フィギュアスケートの「生音」が聞きたい
スケート靴のブレードが氷を削る音が快いパトリック・チャン選手のショートプログラム(2013国別対抗戦)動画はここです
「(野球は)球音が聞きたい」(岡崎満義氏)サイトはここです
スポーツ競技の醍醐味は見ることだけではなく、聞くことにもあると思います。むしろ、音こそがスポーツ観戦の核心・キモかもしれません。
アメリカ大リーグの試合をたまに見て新鮮に感じるのは、速球がキャッチャーのミットに収まる時の「スパーン!」という音、ホームランやヒット性の当りをした時にバットから聞こえる「カキーン!」という鋭い音です。
これは鳴り物でウルサイ日本のプロ野球では決して味わえない感動です。
横道に逸れますが、プロ野球が大リーグを模範として見習うのであれば、太鼓の連打やラッパの合奏、メガホンだかオモチャのバットで椅子を叩く(これは凄く耳障りだ)こと、歌を歌いまくること等を早く廃止したら良いと思っています。
彼等は自分達が騒ぐこと(試合をちゃんと見ているの?)で試合を盛り上げていると自負しているのかもしれませんが、そのウルサイ雑音と我が物顔での暴れっぷりが他の観客には大いに迷惑であることを分かっていないようです。アレは本人達だけの自己満足。
本題に戻りますと、他に体操競技でも跳馬の踏み台を踏む時の「バターン!」、着地の「ドスン!」という音。鉄棒でバーのしなるような音。これらも体操競技を味わうキモだと思います。
これらのスポーツから音が消えたら、さぞかし迫力の無い、間の抜けたものになることでしょう。
2013国別対抗戦でパトリック・チャン選手のSP演技を観戦した時のことです。使われている音楽が静かなため、ゴリゴリ、ザザザ、ズザズザ、とエッジが氷を削る音やジャンプのランディングのドン!という音が非常に快く、また、迫力があってエキサイティングでした。
フィギュアスケートの醍醐味の一つはこれだ!と思いました。これは2009GPFで公開練習をリンクサイドで見た時にも感じたことですが。
もしかすると、スケートの音にも技の練度・質を知るヒントが存在するかもしれません。それはちょうどボールを打つバットの音によって、良い当りか否かが判明するように。
それに、元々フィギュアスケートは音楽が必要条件ではなかったようですし。
素朴な願望・その1。
ショートプログラムは音楽無しにしたらどうでしょうか?体操競技の床運動では、女子は音楽が入り、男子にはありません。音楽入りの女子床運動も良いけど、音無しの男子床運動の静かな緊張感は格別です。しかも、床を踏む音や着地の音には迫力があります。
ショートプログラムを男子の床運動のような競技プログラムに出来ないものか。そうすれば、フィギュアスケートの「音」が大いに堪能出来るのに。テレビ放映の際は、マイクさんには氷を削る音をしっかり拾うよう設定して頂ければれば、音楽入りと比べても決して「つまらない」ことは無いと思うが。
必要な7つのエレメンツを2分50秒以内~2分40秒以上の間に実施する。ステップシークエンスでは表現的な上半身の動きは採点の対象外とする。演技開始から終了まで、立ち止まりは禁止とする。繋ぎはあくまで各エレメンツのGOEの対象とし、演技構成点から外す。つまり、ショートプログラムでは技術点+SSの評価とする。嘗てのコンパルソリーの発展型。
音楽が無い分だけ選手達の負担は減り、ひたすら7つのエレメンツの技の難度と質に専念出来る。ダメかなあ。。もしかすると、振付師から「営業妨害だ!」と批判されるかな?(^。^;)
素朴な願望・その2.
せめて、6分間練習の間は音楽も選手紹介のアナウンスも一切無しとする。選手紹介は該当選手達がリンクサイドに待機している時に済ませれば良い。出来れば、6分間練習の間は観客の声援も拍手も我慢してもらう。この間くらい音楽を流さず、静かにフィギュアスケートの「音」に耳を傾けよ。
だいたい、スケート会場に来ていつも思うのですが、試合前の最初から最後まで音楽がずっと鳴りっぱなし。それも凄いボリュームで。ウルサイったらありゃしない。これって、世界中の競技会場はどこも同じなのかしら?
- 関連記事
2013.05.27 | | コメント(2) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・ネタ関連