしょう。これと同じようにインチキ煎餅が横行しています。おそらく、日本産のコメではなく輸入米か何かを使用しているからでしょうか?

林檎はたっぷり蜜が入っていて、ホッペがとろけそうになるほどの美味。今私が齧る林檎はただ酸っぱいだけ。

しかし、こうした「本物」を知らずにスーパーの野菜や果物で育っている人達は「こういうものなんだろう」だから、不味いとか美味しいという味覚の働きが無いのでしょう。これで満足しているのです。

「アナタは贅沢だ」と友人が非難します。贅沢ですか?私は逆に「アナタは味覚が貧困よ」と言いたいですね。以前にステーキのス〇ヒロ」だったかしら、そこでステーキを注文したら何と、スジだらけの硬い肉だったので、ほとんど口にしないで残したことがあります。

この時も友人から「贅沢だ」と非難されました。しかし「美味しい肉を少量で良いから食べたい」という欲求は「美味しくなくても肉を沢山食べたい」とする欲求よりも「贅沢」なんでしょうか?

ただし、私を非難する友人の一人は男の子供が二人に祖母が一人の五人家族ですので、高い肉は買えない。従って安くて大量の肉を五人で分け合って食べます。これは生活環境から来るやむを得ない「味覚オンチ」でしょう。独りものの私が「贅沢」と見なされるのも当然の帰結です。

私の職場に「オレは納豆さえあれば満足」と自慢している中年の男性社員がいますが、私は「何て貧困な食生活だろう!」と、その男性を哀れにさえ思います。まあ、本人が満足しているのだから、傍がとやかく言う筋合いではないですが。

「贅沢」と言えば、一流の芸術を観賞するのもある種の「贅沢」でしょう。ウィーン・フィルのコンサートなど、フィギュアのリンクサイド席の倍のチケット代もします。私は「身銭を切ってこその趣味」と心得る方なので、勿体ないとは思いませんが。

姪っ子のピアノ演奏の発表会を聴きに行ったことがあります。もちろん、姪っ子の成長した姿と懸命な演奏から感銘は受けますが、これは芸術を観賞する感動とは異なるものだと思います。

しかし、食事・料理もスポーツも芸術も、一級品を味わなくては「本物」の良さは分からないものだと思う。


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2012.05.27 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



コメント

贅沢=無駄*時間=洗練=一流=効率とは無縁のもの

片割月さん おはようございます

>しかし、食事・料理もスポーツも芸術も、一級品を味わなくては「本物」の良さは分からないものだと思う。
御意!ゲーテ君もそれが一番だと仰ってます(笑)例よって引用です(^_-)引用先には私の言葉が引用文の数倍の文字数で書かれています。よろしかったらどうぞ(笑)。
趣味というものは、中級品ではなく、最も優秀なものに接することによってのみつくられるからなのだ。だから、最高の作品しか君には見せない。君が、自分の趣味をちゃんと確立すれば、ほかのものを判定する尺度を持ったことになり、ほかのものを過大でなく、正当に評価するようになるだろう(ゲーテ)http://it1127.cocolog-nifty.com/it1127/2004/06/post_21.html

私の好きな著者の一人、山田登世子氏の著書「贅沢の条件」の受け売りですが、贅沢とは、手間暇かけてするもの、されたもの、なんでしょうね。自分(の関係者でもこの際気にしないw)で手間暇かけて作った本物の野菜を食べる。まさに、片割月さんは、贅沢ですな(笑)。そして、味覚も時間をかけて磨かれていくものだと思います。磨けば磨くほど微妙な違い、味わいがわかるというものです。他の感覚も持って生まれたものに磨きをかけないと宝の持ち腐れになってしまいますね。

一流の曲をCDではなく、わざわざ現場に出かけて、生で聴く、やはり、贅沢なんだと思います。

追記2012.05.27/07:45
いい物には人の手も時間も努力も必要だからどうしても高くなる。いい物は高いという価値観も残ってほしいのです。-川久保玲http://twitter.com/School_of_Arts/status/206509282601082880

「ジーンズ1本が何百円なんてありえない。どこかの工程で誰かが泣いているかもしれないのに、安い服を着ていていいのか。いい物には人の手も時間も努力も必要だからどうしても高くなる。いい物は高いという価値観も残って欲しい」http://news.livedoor.com/article/detail/4517936/

2012/05/27 (日) 01:47:30 | URL | ghoti #/Jidnjo. [ 編集 ]

Re: 贅沢=無駄*時間=洗練=一流=効率とは無縁のもの

ghoti様、おはようございます。

ヒョエ~、あのゲーテも言っていましたか(#^.^#)

あちきはゲーテの良き弟子になれますね、ガッハッハ(^Д^)

>手間暇かけて作った本物

手間暇かけるとは、心を込める、とほぼ同義語だと思います。

手間暇かけたものに感動するのは、作り手の心を感じるからです。

母が手間暇かけて作った料理は何よりも美味しい。

手間暇かけてサービスすればお客様は喜ぶ。

最も手間暇かけたものから芸術も生まれるのでしょうね。

2012/05/27 (日) 10:43:04 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

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Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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