佐野稔氏のコラムをどう思うか?





「佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク」
【ソチ五輪展望 ~NHK杯を終えて見えてきた日本代表争い】
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「日本の」フィギュア関係者がテクニカルパネルによる判定についてある程度踏み込んだコメントをすることは珍しいですね。昨季、田村岳斗氏が自ら指導している宮原選手のエッジ判定に不満を述べた例がありましたが、これは当事者のケースですので、少し意味合いが違うと思います。

NHK杯男子ショートプログラムにおける織田選手の4回転ジャンについての微妙な判定は、一部フィギュア関係者の間でも話題になったようです。

テクニカルパネル席に設置されているモニターのカメラは1台だけなんですね。仮にリンクの南側にあるとすれば、北側にもう1台置くべきだと思います。多少判定に時間は要しても、より正確な判定を期す方が競技としての公正さの精度が高まりますし、選手の利益になると思います。

これが世界選手権や五輪であれば、佐野氏の言う「運・不運」で済まされては、あまりに選手達が気の毒です。もっとも、訓練された3人のテクニカルパネルの判定は信頼されるべきです。仮に不運があったとしても、それは稀なケースなのでしょう。佐野氏の表現は誤解を招く危険もあります。

しかし、日本のフィギュア関係者はまるで審査が聖域でもあるかのように、ほとんど判定や評価を巡る問題を取り上げようとしません。私がお世話になり、リンクにも入れている「ロシア語自習室」様が和訳された情報からは、ロシアのフィギュア関係者がしばしばジャッジやルールへの強い批判や疑義を歯に衣を着せずに自由に語っている例を見ることが出来ます。言い過ぎでしょう、というのもありますが(^^;

日本特有の慣習なのかもしれませんが、良く言えば関係者同士で気を遣い、仲が良く、お互いに助け合い、絆を深めているので、例えばライバル同士が火花を散らす、などという光景は見られません。

逆に、自主規制が働きますので、人間関係を悪化させる危険のある批判など思いもよらないのかもしれません。ある意味、日本は言論が不自由なのです。テレビ実況で解説をする元選手が海外の選手の「欠点」に触れることはあっても、日本の選手達の長所をひたすら褒め称え、励ましこそすれど、「欠点」に触れることはほとんどありませんね。言ったら只じゃ済まされないか。

その点では佐野氏は面白い解説をしてくれる方だと思いますが、時には「軽い」という印象を私は抱いています。ファンや視聴者の「ウケを狙った」としか思えないコメントもするからです。良く言えば、サービス精神旺盛、ということでしょうか。

ちなみに、このコラムの浅田選手に関する件でも、浅田選手が勢い込んで?「フリーに3Aを2つ入れたい」と言っていた事を受けて、佐野氏は「3Aを2本跳んで下さい」と簡単に言います。エート、ここはそんな簡単な話しでは無いと思うけどな(^_^;)

ところで、佐野氏によればカメラの置かれた場所は秘密とのことですが、事実とすれば姑息なことをすると思いました。そんなことする意味がありますか?

「今日はアチラにカメラが設置されている。では、4回転ジャンプや3ルッツを跳ぶ場所を変えよう」なんて、選手にはほぼ出来ない相談でしょう?プログラム構成ががっちり組まれているのですから。

判定はTSとATSとで見解が割れたら、TCが結論を出すというルールですね。織田選手のケースでは明らかにそれがあったに違い有りません。

判定は「微妙なケースは選手の利益に」という考え方が基本にあるそうですが、私は逆の意見です。TSとATSとで見解が割れたら、判定は選手の不利益、いや、言葉が悪いです。選手の教育指導的観点からは、回転不足、エッジエラー、レベルのダウン、という判定に決めるのです。

要するに、テクニカルパネルの誰もが文句無しに「回っている」「正しいエッジ」と判定するジャンプを跳べるようになることが、選手達の当面の目標になるべきではないかと思うからです。

ビジネスや教育の現場でもそうですが、甘い審査・甘い指導・甘い環境では、人はなかなか育たないものです。

その代わりに、カメラは1台ではなく2台とする。理想はリンクの四方に4台ですが。出来る限り正確な判定を可能にする環境に改善すべきだと思います。1本の判定が一人の選手の運命・その後の人生を決めてしまうこともあるのですから。

佐野氏による各選手達へのコメント・批評は興味深いですね。元スケーターだからこそ語れる内容があります。例えば、高橋選手のアメリカ大会とNHK杯の演技の違いについて語っている箇所など。

そう言えば、宮原選手がNHK杯で出した170点は、村上選手が中国大会で出した総得点より高いです。もちろん、大会毎に点数の出方は変わりますので、単純ではありませんが。

ロシア大会に日本女子が、村上、宮原、今井、の3選手がかたまって出場します。フランス大会には一人もエントリーせず、どうしてロシア大会に集中するのか、ちょっと不可解ではあります。

それはともかく、ロシア大会は日本女子選手達にとってはキツイ戦いになりそうですね(^_^;)。ソチ五輪代表の座を巡り、第三の女子スケーターは誰になりそうか、日本スケート連盟も注目しているでしょうね。


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2013.11.12 | | コメント(7) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・ネタ関連



コメント

誤審?

片割月様

佐野さんは誤審というスタンスだと思いますがどうでしょうか。
たとえば野球の球審や塁審の場合は一人が一瞬で判断しますから誤審もありですが、織田選手の判定は角度が悪いにしろスローにもストップにも出来るであろうビデオをみて複数のジャッジが判定したわけで、ルールでは、判断が微妙なときは選手の利になるようにとなっていますし、それでも故意に織田選手に不利になるように判定したとなれば誤審ではなく「陰謀」になるのでは。そうだったら何のための陰謀でしょう。?

固定カメラ一台らしいですね。それで用がたせるのかな~。
テニスのラインコールのカメラは6台以上でそれぞれのカメラがボールを追ってそれをあわせて3Dの画像にしているそうです。これをするようにしてから、選手も観客もラインコールに関してはすっきりしましたね。テニスボールで出来るのだったらフィギュアでもやろうとすれば出来ますよね。 

2013/11/12 (火) 10:34:39 | URL | Kan-kan #E0/upmTg [ 編集 ]

Re: 誤審?

Kan-kan様。

誤審っぽく語っているので、危なっかしいコメントだと思いますね。

>何のための陰謀でしょう。?

簡単な話です。

高橋選手のようなスターが五輪に出てくれないと困るので、

アレはISUとIOCが共謀したのです(^O^)

>テニスボールで出来るのだったらフィギュアでもやろうとすれば出来ますよね。

同感です。
 

2013/11/14 (木) 01:03:14 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

なんというか、、、

1台だけのカメラ(方向によっては、見誤ることもあるだろうか?)では、不安定な判断になってしまうのではないだろうか?という話だろうなぁって思っていました。
ジャッジは、陰謀説の上に成り立つものではないとすれば(そうあって欲しいですし)カメラ1台だけの目での判定は、頑張ってジャッジするにしても限界があるのではないだろうか?という提言だろうなぁって思っていましたが。
でないと一所懸命頑張ってる選手が、口惜しい思いをするのでは?ということでしょうね。
カメラ一台か、2台増やすのって、お金の問題で出来ないのかなぁ、わざとやらないのかなぁ?と、勘ぐられないために,ISUも、ファイト!ですね

2013/11/14 (木) 20:10:16 | URL | いおりん #IGijRz0I [ 編集 ]

こういう手法も考えられるのに

http://blogs.yahoo.co.jp/barutantomozou/31361265.html

2010年5月14日の私のブログの記事です。

2013/11/14 (木) 21:18:21 | URL | バルタントモゾウ #- [ 編集 ]

Re: なんというか、、、

いおりん様。

>お金の問題で出来ないのかなぁ、わざとやらないのかなぁ?と

私の推測では、お金(と人手)でしょうね。

日本の大会以外の海外での大会の客の入りを見ますと^^;

リンク板には日本企業の広告がズラリ。

ISUにとっては、日本様様、でしょう。

2013/11/15 (金) 18:42:46 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

Re: こういう手法も考えられるのに

> http://blogs.yahoo.co.jp/barutantomozou/31361265.html
>
> 2010年5月14日の私のブログの記事です。

なるほど!さすがです(^_^)ノ

もう一つの、「幅」の計測はどうしますかね。

跳び上がった地点のトゥ又はブレードの位置と着氷地点でのトゥ又はブレードの位置を瞬時にピンポイントで割り出すメカもやれそうに思うけどな。

2013/11/15 (金) 19:10:59 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

Re: こういう手法も考えられるのに

現実的な手法としては、広告用の看板のサイズを物差し代わりに出来るように文字サイズを統一する。

定点カメラの撮影ならこれで高さも距離もOK

2013/11/16 (土) 14:53:14 | URL | バルタントモゾウ #- [ 編集 ]

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片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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