明るい笑顔の写真と肖像画にしましょう

Beethoven.jpg
ヨーゼフ・シュティーラー作(1819-20年)死後最もポピュラーにな
った肖像画

第一印象というのは恐ろしい。
ベートーヴェンのこの肖像画は大抵の学校の音楽室に掲示してある。
子供の時からこの絵を見せられ続ければ、どうなるか。
ベートーヴェンに対する「固定概念」が出来上がっても全く不思議ではない。
しかめっつらした不機嫌な表情。近寄りがたい気難しさを漂わせている。

いったい誰が教室用にはこの肖像画、と決めたのだろうか?



port-06.jpg
ヴィリブロート・ヨ-ゼフ・メーラー作
1804または1805年 油彩画

ところが、この肖像画を見ればベートーヴェンに対するイメージがかなり変わる。
こちらを向いて「よっ、元気か?」と呼びかけているかのようだ。
しかも、中々の男っぷりである。三十代半ばの精悍な姿だ。
私達がよく聞かされた交響曲「英雄」「運命」などはこの頃の作品だ。
もしも、この肖像画が日本中の学校の音楽室に掲示されていたら、
ベートーヴェンに対して私達が抱く「固定概念」も随分と違ったのではないだろうか。

だいたい、教科書やメディアで登場するクラシック音楽家、小説家、画家、哲学者など、
使われている顔写真や肖像画は、むっつりしているか眉間にシワ寄せた仏頂面が多くないか。芥川龍之介が大笑いしている写真でも、私はいっこうに構わないが。
彼等とて普段は笑顔や笑いの方が多かったと思う。
研究者によるとベートーヴェンは酒好きで近くの酒場で
ビールやワインをたらふく飲んで仲間と談笑していたと言うではないか。

昔の肖像画には笑顔は禁物だったのだろうか。

ところで現代である。
テレビや新聞に犯罪容疑者の写真、手配写真が出てくる。
大抵は「いかにも」というような人相の悪いものを用意する。
頭から「コイツは悪い奴」と決めてかかっている。
こうして視聴者・読者に先入観を植え付ける。恐い。
しかし、裁判で判決が下されるまでは犯罪者とは決まっていないはずだ。

それなら、笑顔や呵呵と笑っている写真を掲載してもいいじゃないの。

行方不明者や事故に巻き込まれた人の写真も概して暗いものが多い。
何故明るい笑顔の写真ではいけないのか?

不謹慎だからって?

今や、遺影写真だって故人の笑顔・口を開けて笑っている類が珍しくない時代だ。

それでなくても世の中、暗い・辛い・いたたまれない出来事が多すぎる。

メディアの皆さん、写真くらい明るいものを使ったらいかが。

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2011.12.17 | | コメント(0) | 歴史・文化



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片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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