ビートルズ結成50周年







何故か、時々、ビートルズの話題が耳に入ると思ったら、2012年はビートルズが結成されてからちょうど50年目にあたるんですね。

私が生まれた時は既にビートルズは解散していたので、ファンと言っても、もちろん後で知って好きになった世代です。

学生時代、時々友人と論争したけど、ビートルズの傑作は初期の音楽であって、後期になるほどダメになった、というのが私の持論。この意見は今も変わらない。

彼等の青春時代の裸形の心情が、歌詞と曲にそのまま素直に、純粋に表現されていたのは主に初期です。

曲の作りも歌詞もシンプルです。どれも演奏時間は2分程度。だからこそ、彼等の美しいコーラスと黄金の均衡を保っていたと思います。

後期(リボルバーの頃から)になればなるほど、曲の作りが凝ったものになり、それにつれて演奏時間も長くなる。

楽器も凝る、ケレン味が増し、ゴテゴテとした作為的な作りが増え、自然さは損なわれる。サイケデリックな作りも出る。歌詞も音楽も次第に現実から遊離し、幻想の世界に入っていくものが増える。終いには音楽から脂っこさが生れ、腐臭すら漂い出す。美しいコーラスの醍醐味が減る。心情の純度も劣化する。

つまり、芸術の世界にあるマニエリスムの手法に陥って行ったのが、ビートルズ後期の音楽です。

アルバム「サージャント・ペパー」が最高傑作?バカも休み休み言いなさい。あれはビートルズの最大の駄作です。名曲など、どこにも無い。最初期のヒット曲「シー・ラヴズ・ユー」の方がずっとずっと素晴らしい。

もちろん、例外的にジョージ・ハリスンの「サムシング」のような名曲もあります。

手法が進化して、凝った作りになったからと言って、それが必ず音楽・歌にプラスになるとは限らない。

私がもっぱら聞くのはアルバム「ア・ハード・デイズ・ナイト」「ビートルズ・フォー・セール」です。つまり、ジョン・レノンが一番好きです。

この頃は特に名曲が目白押しです。「恋に落ちたら」の転調に揺れるバラード、「エイト・デイズ・ア・ウィーク」のコーラスとギターの魅力的な響き、アルバムから外れている曲だけど、冒頭から魅了される「アイ・フィール・ファイン」など。

しかし、私が特に好きな歌は、中学3年の時に知り、夢中になった曲「NO REPLY」です。ジョンの美声と純な叫び、シンプルだけどストレートに心に響く切ない音楽。よくもこんなに魅力に溢れた歌があったものだと思う。

replyという単語を知り、answerとはどう違うの?と、ボキャブラリー探索の楽しさも教えてくれた歌。

最後の「NO REPLY!」の叫びが痛切に鳴り響く。

閃いたまま、思いつくまま一気に書き上げた音楽と歌詞から漂う快さとナチュラルなたたずまい!

今聴いても、やっぱり素敵な歌と思う。

ジャケットの写真も、これが一番好き。

これがまさにビートルズですよ!!


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2012.09.10 | | コメント(10) | トラックバック(0) | 音楽



コメント

へえ、私の年齢とほぼ同じだったんですね。

80年代以降、感性が固まってしまったのか、ごく一部を除いて、響くものがなくなってしまってます。

ビートルズはどれもいいですが、ForSaleからWhiteまでが盛夏とすると、それ以前は春先のよさ、以降は晩秋の良さという感じですね。その盛夏の時期があるから、その前後も引き立っているように思います。

若い頃は地のままストレートの魅力で押してても、年をとったら、化粧、装飾、心理作戦、その他いろいろ。当時、奇抜ともいえた演出が、時をへても「悪趣味」「古くさい」とならず、必然だったかのように見えるところが偉大と言われるゆえんと思います。

私としてはむしろ解散後の作品が残念に思いますね。
ポールは後に残るような作品がほとんどない、というのが私の評価です。
ジョンはぼちぼちという感じです。
むしろジョージのほうがそのままマイペースを保ち健闘しました。

2012/09/12 (水) 04:52:47 | URL | MILLAN #- [ 編集 ]

Re: タイトルなし

MILLAN様、こんばんは。

>へえ、私の年齢とほぼ同じだったんですね。

ん?どなたが?

>私としてはむしろ解散後の作品が残念に思いますね。

同感です。しかし、どうしてでしょうね。

私が思うに、ビートルズのメンバー一人ひとりは優秀であっても、決して天才ではないと思います。

しかし、4人、あるいは、ジョンとポールの二人の緊張感、議論、そして批判、

時にはジョージ・マーチンも加わって。

こうした環境が良い曲・歌を創造する源になったのではないかと。

それらが無くなり、一人天下になると、天才でも無い限り、音楽が独り善がりになる可能性が増すかと。

あの天才音楽家のヨハネス・ブラームスでさえ、曲の完成前に、あのクララ・シューマンに楽譜を見せて、

いつも意見・批判を求めていたのです。

2012/09/13 (木) 21:16:30 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

>ビートルズの傑作は初期の音楽であって、後期になるほどダメになった、というのが私の持論。

>彼等の青春時代の裸形の心情が、歌詞と曲にそのまま素直に、純粋に表現されていたのは主に初期です。

まったく同感です!

彼らの最大の魅力は、若さと率直さだったと思います。完成度の高さを誇るバンドならほかにいくらでもあったわけですから。というより、彼らのデビュー当時、若く未完成であることを武器にして成功したバンドはまだ存在しませんでした。だから、ビートルズが完成度の高い曲を目指せば目指すほど、音楽的にもメンバー間の人間関係もちぐはぐになってくるのは必定で、ジョンがオノ・ヨーコと結婚しようがしまいが、いずれ解散は免れなかっただろうと思います。


つまり、長寿バンドには2種類しかない、というのが私の持論で、

①年を食っても若く未完成なままである。
→ このタイプの典型例がローリング・ストーンズ。邦楽ではサザン ・オール・スターズ。(原由子ひとりだけが成長し、技術的にも上手くなっていった感あり)

②デビューした時からすでに完成していた。
→ こちらはローリング・ストーンズ程の典型例は思いつきません。やはり最初から完成していると、しまいにはやることがなくなってしまいますからねえ。あえて言うならデュラン・デュランがこれにあたるでしょうか(曲はともかく歌詞が)。若くしてデビューし、全曲を自分たちで作詞作曲しているのだけれど、いわゆる青春のせつなさを歌った曲がなく、良くも悪くも青臭さがありません。
邦楽では、…これも典型例は思いつきませんが、強いて挙げれば聖飢魔IIでしょうか。


ちなみに、演奏の技術的完成度がやたらと高い、超絶技巧のビートルズ・カバー
http://www.youtube.com/watch?v=P1lyxaYw7XM&feature=related
・・・もはや、GET BACKである必要が全然ないですね。

2012/09/14 (金) 10:25:46 | URL | ドロンパ #DNU.zdFw [ 編集 ]

Re: タイトルなし

ドロンパ様、こんばんは。

わちきの超偏執狂的我儘的独善的喝破的見解に同感頂き、感謝感激感涙でありんす!!

ドロンパ様の長寿バンド論、大変興味深く読みました。

ロック界にも詳しいんですね!

>デビューした時からすでに完成していた。

バンドとは少し違いますが、カーペンターズは「すでに完成」していたと思います。
カレンが健康な身体を保つことが出来たら、長寿なペアでいたと思うに、残念。

>聖飢魔II

彼等の音楽は不案内ですが、わちきはデーモン小暮閣下の隠れファンでありんす!
この人のキャラ、好きなんです。
悪ぶっているようで、実はシャイで真面目で純なところも。

超絶技巧のビートルズ・カバー 、…これはロックとジャズをミックスしたようなアレンジでしょうか。
上手いですね。

やはり、ビートルズは偉大ですね。

2012/09/14 (金) 20:49:56 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

「デビューした時から完成していたグループ」として真っ先に頭に浮かんだのはカーペンターズだったのですが、デュエットでしかも兄妹では比較の対象として不公平(?)かと思い、挙げるのをためらいました。

私は、へヴィ・メタルはヴォーカル入りのものは聞かないので(ヘヴィ・メタにヴォーカルは不要、異論は聞く耳持ちません!!!)、デーモン小暮閣下の人間離れした歌唱力と人間臭いキャラクターは気になりつつも、聖飢魔IIの曲はメジャーなものしか知りませんが、デビュー当時、奇抜な外見と無駄に高い演奏技術が印象的でした。
もっとも、聖飢魔Ⅱはレコードデビューが決まった際、オーディションで腕利きを集めてメンバーを入れ替えたそうですが。

デュランデュランも容姿にばかり注目が集まりがちでしたが(容姿に注目が集まる理由は聖飢魔IIとは全然違いましたが)、二十歳になるやならずのイケメン新人バンドにしては驚くほどしっかりした演奏技術で(特にリズム隊)、彼らが本当に自分で演奏しているのか疑問に思ったほどでしたが、不当に過小評価されていたように思います。
非常に意外だったのが、彼らの歌詞にloveという単語が出てこないことでした。
美形がニッコリして "I love you."と歌えば、それだけでレコードを買ってもらえるに違いないのに・・・。
軽薄さとストイシズムが両立しているポップな歌詞、ゴージャスな美女がむやみと出てくるPV、彼らが体現していた80年代が懐かしいです。


2012/09/15 (土) 01:37:28 | URL | ドロンパ #DNU.zdFw [ 編集 ]

Re: タイトルなし

ドロンパ様、おはようございます。

>ヘヴィ・メタにヴォーカルは不要、異論は聞く耳持ちません!!!

オオッ!ドロンパ様のこの「張り」のあるコメント、気に入ったゾ!!

>彼らの歌詞にloveという単語が出てこないこと

そう言えば、ビートルズの歌詞には「I love you」というのはあまり無く、

「She loves you」「He is~」とか、三人称が主語になっているものが比較的多いんですよね。

>ゴージャスな美女がむやみと出てくるPV

「ザ・スターリン」という過激ロック・バンドは、裸の美女をステージで登場させていたようですね(-^〇^-)

ヴォーカル無しのバンドは、ベンチャーズが元祖でしょうか。

何かのテレビ番組で見たことがありますが、昔はこのような大人しいエレキバンドでも、

「こんなのに夢中になると不良になる」と親が子を叱ったとか。

何とのどかな時代があったことでしょう!

2012/09/16 (日) 10:33:22 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

>そう言えば、ビートルズの歌詞には「I love you」というのはあまり無く、

おお、そうですね。
"In my life, I love you more" のほかに何かあったかな?

直接気持ちをぶつけてリードする感じでなく、ぼやきを聞かされているような感じがウケたような気もします。(男女の力関係の変化を反映してたんでしょうね。)

ちなみにGeorge Harrisonの"You"のI love you"はシンプルにそのもの。個人的には佳作です。
http://www.youtube.com/watch?v=8lbYPAuIG6M&feature=related

2012/09/16 (日) 15:22:23 | URL | MILLAN #- [ 編集 ]

Re: タイトルなし

MILLAN様、こんばんは。

>I love you

「ミッシェル」にもありますよ(#^.^#)

>直接気持ちをぶつけてリードする感じでなく、ぼやきを聞かされているような感じ

そうですね。確かにそういう感じもあります。

私と君の会話の中で、彼女(彼)の話しをする歌詞ですね。

>個人的には佳作

同感!!

George Harrisonは解散した後も良い歌を作りましたね。

もしかして、ポールより良いかもしれませんね。

もともと、孤高なタイプだったので、解散のマイナス影響をあまり受けなかったのかも。

2012/09/16 (日) 19:16:08 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

初期のビートルズの歌詞は曲のタイトルからして love の大盤振る舞いで、A面のタイトルもB面のタイトルも love、というものもありましたよ。

あまりにも売れたこととジョンが凶弾に倒れたことで神格化されてしまいましたが、そもそも頭の中には音楽と女の子のことしかないイギリスの労働者階級の男の子たち、でも才能があってとても魅力的だった、というのが初期のビートルズで、私はこの頃の彼らがいろいろな意味で一番輝いていたと思います。
彼らのうち誰一人として少年時代に文学や音楽で一流の芸術作品を成長の糧とした体験がないので、脱皮を目指した時点で迷走し始めてしまうのは仕方がなかったと思います。


>George Harrisonは解散した後も良い歌を作りましたね。

・・・というより、解散前は発表する機会を十分に与えられなかった、というのがより真実に近いのではないでしょうか?


裸の美女が出てくるといえば、デュランデュランの3枚目のシングル(曲自体はデビュー前に作られたものです)のPVが出色の出来です。どうです、この完成度とエロティシズム。
しかも彼らは初期ビートルズと違って、曲作りや演奏はすべて自分たちで行っていますよ。

http://www.dailymotion.com/video/x132zt_duran-duran-girls-on-film-uncensore_music

2012/09/16 (日) 22:09:42 | URL | ドロンパ #DNU.zdFw [ 編集 ]

Re: タイトルなし

ドロンパ様、こんばんは。

>解散前は発表する機会を十分に与えられなかった、というのがより真実に近いのではないでしょうか?

あ、それは言えてますね。

それに、彼が作曲の才能を発揮し始めた時(マイ・ジェントリー・ウィープスだ)は、

もう、解散寸前になっていたこともあるでしょうね。

私も初期の頃のビートルズ、もっと言えばジョン・レノンが最も輝いていたのは初期と思います。

ビートルズ時代のジョンの最後の名曲は「ひとりぼっちのあいつ」です。

「ストロベリー・フィールズ」を名作と推す人は多いけど、私にはどこがいいんだか、さっぱり。

それよりは、解散後に作ったシンプルな「イマジン」の方がずっと良い。

音楽よりも歌詞(特にメッセージ性)に重みを求めたのか、リボルバー以降のジョンはイマイチです。

ふ~ん。デュランデュランって今も活動しているんですね。凄いわ。

ご紹介頂いた動画、エロティシズムは分かるけど、何で相撲が出てくるの?(苦笑)

2012/09/17 (月) 23:08:53 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

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片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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