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お薦めの歴史本・その1:エロチカ系




とっておきの歴史本を教えましょう、なんて言うと、如何にも恩着せがましい。
しかし、良い本は人にも教えたい、薦めたいと思う心と、教えてやるもんか!というセコイ心が入り交ざるのが私なんです。神様でも仏様でも無いので、これくらいの心理は許して下さいね。


●下川耿史著「エロティック日本史 古代から昭和まで、ふしだらな35話」 (幻冬舎新書)

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とにかく、愉快な歴史本です。私なりにネタを一つ紹介すると。。。

史実というよりも神話の世界ですが、日本人で最初にセックスをしたのは…はい、イザナギとイザナミです。
では、二人はどんな体位でセックスをしたのでしょう?
①正常位
②後背位
③騎乗位
④立位
⑤その他

注意。あなたの好きな体位を尋ねているのではありませんよ。

下川氏によると、その答えは日本書紀にちゃーんと書いてあると。
さっそく指摘された箇所を手元の日本書紀(岩波文庫)で調べると、確かに書いてありました。
「一書に曰く」として、「(イザナギ、イザナミは)遂に合交せむとす。而も其の道を知らず。時に鶺鴒(にはくなぶり=セキレイの別読み)有りて其の首尾を揺す。ニの神、見して学びて、即ち交の道を得つ」

二人がどうやってセックスしたらいいのか分からずに困っていたところ、セキレイがつがいで飛んで来て、頭や尻尾を震わせながら交尾した。それを見た二人はやり方を学んだと。すなわち、小鳥の交尾は後背位です。

上記の由縁から、セキレイは地方によっては神聖な鳥とされ、みだりに捕まえてはならないとされて来たとか。また、伊勢神宮の神衣である「大和錦」にはセキレイの模様があるとか。お伊勢さんは日本人に初めて後背位を教えてくれたセキレイを特別なものと見なしていたのであろうと。今も伊勢神宮の神官や巫女はこのことを知っているかな?お伊勢さんに参拝する人達は?私は未だに参拝出来ていませんが、セキレイのエピソードを知ってしまうと、笑いがこみ上げてしまい、敬虔かつ神妙な気持ちでお参りは出来そうにもありません(^_^;)。

私も古代史ファンなので日本書紀は時々参照するのですが、そこは素人の甘さ。少しも気がつかなかった。

古代人は鳥はともかく、馬や犬などの哺乳類の交尾を見ていたでしょうね。すると、彼等は通常は後背位だったのでしょうか?歴史学者はこうしたテーマには興味が無いのか、研究した形跡が見られないのが残念です。

ちなみに、古代~室町時代には「後背位」に該当する表現が見当たらないとか。江戸時代になると、「後ろ取り」なる表現が定着したそうです。分かり易いな。別名、「一の谷」とも。つまり、源義経がわずか数十騎で平家が陣取る一の谷を背後から攻めて快勝した戦いから取ったんですね。なお、「後背位」という表現は太平洋戦争後に流布されたそうです。


☆上記に類するお薦め本
●井上章一著「愛の空間」(角川文庫)
戦後、皇居前広場はカップルの「野外性行為」の場となっていたとか。性行為をいとなむ為の屋内空間が簡単に確保出来なかった時代の現象でしょうね。戦前であれば不敬罪でお縄になるところ。それが戦争に負け、天皇が人間宣言をし、民主主義の時代に変わった途端、かくも日本人の考え方や風俗が180度コロッと変わってしまうものなのか。

私よりもひと世代上の人によると、日比谷公園や上野公園などは、昭和初期~中期を通して野外性行為のメッカになっていたとか。また、それを密かに覗く、ノゾキ屋も闊歩していたとか。カップルの方も覗かれているのを承知でやっていたとか。まさしく、濁世の図柄ではないか!年長の人達がテレビに出ては、「現代の性の乱れ」を嘆いてみせますが、なんのことはない、彼等の時代だって五十歩百歩じゃないか、と言いたくなりますね。


●宮武外骨著「猥褻風俗辞典」(河出文庫)
例えば、「穴熊」の特別な意味です。現在では将棋の守備陣形を指す言葉と誰でも知っています。
しかし、江戸時代~明治にかけて甲斐の地方では私娼の意味で使われていたそうです。つまり、「穴熊が穴より出て餌をあさるがごとく、男を捕らえて魔窟に引き入れることの義ならんか。または甲斐の隣国駿河にては、粗暴の女を『しゃ熊』と称す。これに縁ある語か」と外骨は解説しています。
とにかく、地方により、「青餅」「赤手拭」「のすかい」「ふぐつめ」「総右衛門」などなど、「女郎」に類するボキャブラリーの多さに驚きます。そのほとんどは死語となっていますが。

傑作はこれ。
「もしもし」…横浜・京都にて私娼の別称だったそうです。娼妓が「もしもし」と声をかけて男を呼びとめるからだと。その後、昭和初期あたりまでは、誰でも普通に他人に何か道順などを尋ねたくて声をかける時に、「もし」と言っていたそうです。これなどは私の感覚では品があっていいなあと思います。

しかし、京都旅行の際、薄暗くなってから通りがかりのご老人に対し道順を尋ねようとして、うっかり「もし」と呼んだら、勘違いされるかもしれませんね(^_^;)。今では人に声をかける時は、「すみません」一辺倒になりました。ボキャブラリーが貧弱になった。
電話が普及すると、「もし」を重ねて「もしもし」と言うようになり、「もし」は衰退したらしい。

※井上章一は最近、「京都ぎらい」(朝日新書)がベストセラーになり知名度が上がったと思いますが、実は、この人はなかなか面白い本をいくつも書いていて、私は以前からのファンです。近く記事にしたいと思っています。また、宮武外骨は故人ですが実に痛快な人物で私はファンです。こちらももっと詳しく記事にしたいと思っています。


●小谷野敦著「日本売春史:遊行女婦からソープランドまで」(新潮選書)
小谷野敦もちょっと変わった人らしい。他の専門家が書いた著作の痛烈な批判が多く、しばしば激論になったり、名誉棄損だとかでお互いに民事裁判沙汰になったりもしているようです。

遊女の歴史を専門としている学者の中には、しばしば遊女を美化したり聖女化するのを小谷野敦は批判しています。また、他の著作でも、いわゆる巷に流布している「日本人論、日本文化論」本のいい加減さ、トンデモ性を痛烈に批判しています。例えば、「江戸時代の性は自由だった」とする専門家に対し、「現代だって性は自由だろう」と反論します。

この著書の「あとがき」で、「…私はかつて売春絶対反対論を唱えていた。…が、その後、偽善であると気づき、撤回した。…売春は合法化するのが現実な方向性だと思う。…必要悪と認める。…だからと言って、私が家族や友人が売春をしても平気なわけではないことは言うまでもない…」くらいのことを言っています。

小谷野敦は、根はなかなか率直な人柄のようです。私はちょっと好感を持ちました。



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2016.10.19 | | コメント(8) | トラックバック(0) | 歴史・文化



コメント

いつになったら眠れるのか・・・・

宮武外骨、好きッ!
その他も、好きッ!

エロチカ系の歴史モノと言えば、
私には、まず山田風太郎の忍法帖ものが頭に浮かびますが、
ありゃ「歴史本」じゃないか?(小学生の時以来の愛読書ッ!)

ちなみに「忍法関ヶ原」の最後のページの直江兼続の描き方はいいなっ!!

徹夜が続いて倒れる寸前になると、
頭の中に「中島みゆき」が流れ出すのですが、
こういう時は、エロチカ系の隠れた自分も出てくるので、
そろそろ退散しますっ!
(・・・ッ!が多くなるのも特徴だな・・・)


2016/10/19 (水) 06:40:03 | URL | しっぽがない・・・ #- [ 編集 ]

Re: いつになったら眠れるのか・・・・

しっぽがない・・・様、こんにちは^^

私も若いころ、山田風太郎の忍法帖ものをいくつか楽しく読んだことがありますよ。
忍者と新陰流の剣聖こと上泉伊勢守との対決など痛快でした。

中島みゆきとエロチカの連鎖は、わちきには摩訶不思議でありんす(^_^;)

2016/10/19 (水) 11:51:00 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

目を覚ましにきましたぁ・・・

“忍者と新陰流の剣聖こと上泉伊勢守との対決”
・・・って、信玄忍法帖に出てくる墨坂又太郎の「忍法時よどみ」のお話でしたかね?

山田風太郎は、ほぼ全部読んでいると思いますが、
「人間臨終人間臨終図巻」のグリム兄弟の話が好きだなっ!

2016/10/19 (水) 13:41:17 | URL | しっぽがない・・・ #- [ 編集 ]

Re: 目を覚ましにきましたぁ・・・

しっぽがない・・・様、こんにちは^^

確か、武田信玄を暗殺しに来た忍者を上泉伊勢守がバッサリと切って捨てたり、

伊勢守と幻術師の果心居士との対決では、
我が幻術が初めて通じなかった、と果心居士があっさりと負けを認めたりとか、そんな記憶がありましたよ^^

2016/10/19 (水) 16:35:13 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

何か、お月さまがジェラしいわ・た・し

お休みなんですかぁ~?
ジェラしいったらありしないッ!

・・・が、もうじき眠れる感じ・・。
デパートの布団売場を通りかかるだけで眠くなる私が、
よくもってるもんだなぁ。

お月さまは、記憶力いいですねぁ。
果心居士が出てくるのは、「妖説太閤記」でしたかね?
山田さんとこでは、上泉伊勢守は、
もうもう「神さま」みたいな人ですは・・・。
柳生十兵衛は、ヒーローですけど、そんなもんじゃないもんね・・・です。

ところで、
お月さまは、御自分で“桃尻月姫として”と自称され、
“美乳に非ず微乳なれど、麗乳也”みたいな感じで、えへんプイされてましたよ
・・・過去において。
(蛇足ながら、記憶の喚起を促してみる・・・と)

ではでは

2016/10/19 (水) 17:06:47 | URL | しっぽがない・・・ #- [ 編集 ]

Re: 何か、お月さまがジェラしいわ・た・し

しっぽがない・・・様。

はい、本日は振り替え休日でありんす。

上泉伊勢守は池波正太郎他の作家も描いていますが、新陰流の流祖とて、聖化・美化されているかもしれませんね。

例えば、中条流の名人であった柳生宗厳が伊勢守と手合わせをしたが、てんで歯が立たず、お手上げだったとか。
それはあんまりじゃ(^_^;)

まあ、聖化・美化といえば、新刀流・無手勝流の塚原卜伝もそうですね。
NHKでドラマ化された時は、堺雅人が演じていましたが、決してスーパーマンには演出していませんでしたね。


>御自分で“桃尻月姫として”と自称され、
“美乳に非ず微乳なれど、麗乳也”みたいな感じで、えへんプイされてましたよ

ここでは謙遜しているのよ(^◇^)。

相手により、場の雰囲気により、言い方は変わるのよ。
負け惜しみで言ったり、誇張して美化したり、ものは言いようですわ。言ったもの勝ちよ。

私は身長が160センチ台後半とやや高いので、
そういうタイプの女性にありがちな、スレンダー系(誰?、ガリガリなんて言うのは!)
体型は浅田真央選手に近いタイプかな。

よって、胸や尻については…推して知るべし!(・_・;

2016/10/19 (水) 17:37:38 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

ふむふむ・・・

(^◇^)

謙遜の笑顔が眩いなぁ・・・。
(ま、単なる寝不足かも知れませんが。)

もうじき、私の目は閉じまする・・・。

2016/10/19 (水) 17:46:51 | URL | しっぽがない・・・ #- [ 編集 ]

Re: 小谷野敦と井上章一

〇〇様、ありがとうございます。

井上章一に劣らず、小谷野敦の著作も面白そうですね。

2016/10/19 (水) 23:56:40 | URL | 片割月 #- [ 編集 ]

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片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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