フィギュアスケートと採点

「関西学生フィギュアスケーターの世界」というブログがあります。
ブログ主様は某国内ジャッジ。残念ながら9年前に更新がストップしたままであり、記事の掲載許可を求めようとメールをしてもリンク切れになっています。出典を明記しておけば、悪用するわけでもないし、9年以上も前の記事だから問題無いと判断し、こちらに一部を転載いたします。

旧採点法の時代に書かれたものですが、新採点法になっても、フィギュアスケートや採点の基本的な考え方は、あまり差は無いようです。ブログ主様のコメントやメッセージが実に興味深く、また勉強にもなります。
なお、「ジャッジとしての公式見解ではありません。あくまでも個人的意見です。」と断っています。従って、我々もそのつもりで読んだ方が良いでしょう。もっとも、個人的見解だから「本音」も垣間見える。そこがまた面白い。内容は主に、学生のスケーター達に向けたメッセージです。


①「ジャッジが点数を付けるとき、何が一番重要でしょう?どこまでジャンプを飛んだか?どんなスピンを回ったか?滑りの質は高かったか?プログラムはよかったか?
いいえ、違います。その人はうまかったか、そうでなかったか、だと思います。うまかったと感じたときにそれを説明するものがエレメンツの難度や質、滑りのレベル、なのであって、結局はよりうまいと感じた人の方が上、それだけだと思います」

なるほど!ジャッジは森を見てから木を見ているわけですね。しかし、新採点法では木を見てから森を見ているような印象も受けます。


②読者からの質問「惜しいとこまで回っているが、下りないジャンプは入れないほうがいいか?」

回答「入れないほうがいい」

「そのジャンプが普段下りるかどうかは見たらすぐ分かる。
普段下りてるだろうけど、今回はちょっと失敗したね、というジャンプはその力を認めた上で失敗と認識するが、普段下りないことが見て明らかなジャンプは、その失敗のマイナスに加え、できないことをするな、という悪印象を与えるから。
できるかどうか分からないことへの挑戦は時として大事だか、できないことをやることは挑戦とは言わない。
それに、やらなければその力を持っているかどうか分からないが、やることによって自分がその技術を持っていないことを証明するのも意味がない。
結局、デメリットは大きいのに、メリットが全くない」

うーむ。。。
これは新採点法においても、また、トップスケーターにも言えることなのでしょうか?
モロゾフコーチが安藤選手の3-3にストップをかけたり、佐藤信夫コーチが真央選手の3Aにストップをかけることも、こうしたジャッジの考え方が背景にあるからなのかもしれない、と私は想像します。

公式練習の場にはジャッジも必ず来るそうですが、そこから「試合」は事実上、始まっているのでしょうね。公式練習でジャンプミスを連発していれば、仮に本番で跳べたにせよ、ジャッジの出すGOEに影響は全く無いとは言えないかもしれないですね。昨季、真央選手は3Aでミスを連発しましたが、もしかすると、ジャッジにはマイナス影響を与えたかもしれない(+。+)


③「フィギュアスケートほど選手たちが点数の見方・順位の出し方を知らないスポーツはないでしょう。もらった点数や自分の順位に文句を言う前に、正しく分析するすべを知りましょう」

まず、禁句集。

1.”僕の点数なんであんなに低いんですか?”
2.”あのジャッジはいい点つけてくれた”
3.”あのジャッジは厳しい点ばかりつけてる”


これには笑った(-^〇^-)
やはり、採点に文句を言うのはファンだけじゃないんですね(^。^;)
「選手たちが点数の見方・順位のだし方を知らない」は、より複雑なルールになった新採点法においては、益々困った事態になっているかも。
トップスケーターともなれば、あまりそのようなことはないと思うのですが、それでも先日の欧州選手権ではフィンランドのキーラ・コルピ選手とそのコーチが、ザヤックルールに抵触するジャンプ構成に気づかないままプログラムシートを提出し、その通りにジャンプしてしまった。そのため、最後の2回目の3Loがノーカウントになってしまいました。彼女は3Tと3Sを二回づつ既に跳んでいたのです。

ブログ主様は「ジャッジの皆が全く同じ価値観を持っているとは限らない。それは必ずしも悪いことではない。だからこそ、複数のジャッジによる合計(現在は平均点)で採点して正確性を高めている」くらいのこも、何度も仰っています。
確かに、どのジャッジも同じ採点が並ぶ方が不自然と思います。差がある方が健全でしょう。だからと言って、あまりかけ離れているのはどうかと思いますが。この辺の兼ね合いが悩ましいところでしょう。

これはビジネスにおける人事考課、管理職の人達の部下に対する評価でも言えることですが、審査能力に問題がある人、信念の無い人、八方美人系の性格の人は「無難な」採点、評価をつけたがるものです。こういう管理職は平社員に戻した方が本人も部下も幸せと思うのですが、どこの企業も人材不足。贅沢は言えない模様。

それにしても、ブログの更新が停止したのは残念です。ジャッジによるブログはほとんど見かけないですから。日本だけではなく、海外でも。


連盟から禁止されているのかな?
まあ、下手に書くと、批判・非難の為の材料にされるくらいがオチかも。

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2012.02.02 | | コメント(0) | トラックバック(0) | ルール・採点・技術関連



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片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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