トゥクタミシェワ選手の3Aと樋口選手の2A:追記あり





国内大会のようですが、トゥクタミシェワ選手が本番で3Aを(たぶん)初めて成功させたSP
動画ここです

映像が小さく粗いのでやや不正確ですが、3Aは回り切って降りているように見えます。
しかし、次の3ルッツはダブルになり、最後のジャンプは3T-3Tの予定が3T-2Tです。タノも入らず。厳密にはミスとは言えませんが、予定通りに跳べなかったという意味ではミスと言えましょう。以前のSPであれば考えられないミス。

どうしてこうなったか?
1.3Aの成功で興奮した。
2.3Aに集中力が奪われ、他のジャンプで少し集中が欠けた。
3.以前の構成は最初に3T-3Tだったのを3Aに替え、最後に跳んでいた2Aを3T-3Tに替えた為、まだプログラム全体の感覚が掴みきれていなかった。
4.連戦疲れ(今季、彼女は競技会に何回出たの?)によるもの。

このように考えますと、女子にとって3Aを跳ぶことが如何に負荷が大きいか推測出来ますね。彼女が来る世界選手権で初優勝すると、2005年度のスルツカヤさん以来の、10年ぶりのロシア女子の優勝となりますよね。これは熱いなあ。すると、無理して3Aを跳ぶよりも、自信のある従来の構成で臨む可能性がありますね。トゥクタミシェワ選手といえども、SPで出遅れたら優勝争いは厳しくなりますしね。

私個人としては世界の桧舞台で3Aに挑戦して欲しい気持ちの方が強いのですが。ここで彼女が3Aを決め、なおかつ世界女王になれば、女子シングル界に3A時代をもたらす起爆剤になるでしょう。


2014全日本:樋口新葉選手のSP
動画はここです

これもクリーンな演技でインパクト十分でした。元気印の樋口選手らしい爽快さ!2Aも鮮やか!ランディング直後の「上体捻り技」も様になっています。来シーズンの後半には3Aが本番で跳べるようにしたいとの抱負を語ったそうですね。女子の場合、3Aを身に付けるのであれば14才、15才でおおよそ跳べるようにしておかないと定着は難しいでしょうね。

2Aを跳ぶ直前の右足の動きに注目。
ヒョイ、ヒョイ、と2度ほど右足のブレードが前後にターンしていますね。1番目のヒョイは、明らかにバックアウトからフォアインサイドにエッジが変わっていますので、スリーターンです。2番目のヒョイは、フォアインサイドからバックアウトにエッジが変わっています。こちらはブラケットターンですね。例によって、誤りがありましたら教えて下さい(^_^;)

この一連のターンはアクセルジャンプでよく見られる繋ぎですね。確か、坂本選手もやっていたように思いますし、浅田選手も2006~2007シーズンで3Aの前にやっていたと記憶しています。※

2A又は3Aの前によく見られる繋ぎの種類。
1.上記の例。
2.イーグルから。宇野選手等。
3.左足バックアウト~フォアアウトのカウンターターンから。羽生選手等。
4.スパイラルから。ソトニコワ選手等。

ところで、3Aジャンプの質・出来映えは全く同じだと仮定して、ジャッジは上の4種類の繋ぎをそれぞれ、GOEの評価としてどれくらいの価値を見ているのか?ジャッジに聞いてみたいです。

①跳ぶ前の繋ぎとその出来+②ジャンプ自体の出来(ランディングの出来も含む)、と、乱暴かもしれませんがこのように2つの要素に仕分けしてみます。

ジャッジは①と②の全体像をマッスとして捉えてGOEを評価するのか、あるいは、分析的に①の評価と②の評価を別個に判断した上で全体のGOEを評価するのか。私は前者のような気がします。

私の価値観ですと、「1」や「2」よりも「3」や「4」の繋ぎの方を高く評価したい。

また、2Aや3Aのランディング直後にも、
1.直ちにバレエジャンプをする。
2.ツイズルターンを入れる。
3.スリーターン~イーグルを入れる。
4.羽生選手のように、直ちにイーグルを入れ、アウトからインへとチェンジエッジをする。
5.樋口選手のように直ちに上体を捻る。
6.ランディングしたまま綺麗に流す。

等があり、これらを実施する選手は大変ですが、ジャッジもまたGOE評価として判断するのでしょうから大変ですね。しかも、ジャンプ中に片手タノもあるでよ(^_^;)。考えただけで頭がクラクラッとして目まいがする。

一つひとつをイチイチ分析的に評価をしているヒマなんか無いように思います。ジャンプ前の繋ぎとジャンプそのものと、ランディング後の繋ぎを合わせて一枚の画像のように、マッスとして全体像と捉える感覚でGOE評価を+1か2か3にするか一瞬にして決めるのかな。

※追記。

ファントム様からのご指摘があり、浅田選手の3Aの場合はダブル・チョクトーから、右バックアウト~右フォアアウト~右バックアウトのロッカーターンの連続と判りました。

浅田選手:2006NHK杯FS…ダブル・チョクトーの動きが判ります。
動画はここです

こちらは2007世界選手権FS…ヒョイ、ヒョイ、のターンのエッジが全てアウトサイドであると判ります。樋口選手のヒョイ、ヒョイ、と一見すると似ていますのでご注意下さい。
動画はここです


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2015.03.14 | | コメント(15) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・ネタ関連



コメント

真央ちゃんのステップからの3A

確かに、新葉ちゃんの2Aのステップはスリー・ブラケットである。

そして、真央ちゃんは、さらに高難度である。
真央ちゃんのステップからの3Aは例えば2006N杯だと、

バックの両足滑走による連続チェンジ・エッジ

RBO→LFI→RBO ダブル・チョクトウ

RBO→RFO→RBO ダブル・ロッカー

である。

https://www.youtube.com/watch?v=3kJmurQwDSE

動画 0:53~

エッジも明確である。

当時、佐野理事も「男子でも難しい」と言っていた。

「天才浅田真央」と言われた所以である(^^)

2015/03/14 (土) 08:48:24 | URL | ファントム #- [ 編集 ]

タイトル優先

私もトゥクタミシェワ(→タイプしにくすぎ)は、3Aを外した従来のもので世界選手権に挑むべきだと思います。後半のジャンプ"ミス"を除いても、プログラム全体のクオリティがやや・・ まあそれはこれからあげていけばいいのかもしれませんが。 
3Aも、降りた!というプチ興奮と同じくらい、アプローチなげー、という印象も強い。浅田選手も長かったですが、一応一振り入れてたのと、観るほうもその長さに慣れてましたからね(→だからいい、というわけではないんですが)。

ロシアの状況を考えると、世界選手権金メダルのチャンスは今後そう何度もないでしょうから、今回はタイトル優先で、確実に狙うべきでしょう。

2015/03/14 (土) 23:28:13 | URL | ちゃらら #- [ 編集 ]

実戦投入はまだ先だろう

女子の3Aにたいして、日本人は特別視したがる傾向があるが、3Lzの次は3Aか4Tとなるのが自然な流れだろう。

トクタミシュワがワールド投入を考えているとは思えない。

来シーズンに向けての試運転にすぎないだろう。

ワールドに向けてラジオノワやリプニツカヤやソトニコワやポゴリラヤや次の若手にたいしての牽制球を投げたのだと思う。

「私こそがワールド女王になる資格の第一人者よ。」という国内向けのアピールにすぎないと考える。
ロシアの派閥争いは日本の比ではない。
代表選手が和気藹々としている日本とは様相が異なる。


ところで、有料放送の良さを日テレプラスは感じさせてくれた。

フレンズオンアイスの中から、荒川さんと高橋大輔のプログラムコレクションを放映した。

せっかくのコンテンツをこういう形で再利用する事をテレビメディアはもっと考えてほしい。

高橋大輔のコレクションは特に選手としての成長過程を改めて認識させてくれた。

2015/03/15 (日) 13:46:06 | URL | バルタントモゾウ #- [ 編集 ]

樋口選手と宇野選手

オーディオ番組でカートとフィギュアスケート担当のクワン女史とのジュニア選手権を振り返る対談がありましたが、その中でカートは一番印象に残った選手に樋口選手をあげていました。
スピード、ジャンプの大きさ、着氷時のフリーレッグの高さ(2フットの心配なし!)、膝の柔らかさ(ソフトランディング)、、、1995年以前のスケーティングを彷彿とさせるような滑りだと高評価。 確かにこの後リピンスキーさんぐらいから女子の演技がこじんまりしてきたようにおもいます。クワンさんジャンプも小さかった。
樋口選手の課題はトランジションで、まだ若いので演技が一本調子ですが、この先、良いい振り付師にお願いするようになれば伸びる余地十分ありだと思います。
女子の片手、両手あげについては片割月さまとほとんど同じ見方で、9回のジャンプで7回はくどい、 2回で十分! だそうです。 私もまったく同意見。 アクセントとしては織り込むのは面白いけど、7回はしつこい。
「会場にハエがたくさんいたのか、追っ払うに忙しかったようで」とカート流の冗談を飛ばしていました。彼のジョークはドライというかきついことがある。

女子に比べ男子はいまいちの印象だったようですが、宇野選手の
2アクセル+1ループ+3フリップは特筆ものだそうでジャンプの流れから力学的にも3つ目は3サルコーにすることが多く、3フリップにするのは見たことがないといっていました。
宇野選手の膝もやわらかく、日本人選手は膝の使い方がうまいそうです。 そういえば織田さんもいつもどの解説者からも膝の柔らかさを褒められていました。

最近はアイスダンスのほうがエキサイティングでペアが冴えない、と
以前投稿したことがありまが、この点のカートの説明は、ペアは大技が評価される(得点につながる)ので、ジャンプで3ルッツを入れたり、4回転のスローをトライしたり、個々の技(トリック)が難しくなった分、つなぎがおろそかになってきた傾向があり、プログラム全体としてはもう一つぱっとしない。 そこで最近ではアイスダンスの振り付け師に振り付けを依頼するペアが増えてきているそうです。

2015/03/16 (月) 14:21:26 | URL | kan kan #uob55s0. [ 編集 ]

プロスケーター

アイスショーという形で競技スケーターの現役引退後の第二の活躍の場を作ったという功績は大きい。

けれども、興業として成立させるには多額の費用がかかるため、目玉選手を高額な契約金でアマチュアから引き抜きすることも多く、その為に一時期ISU都の関係が悪化したこともあった。

アイスショーで求められるものと競技で求められるものとは、必ずしも一致はしない。

プロスケーターとしてどれ程高名であろうとも、1つの嗜好性にすぎず、それを金科玉条のように有り難がるのは思考停止にすぎない。

数が多いことが、悪いというのなら、なぜ悪いと言えるのかに関しての技術的根拠もなしに否定しても意味はない。

美しくなくても、GOEによる加点要素と数えられているのかどうかは今のプロトコルでは判断できない。

逆に手をあげていても空中での姿勢が稚拙として減点をされている可能性もある。

また、PCSでのマイナス要素に捉えられている可能性もある。


好みでない、ということと、競技のルール上の加点要素としての評価は別物。

同種ジャンプの回数制限のようなルールができれぱ話は別だが。

見る側のワガママで選手の個性に枠をはめるような愚は犯したくないものだ。

2015/03/16 (月) 16:17:56 | URL | バルタントモゾウ #- [ 編集 ]

Re: 真央ちゃんのステップからの3A

ファントム様、ありがとうございます^^

ホントだ!!

チョクトーダブルはすぐに判りますが、

このロッカーの連続はエッジを見ないとスリー・ブラケットとよく似ているので間違えますね^^;

世界選手権のFSの動画だと、エッジがアウト~アウトであることがもっと鮮明に分かります。

2015/03/16 (月) 23:44:46 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

Re: タイトル優先

ちゃらら様、こんばんは。

>トゥクタミシェワ(→タイプしにくすぎ)

ウン?ご存知と思いますが、コピペを使えば一発ですよ^^

なるほど。。。そうかもしれませんね。。。

「3Aより従来の構成で完成度を」派が圧倒的多数で、

「是非とも3Aを跳べ」派のわちきは単独少数派のようです(^-^;。

さて、トゥクタミシェワ選手は3Aを跳ぶか、回避するか、
世界選手権を見る楽しみが増えました(^_^)ノ

2015/03/17 (火) 00:14:31 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

Re: 樋口選手と宇野選手

kan kan様、貴重な海外情報、ありがとうございます!!

いやあ~、わちきはカートが好きでありんすよ(´∀`*)。←こういう時だけ持ち上げる。


タノ頼みのタノって、タノシイかい?ってか(-^〇^-)。

イエイエ、GOEを増やすに、タノはタノもしいとか(^O^)。

それはよかっタノ(^_^)ノ

わたしはタノモシ(頼母子)に加入しようかしら。

タノタノ論争、ネット上でもあちこちでちょっとした話題になっているようですね。

私も、カートのコメントを使わせてもらって、もう一度記事にしようかな。

2015/03/17 (火) 00:42:15 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

だからどうしたの?

〉浅田選手の3Aの場合はダブル・チョクトーから、右バックアウト~右フォアアウト~右バックアウトのロッカーターンの連続〈


これは三回転をショートにも入れようとしたための苦肉の策だと士か私は見ていない。

結果として3Aの成功率が落ちたのは、このステップからのジャンプをまだ体型変化の最中に行ったために、スピードが足りなくてもなんとか形にすることはできたが、この時の感覚でその後も飛べるという錯覚を引き起こしたという点で、全く評価しない。

スピードがなければ出来て当然。

ジャンプの成功に結び付かないのであれば本末転倒。

これも、タノ批判と同じ身びいき評価でしかない。

2015/03/17 (火) 04:17:44 | URL | バルタントモゾウ #- [ 編集 ]

ルールを利用して点数を稼ぐのはあざといのか?

一番に考えてほしいのは、バンクーバーオリンピック当時の浅田さんの3Aのショート投入の件。

当時のルールでは、女子は、2Aと、ステップからの3回転と3回転3回転、2回転3回転、3回転2回転のいずれかのコンビネーション。

3Aは3.5回転のジャンプであり、本来は3回転ジャンプとしては見なさない。


けれども、ルールで明記されていないので3回転ジャンプとして使用した。

この事をどう考えるのかをはっきりさせてからタノの回数批判は行うべきだろう。

新たに記事を書くということなので、てぐすね引いてお待ちしております。(笑)

2015/03/18 (水) 10:28:06 | URL | バルタントモゾウ #- [ 編集 ]

追記のお礼

片割月さま

追記頂き有難うございます。

わかりやすい動画も貼って頂き感謝しています。

嬉しいです。これからもよろしく(^^)

2015/03/19 (木) 00:19:13 | URL | ファントム #- [ 編集 ]

Re: 追記のお礼

ファントム様、こちらこそよろしく(´∀`*)

2015/03/26 (木) 00:07:32 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

ロッカー・ブラケット

はい 月女さま よろしく(^^)

ところで坂本花織選手の今シーズンのショートの2Aの入りは下記のとおりです。

ご参考にどうぞ(^^)


右フォア・インサイド・モホーク
クロス・フロント
右バック・インサイド・ロッカー
右フォア・インサイド・ブラケット

https://www.youtube.com/watch?v=k9cz-YDHDkw

(動画 1:48~)

2015/03/28 (土) 09:47:42 | URL | ファントム #- [ 編集 ]

Re: ロッカー・ブラケット

ファントム様。

> 右フォア・インサイド・モホーク
> クロス・フロント
> 右バック・インサイド・ロッカー
> 右フォア・インサイド・ブラケット
>
> https://www.youtube.com/watch?v=k9cz-YDHDkw
>
> (動画 1:48~)

確かに!!

ご教授、ありがとうございます!(o^^o)。

こうして見ると、2Aの入りの「ヒョイ、ヒョイ」ステップにも、色々ありますね。
フィギュアを見る楽しさが倍増しますよね!

2015/03/28 (土) 13:16:56 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

桃栗三年、柿八年

よくターンでは、「ブラケット3年、ロッカー・カウンター10年」と言われます。
それほど、ロッカーとカウンターは難しいのです(^^)

2015/04/25 (土) 06:23:10 | URL | ファントム #- [ 編集 ]

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プロフィール

片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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