多民族国家日本を小説から学ぶ:偏見と差別




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●李恢成(り・かいせい)著「百年の旅人たち」(新潮文庫)
朝鮮人である彼等がどうして「日本人として樺太に住み」、どうして「命からがら樺太から逃げ」、どうして「長崎の収容所に向かうのか?」、どうして「38度線の存在を知って戸惑い、悩むのか?」、「どうして不法入国者として故国へ強制送還されようとしているのか?」…この歴史を知る日本人は少ないでしょう。私もそうです。700ページに及ぶ長編であり、重い内容です。読んで感動するというよりも、忘れられようとしている又は故意に無視されようとしている歴史を知る上で貴重な大作と思います。


●船戸与一著「蝦夷地別件」(新潮文庫)
アイヌ民族の和人との4回の戦い…コシャマインの戦い(1457年)、ヘナウケの戦い(1643年)、シャクシャインの戦い(1669年)、クナシリ・メナシの戦い(1789年)とありますが、この大作は最後の「クナシリ・メナシの戦い」を描いています。これもまた「忘れられようとしている又は故意に無視されようとしている歴史」の一つと言えましょう。

アイヌの歴史は北米原住民(アメリカインディアン)とよく比較されます。すなわち、広大な土地に部族毎に分散して住み、国家を持たず、部族間の戦いもしばしばあった。文字を持たぬ民族の悲しさ…法とか契約等の手口にまんまと騙され、大和民族、イギリス系アメリカ人の侵略に脆くも敗れた弱小民族の悲劇です。

そうした中でも、勇気あるリーダーのもとで侵略者に立ち向かう者もいれば、相手側に寝返る者もいました。あるいは一匹狼的な天邪鬼?もいました。船戸与一の小説は巨編が持ち味ですが、ここでもアイヌの悲劇が淡々と抑制された筆致で、しかし雄大に描かれていて感動的です。私にとっては初めて知る戦いであり、発見が多い小説でした。読んで良かった!と心底から思えました。船戸与一の小説は巨編なので相当の覚悟が必要ですが、他にも読んでみたい作品が目白押しです。

アイヌの人々に関わる本と言えば、石森延男の「コタンの口笛」は有名であり、小中学校時代に読まれた人は少なくないでしょう。少年を主人公としつつも、「偏見と差別」の存在を少し意識させられる児童文学。

人類学者の尾本恵一氏によると、2013年の調査では北海道に住むアイヌ人は6880世帯、16786人だそうです。日本政府は長年アイヌの人々を北海道の先住民族(正確には千島列島や樺太も含む)と認めて来ませんでしたが、2008年には前年の国連宣言に賛成したことを受けて認めるに至りました。

日本には主に、大和民族、アイヌ民族、そして琉球民族がいます。

なお、山川出版社「アイヌ民族の歴史」(2015年)は、アイヌ民族の歴史や文化、そして現在における問題を知る上で私にはとても勉強になりました。

☆古代史で有名な東北の「蝦夷」については、アイヌ民族と同じなのか否かについてはハッキリはしていないらしい。平安時代初期の蝦夷の軍事指導者であり、坂上田村麻呂に敗れて処刑されたアテルイは、史料には「阿弖流爲」「阿弖利爲」とあり、アテルイ、アテリイと読まれるが、現在はアテルイで統一。この名前の響きは大和民族系のものではなく、アイヌ系を思わせます。

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●陳舜臣著「琉球の風」(講談社文庫)
琉球は1429年「第一尚氏王朝」による琉球王国の時代を迎えた。ここがアイヌ民族との大きな違いですね。しかし、1609年、薩摩の島津氏が侵攻し首里城を占領。以降、琉球王国は薩摩への貢納義務を負わされ中国(清)へも朝貢を強いられるようになった。戦国時代において、これを題材とした小説を書くのは如何にも陳舜臣らしいですね。

●大城立裕著「琉球処分」(講談社文庫)
1871年、廃藩置県制度によって琉球は鹿児島県の管轄とされ、清国との通交を断絶、明治の元号の使用等、様々な圧力を受けます。1879年「琉球処分」により首里城の明け渡しが実施され、ここに琉球王国は終焉を迎えました。これ以降、琉球民族は大和民族を中心とする日本国に従属させられ、アジア・太平洋戦争の悲劇の犠牲者となりました。

やはりアイヌの人々の例と似ていて、島津氏や明治政府の圧力に対し、①武力をもって戦おう、②潔く従おう、③ノラリクラリと時間を稼ぎながら様子をうかがおう、の三竦み状態になります。負けはしましたが明治政府を相手に8年間に及ぶ琉球の人々の「粘り腰」には感服させられます。

陳舜臣も大城立裕も静かな筆致でことさら悲劇性を強調しません。これが良い。

高良倉吉著「琉球王国(岩波新書)が参考になります。「按司」とか「聞得大君」とかの琉球独特のシステムがあり、大よその概況を把握すると歴史・小説の観賞の手助けにもなります。

日本政府は琉球民族を先住民族とは認めていません。国連の人種差別撤廃委員会は何度も日本政府に琉球・沖縄の民族を先住民族と認めるよう勧告していますが日本政府は拒否しています。それどころか、「国連の勧告は日本を分断しようとするものだ」と批判もしています。また、地元沖縄では国連の勧告に対し賛否両論あります。反対の主な理由は、「我々沖縄県民は日本人であることが先決」ということのようです。なかなか複雑なようです。

松島泰泰勝著「琉球独立宣言」(講談社文庫)はなかなか痛快です。沖縄の独立論は一つの選択肢かもしれませんが、上で触れたように「県民は日本人であることが先決」とする見解が多いようですので実現は難しいかもしれません。

☆かつて中曽根元首相の「日本は単一民族だから教育が行き届いている」(1986年)発言は内外から差別的発言との激しい批判を受けました。一部の極右を除き、今時の日本人の多くはそうは思わないまでも「偏見と差別」から完全に逃れているとは言えまい。それこそ「教育が行き届かない限り」は減ることはないでしょう。

芸能人を主に、自分が在日韓国・朝鮮人であること公表する例は珍しくないですが、何故かアイヌ人との公表をする芸能人は寡聞にして知りません。いても不思議ではないのですが。アイヌといえば…毛深くて縄文人っぽい風貌で未開人的な雰囲気…との偏見が根強いからであろうか?

【偏見と差別の定義は?愚見を少々】
私達個人の身近な生活の中では、「私は納豆は嫌い」というのも一種の偏見でしょう。何故なら大抵は食べず嫌いだからです。無知と偏見は隣同士です。しかし、あくまで個人の好き嫌いですので「偏見」は大げさに聞えましょう。しかしです。もしも私が、「日本の料理は一番美味しい」と言ったら、これは少し問題があります。明らかに偏見です。しかし、最近の日本では…特に極右の安倍政権発足から…こうした風潮が強まっていると言えましょう。
例えば下記の広告。

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最近、この手の「日本スゴイ!日本は世界一〇〇!」的な文言をあちらこちらで見かけるようになりました。これを喜ぶ日本人も少なくないのでしょう。単細胞的ですが。

「日本人の味覚は世界一繊細だと思う」…世界中の何ヶ国の人々の味覚を調べた上でこのような主張をしているのでしょうか?恐らく無いでしょう。ただ広告主の「主観・好み」を言っているに過ぎません。が、これは社会的に不適切な文言と言えましょう。これこそ「偏見」を助長する危険があります。単なる好き嫌いじゃないか、とも言っていられなくなります。

私はこのような文言を見ただけで恥ずかしくなります。

しかし問題はもっと厳しく、「偏見」だけには留まらずに容易に「差別」へと深刻化します。すなわち、「韓国人の味覚は日本人の味覚に比べ劣る」というように。

「差別」とは、国や民族や文化等の差異に価値判断を持ち込むことです。これを個人が持ち込むのも問題ですが、集団社会や国が持ち込めば国際的問題に発展します。

偏見や差別を除去するには、子供の頃からの教育が大切です。何故なら無知こそが偏見や差別の源だからです。知らない、ということ自体が罪に値する…大人の社会では珍しいことではありませんね。ビジネスの世界でも、「私が無知でした」では通用しないことが多いですね。

☆さらには、「愛国心」も容易に「差別」に繋がる観念です。
「私は日本人に生まれて良かった」→「日本人であることに誇りを感じる」
→「日本ってスゴイ!」→「日本は世界一〇〇だ」→「××国は日本より遅れ劣っている」
という非論理的な図式へと容易に飛躍するからです。

「愛国心」の功罪は一概には言えないが、私は「罪」の方が大きいと思います。



2017.01.12 | | コメント(17) | トラックバック(0) | 歴史・文化



テレビドラマ&映画のアレコレ




●NHK大河ドラマ「女城主・直虎」・第一回
第一印象としては「ガッカリ」に近いです。
今川義元以外は歴史上ほとんど知られていない人間ばかりが登場。私は梓澤要の小説「直虎 女にこそあれ次郎法師」を読んでいたのである程度は分かりましたが、いきなり見た人には取り付き難いドラマかもしれません。親しみ易さがテレビ時代劇には必要と思うのですが、どうなんでしょうね?

初回はいつもより放映時間が10分程長いのですが、無駄に長いなあという印象。で、女もの大河ドラマの定型パターンですが、主人公の少女時代は「お転婆でハキハキとものを言う子」がお決まり。「八重の桜」も「篤姫」もそうでした。「水戸黄門」のようにマンネリを喜ぶ視聴者もいますので仕方ないのかもしれませんが、あまりにも芸が無さ過ぎると思います。

それと、こんなことを言うと冷たい女と非難されるかもしれませんが…率直に言って今回の子役の女の子がちっとも可愛くない。「八重の桜」の子役は愛らしかったけど。この子役がこれから数回続くようですが、キツイなあ。大河ドラマでなかったら第一回でおさらばするパターンなのですが、しばらく辛抱して見るかな。☆

花と緑のアニメ風なオープニング映像には既視感(デジャブ)が(笑)。なんかなあ。。。オープニング音楽はクラシック音楽調で少々凝り過ぎでしょう。もっと分かり易くて親しみ易い音楽の方が良いと思うけどなあ。「篤姫」や「花燃ゆ」のように。それと、おどけ調のナレーションも違和感あり。

脚本が「jin-仁」の森下佳子ということで期待しているのですが…。

早くも今川義元の命によって井伊家の有力親族の武士が死ぬ。またその後継ぎとなる男子にも死を強要されるが井伊家は何とか逃がす…のっけからこうしたシーンを出すのは、時は戦国時代であることを感じさせる良い演出だったと思います。

☆「子役が可愛いと評判」との記事を見かけましたが、私には考えられません。可愛くないものは可愛くないのだ。ま、「提灯記事」と考えればいいのでしょう。

●おなじNHK衛星放送で「幕末ブシメシ」という連続ドラマが始まり、初回を見ました。今では珍しい30分もの。殿様役に草刈正雄が(^o^)。コメディ調のドラマだから気楽に楽しめました。

●「花嵐の剣士 幕末を生きた女剣士・中澤琴」
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これまた同じくNHK衛星放送です。これは面白そうです!中澤琴は実在した女剣士とのことで益々興味を惹かれます。女剣士役は黒木メイサ。うん、考えましたね。

☆民放が時代劇を滅多に放映しなくなった分、NHKに集中しているのでしょう。民放にも事情はあるのでしょうけど、アホだね。かつて民放は「歌謡番組は二度とやらない!」と宣言しておきながら、今ではあちこちで放映しています。歌謡番組を流すのは良いが、それだったら「二度とやらない!」なんて啖呵を切らなければ良いのだ。これだからテレビは信用出来ないのです。NHKでの時代劇の人気を横目で見て、いずれ民放も始めるのでしょう。当たり前ですよ。「演歌」と「時代劇」が消えることは無いのです!!ワンパターンで面白くも無い刑事ドラマや医療ドラマや恋愛ドラマをやたら放映していれば視聴者は離れます。


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●映画「帰ってきたヒトラー」
DVDを借りて見ましたが、原作より面白かったし色々と考えさせられる映画でした。コメディですが、笑えないコメディ。最近のドイツの政治・社会問題に対するブラックユーモアというか非常にシニカルな風刺映画です。最近の移民問題も扱っていますし、デモの現場にヒトラーが足を運びアレコレと議論をする箇所は見応えがあります。

びっくりしたのは、メルケル首相の顔写真に「太った豚おんな」とテロップが流れるシーン。正確な和訳だとしたら、首相側からクレームがつかないのでしょうか?日本だったら果たして?

ヒトラーに劣らぬ独裁者ならムッソリーニやスターリンや毛沢東もいるのですが、ヒトラー人気?には遥かに及ばない。「チャップリンの独裁者」以来、「絵になる」のはヒトラーでしょうね。

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●映画版「ロクヨン」(前編・後編)
主演の佐藤浩市に、綾野剛、榮倉奈々、瑛太、三浦友和、永瀬正敏、吉岡秀隆、仲村トオルといった豪華キャスト。NHKのドラマ版も良かったですが、映画版も実に良かったです。特に前編は密度が濃くて良い。佐藤浩市は良い俳優ですし、紅一点?の榮倉奈々も良い演技でした。

県警の広報部と地元メディアとの対立は少々誇張されているフシもありますが、地方新聞の記者であった原作者の経験が生かされているのでしょう。リアルな迫力があります。

後編はやや落ちる。以前に書いたように、横山秀夫の長編は前半~中盤までが素晴らしく後半に行くほど落ちるのです。それが映画にも少なからぬ影響を及ぼしたのだと思います。非現実的なトリックには白けますし、多過ぎる登場人物とサイドストーリーが消化不良のまま終わるのです。映画版では原作に無かったストーリーを加えていますが、成功したとは言えないでしょう。後編を短くして一本の映画にしても良かったと思います。


●『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(原題:Once Upon a Time in America・1984年製作)
4時間にも及ぶ長い映画。セルジオ・レオーネ監督とエンニオ・モリコーネの音楽とのコンビならば期待出来ると頑張って見ましたが、イマイチ良く分からない映画でした。

アメリカで差別を受けて来たのは黒人や原住民だけではなく、イタリア系、アイルランド系などもそうだったと知る意味では勉強になりました。ロバート・デ・ニーロ演ずる主人公はマフィアになりそこなったギャングのようです。彼が老年となった現在から過去を振り返る演出なのですが、過去を懐かしむのか悔いているのか、良い人生だったと思っているのか分からない。そもそも、この映画は何を訴えたかったのか私にはよく分かりません。ロバート・デ・ニーロは好きな俳優ですし、恋人役の若い女優も瞳に独特の光を持つ魅力的な女性でしたが。

むしろ、残虐な殺戮や露骨なセックスシーンばかりが脳裏に焼きつくような映画で後味が悪かった。長い分だけ疲れた。どうしてこれが名作と評価を得たのか私にはチンプンカンプンです。同じギャング映画であれば「ゴッドファーザー」の方が遥かに良く出来ていると思います。




2017.01.12 | | コメント(33) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



年末年始に関連してアレコレ




●除夜の鐘の音がうるさい!
報道によれば、一部地元住民からそんなクレームがあって、除夜の鐘を昼間に済ますお寺もあれば、止めてしまったお寺もあるそうだ。なるほど、お寺近くの住民の中にはうるさくて耐えられない人もいるのかもしれない。私がそこに行って確かめない限り、軽々しく論評は出来ませんが。。。1年にたった1回の除夜の鐘くらい我慢出来ないのかなあ。。。それと、除夜の鐘の音は耳障りに聞えるのだろうか?聴覚も個人差があるし、気分によっては耳障りと感じるかもしれませんね。

●ゆく年くる年
我が家には紅白歌合戦を見る習慣はありません。ゆく年くる年は見る。我が家周辺では除夜の鐘は聞えないので、せめてこの番組で味わう。それにしても、アナウンサーが以前より若くなった為か、口調も声質も軽くなったと思います。以前のアナウンサーは厳かな声でしたので、大晦日の荘重な雰囲気に合っていたと思います。NHKは民放の真似は止した方がいい。気取っている、お高くとまっている、との批判もあるかもしれませんが、迎合することはない。

●貰っても嬉しくない年賀状
まずは、定型文句が印刷されただけの年賀状。如何にもお義理で出しました、横着しました、と書いてあるようで白けますね。こんな年賀状なら出す必要はないと思う。一行だけでも直筆が入っていれば、印象が全く変わるのにね。次は、子供の着物姿やら結婚披露宴の画像を印刷した「我が家は幸せです」的な年賀状。受け取る側が、「あら、微笑ましいわ」と感じる場合もあるでしょう。しかし、受け取る側が私生活や仕事で何らかのトラブルや不幸を抱えているような場合は、「ケッ!いい気なもんだ!」と、その無神経さに腹が立つことだってあるでしょう。年賀状の中で己の幸せを見せびらかす人は他者への配慮、デリカシーに欠けていると思います。

●しめ飾りと松飾り
東京では少数派でしょうね。「松竹梅」の青く刷った紙切れ一枚だけを門に貼ってすませるか、何もしない家が多いでしょう。我が家は…自慢にもなりませんが…ごく小さなものを飾っています。地方でもしめ飾り・松飾りをする家が減りつつあるとか。その為、小正月のドンド焼きや三九郎火祭(長野県の一部)が行われなくなったか、日を短縮して何とか続けているとか。

私が不思議に思うのは、常日頃、日本の伝統や文化を大切にしましょう!と唱えている人がこのような実態を嘆く姿をまったく見ないことです。彼等の言う日本の伝統と文化とは何ぞや?もう一つ不思議なのは、キリシタンでもないのに高価なクリスマスケーキを買うクセに、松飾りやしめ飾りを買うのは惜しいという日本人の精神です。外国人に何て説明したらいいのでしょう?と、偉そうに言わせてもらいます。

●お年玉
「これ御覧。お屋敷のね、伯母さんのとこからね、お年玉におくれだよ」
「板毬かヱ?」
「いいえ、畳の上でよヲくはづむよ」
(浮世風呂)

女の子が伯母さんからお年玉として毬をもらったという話。

昔は新年のお祝いのおくり物のことを「お年玉」と言った。「年玉」のていねい形。古くは「年賜」すなわち年の賜物(たまもの)の意の言葉だったようです。お金ではなかったのですね。


●心の問題か?
お寺で僧侶の法話を聞くと、「自分の受け止め方や見方を変えれば、皆さんの身の周りにいる嫌な人が普通の人に変わります。 嫌な人を生み出しているのはあなたの心なのです。」くらいのことを言います。ビジネスマン向けの「自己啓発もの」本にもこれに近い言葉がしばしば出て来ます。私は素直ではないので、「ふ~ん。すると、私の身の周りにいるパワハラ上司を嫌な人と思うのも私の心なのか。受け止め方や見方を変えればその上司は普通の人になるのか。パワハラ上司が普通の人ならば、私なんか普通以上の人と思っていいのかしらね?(^o^)

もう一つ。宗教家や保守的な知識人、政治家が良く口にするのが、「戦後の日本は、経済発展により物質的には豊かになりましたが、その反面、精神的な価値よりも金銭的な価値が優先される風潮や、思い遣りやいたわりの心を欠く個人主義的な傾向が強まった」と。これも心の問題ですね。

どうやら、経済的・物質的豊かさと心の豊かさとは反比例の関係にあるとでも言いたいようだ。すると、石器時代や古代の人達は精神的に物凄く豊かだったのかしらん?さらに、この話に説得力が無いのは、それを主張する人達こそが「精神的価値よりも金銭的価値を優先」して来た張本人では?との疑問があるからです。

私は経済的・物質的豊かさと心の豊かさはむしろ正比例する方が多いように思います。
古の人は、「貧すれば鈍する」とか「衣食住足りて礼節を知る」と言っていますよ。
まあ、人はそれぞれで一概には言えませんが。

●「母はパパ(papa)と呼ばれていた」
室町時代のなぞなぞに、「母には二度会いたけれど、父とは一度も会わず。何か?」とあります。
答えは、「唇(くちびる)」。
室町時代より以前までは、ハヒフヘホの発音は唇を合わせて言っていたので「パピプぺポ」(papipupepo)だった。母はファファかパパと発音した。ちなみに、飛鳥時代後期の有名な政治家、藤原不比等(フジワラフヒト)は、当時の発音では「プディパラプピチョ」となる。不比等がプピチョ(pupityo)。何だか締まらない名前だなあ(^_^;)。
私がタイプスリップして聖徳太子や額田王と会ったとしても、全く会話は出来ないのか。。。

以上のことは、山口謡司「日本語通」(新潮新書)に書かれています。




2017.01.07 | | コメント(25) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



ロシア女子は恐ろしい:ザギトワ選手の演技




2016ロシア選手権リザルト
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ザギトワ選手(14才)のショートプログラム
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●私が注目した彼女の演技箇所
①フライングキャメルスピンへの入り方。短いバックスパイラルから一歩踏んでフライングキャメルを行いますが、これは素人目にも難しい入り方に見えます。良くもまあバランスを崩さずに出来るものです。キャメルスピンの回転が速い!日本女子選手にこれだけ速いキャメルスピンをやれるスケーターは稀なのではないでしょうか。

ステップシークエンスはもちろん上手いと思いますが、どことなくまだ表現性が「舌足らず」な感じがします。

②演技後半に3Lz-3Loを成功!これは凄い!この非常に難しいコンビネーションジャンプは演技冒頭に行うのが普通ですが、彼女は後半で決めます。しかも、全盛期の安藤美姫さん並のジャンプの高さ。解説のタラソワさんがエラク興奮しているのが分かりますね。さぞかし絶賛しているのでしょう。

③シャーロットスパイラルからスリーターン→綺麗に両手を挙げたタノの3F。この一連の技も見事!女子選手でここまで鮮やかな両手タノジャンプを決める例も稀でしょう。
※ファントム様からご指摘あり。スリーターンの前にカウンターターンが入っています。

④バレエジャンプからブラケットターンをして2A。ランディングして直ぐにカウンターターン(エッジが少し甘いように見えます)をし、スパイラルからウィンドミルを入れてレイバックスピンへ。ここでの一連の繋ぎの濃さ!途切れがありません。これがまさしくロシア女子流の繋ぎの濃いイマドキ演技なのでしょう。
※ファントム様からご指摘あり。
ここはカウンターターンではなくブラケットターンとのこと。エッジが変更になっているからです。

これだけの難しい構成をほぼ完璧にやれるザギトワ選手の強さには舌を巻きます。メドベデワ選手も凄いですが、彼女が14才の時よりもザギトワ選手の方が更に強いのではないでしょうか。しかも、彼女はギリギリ平昌五輪に間に合う年齢なのです。ロシア女子はメドベデワ、ポゴリラヤ、ザギトワの最強3選手が五輪代表になる可能性があります。素人目ですがザギトワ選手に「隙」があるとすれば、ステップやターンにまだ甘さがある点でしょうか。

ロシア選手権の女子の演技をJスポで見ましたが、率直に言って日本女子や北米女子より一枚も二枚も上だと感じます。ソトニコワ選手やリプニツカヤ選手が大活躍したソチ五輪の時代よりも更に上を行く今のロシア女子は最強無敵かと。これでもしも3Aまでバッチリ決めるようになったら他国の選手達は手も足も出ません。

解説の岡部由起子さんがロシア女子のスピンの上手さ…特に回転の速さと軸の安定…を絶賛していました。これは暗に日本女子のスピンに問題があることを示唆しているものと思います。宮原選手は例外的にスピンが非常に上手いですが、本人が苦手と言っているようにキャメルスピンは回転が遅いです。


ロシア選手権の観客の入りが盛況です。女子はほぼ満員か。驚きました。やはり、強いと人気も高まるのでしょうね。本来なら主役になるはずのソトニコワ選手もリプニツカヤ選手も不在にもかかわらず。


そのロシアの観客ですが、フリーで完璧な演技をしてもスタオベは少なかったですね。もちろん拍手喝采はします。立ちあがる観客もいるのですが1割~2割以下に見えました。また、歓声も日本ほど大きくはなかったように聞こえます。ここは日本の観客と大きく異なりますね。フィギュア王国のロシアの観客の方が洗練されているかもしれません。

これは一昔前、クラシックコンサートにおいて海外の演奏家から日本の聴衆が揶揄された例ですが、海外のオーケストラが来日公演をすると、演奏終了後に常に日本の観衆は拍手喝采をすると。どんなに一流のオーケストラでも曲目や日により好不調の波があるのに日本の観客は常に拍手喝采すると。また、曲目は最終楽章のエンディングがジャジャジャ~~ン!!と盛り上がって終わるものを演奏すれば日本の聴衆は喜び感激すると。

ケッ!日本のお陰で稼いでいるのに日本の聴衆をバカにしやがって!と腹が立ちますが、やたらと歓声を張り上げスタオベする日本のフィギュアファンの姿とどこか重なって見えます。

私がスタオベをしない理由はフィギュアスケートを見る目が肥えているからではなく、スタオベが好きではない、気恥ずかしい、ミーハー的群集行動から免れたい…要は私の単なる好みや一種の天邪鬼に過ぎぬ。




2017.01.05 | | コメント(10) | トラックバック(0) | ロシア人選手達・ロシアネタ



新春・日の春:西暦と和暦についての愚見を少々




2017年(平成29年)。明けましておめでとうございます。


          日の春をさすがに鶴の歩みかな   其角


正月は何でもめでたく思えることだが、大らかで気品のある鶴の歩みはさすがであり、正月にふさわしい。

トリ年が鶏なのは酉という漢字に由来するそうですが、私は残念に思っています。コッココッコと忙しく落ち着きの無い鶏ではなく、鶴こそがトリ年に相応しい。


【和暦(元号)を公文書の世界から追放して欲しい】
江戸時代の時刻を表す明け六ツとか五ツ等を現代の時刻に換算する方程式があります。
(9-〇ツ)×2=現代の時刻
例えば、明け六ツ=(9-6)×2=6時です(必ずしも正確ではないが、おおよその目安)
これを知っていると実に便利です。時代小説やドラマでのセリフ、「では五ツに増上寺山門にてお会いしましょう」は現代の10時頃と思えば良いのです。

10時頃は8時頃の誤りでした。簡単な計算を…アホですね(^_^;)

ところが、西暦を和暦に換算するのは面倒です。

古代史好きなら平城遷都は710年、平安遷都は794年とスラスラ言えるでしょう。しかし、794年の和暦(元号)を言えますか?元号は延暦と知っていても、延暦の何年かまで知っている人は少ないでしょう。

関ヶ原の合戦は1600年と簡単に覚えられますが和暦は?いや、ごく最近の2004年を平成何年かすぐに言える人がどれくらいいるでしょう?

横山秀夫の小説「ロクヨン」ではないが、1989年は昭和64年→平成元年に変わる。年度の途中で元号が変わるのも西暦から和暦への換算を面倒にしている理由の一つです。

和暦から西暦への換算はさらに面倒です。時代小説・歴史小説を読んでいて、「寛永3年」「文政元年」等の表記を見る度に、私はイライラしなければなりません。頭は即座に西暦に換算すべく働くのですが、答えを導く術がありません。年数を通算で積み上げることの無い和暦は不便です。※1

小説は趣味の世界ですからまだしも、公文書類は全て西暦で統一し、元号で書かせるのは廃止して欲しいものです。何?「元号は日本独自の文化だから大事にせよ」だと?そこまで言うなら長さや重さも日本独自の尺貫法で書かせれば良いでしょう。「日本の文化ガ~!」と声高に言う人間に限って、ご都合主義が鼻につく。

私たちの生活において数字や計測の類は最も便利で分かりやすい方法がベストです。世界の多くで西暦やメートル法が用いられているのは、便利性という点で最も優れているからでしょう。※2

和暦(元号)も尺貫法も、それらが好きな人間は使えば良い。しかし、一般の生活手段や公文書の類にそれらを使うのは廃止してもらいたいものです。いちいち西暦⇔和暦に換算する面倒があっては疲れます。

※1
最近の時代小説・歴史小説では「建久3年(1192年)」のように和暦と西暦を併記する例が増えた。これは出版社か原作者か、どちらの意向かは知りませんが歓迎すべき傾向です。

※2
もちろん、西洋式が広く用いられる背景には、「力の関係」もあったでしょう。世界共通語が英語なのは、英語が決して世界で優れた言語だからではありません。

しかし、西洋が創造・発明した文明・文化には普遍性という点で優れたものが多いのもまた事実です。




2017.01.04 | | コメント(8) | トラックバック(0) | 歴史・文化



大晦日に名句を




●忘年会

           月まぶし忘年会を脱れ出て    相馬遷子  


この俳句は良いよなあ。。。
ワカル。私も中途で抜け出したくなりますもの。
会社の忘年会に「イヤイヤ」参加した人間の気持ちが滲み出ています。忘年とは一年をしみじみ振り返り語り合うことに本当の趣きがあります。それが、「飲めや歌えや」ではトテモトテモ。。。
「脱れ出て」には俳句に求められる諧謔性もありますね。思わず、ニンマリしてしまいます。
喧騒な酒興の場をそっと逃れ外に出ると、あらッ、月がいやに眩しく見えます。嗚呼、今年も色々あったなあ。。。と、そこで初めてしみじみと去り行く一年を思い出す。。。。。
やはり、名句と思います。


●年惜しむ

          雨だれの大きなたまの年惜しむ   安住敦


鎌倉の円覚寺の山門前で詠んだ句とのこと。
山門の大きな軒先から落ちる雨だれのたまの大きさに新鮮な感動を覚える。大きなたまを凝視していると去り行く一年への思いも大きく膨らむ。。。嗚呼、もう間もなく一年が終わるのか。。。


●除夜の鐘

          おろかなる犬吠えてをり除夜の鐘   山口青邨


目に浮かぶようです。
救急車や消防車のサイレンが聞えると、「ワオ~、ワオ~」と鳴き出す犬が近所にいます。
鐘の音を聞きながら、しみじみと年の移りを思っていると、犬がやかましく吠えたのでぶち壊しになった。しかし、「おろかなる犬」とブツブツ文句を言う俺は、煩悩を除去する除夜の鐘の恩恵を受けることはなさそうだ。。。


          旅にしていづかたよりぞ除夜の鐘   福田蓼汀


この句を見ると思いだす。京都駅近くのホテルで早朝に目を覚ますと、お寺の鐘の音が聞えて来たことを。どこのお寺の鐘かしら?そして、じっと耳を澄まして次の鐘の音が鳴るのを待ったことを。
これが一人旅の宿で聞く除夜の鐘であればなおのことであろう。「いづかたよりぞ」…この強い表現に作者の様々な感慨が凝縮されていますね。


本年は拙ブログにお付き合い頂き、ありがとうございましたm(__)m

では、みなさま、よいお年を!
  


2016.12.31 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



あなたは寺院派?それとも神社派?




私は寺院派。

京都や奈良に行くと真っ先にお参りしたいのはお寺。お寺の方がお堂や仏像など見るものが多様で興味を惹かれます。宗派によって特徴も色々ですし。運が良ければお坊さんの読経や護摩焚きを見ることも出来ます。法話を聞けることもあります。本堂で薬師如来像の前に座り、手を合わせたり、日本庭園を眺めていると心も落ち着きます。その点、神社はあまり見るものが無いですもの。

初詣もお寺にお参りする方が多いです。一時期、毎年のように母や友人と年末年始は比叡山延暦寺や高野山の宿坊に泊まったものでした。当然、初詣はお寺になります。東京にいても、川崎大師とか深川や目黒のお不動様に参ります。行くのは混雑する元旦ではなく、4日あたりです。

もちろん、神社に初詣することもあります。
私の偏見かもしれませんが…神社神道=右翼、国家主義、復古主義、好戦的、というイメージがあり二の足を踏むのです。特に、安倍政権になってからはそのイメージが強くなりました。2016年の元旦、神社本庁の呼びかけで、多くの神社で憲法改正の為のブースが設けられ、その署名活動が行われました。「美しい日本の憲法を作る国民の会」とか「誇りある日本をめざして」なる旗も掲げられていたのです。櫻井よしこの顔入りポスターまで貼って。キモッ!

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私は、絵馬に「美しい日本の平和憲法を守り、誇りある日本を!」と書いて奉納してやろうかと思った。でも、「ご利益」は無さそうだし、こんな神社で500円の絵馬を買うのも勿体ないので止めた。

政教分離に反するとの批判もあるようですが、それは違うと思います。神社本庁は宗教法人ですので彼等には活動の自由があります。それくらいの認識は私にもあります。

しかし、多くの参拝者が来る初詣を狙って改憲の署名活動をする…この根性が嫌らしい。さらに、「美しい日本」だの「誇りある日本」というキャッチコピーのセンスの悪さ!誰がこんな神社に初詣するか!

もちろん、神社によっては、神主さんによってはこうした活動に反対もしくは批判的な例もあるようです。自民党の大西英男議員が北海道5区補選の応援に行って、世話をしてくれた若い巫女さんに公認候補の応援を頼んだところ、その巫女さんに「自民党はあまり好きじゃない」と断られ、「おい、巫女さんのクセになんだ!と思った」と発言し、問題になったのを思い出します。批判を受け、大西議員は発言を撤回したようですがもちろん反省などしていない。

日本人なら一度は伊勢神宮や出雲大社にお参りしたいと思っていますが。。。

神社の悪口ばかりでは不公平なので神社の良さやお寺の悪口も書こう。

寺院は飛鳥時代の輸入ものですが、神社神道は日本伝統の宗教であり文化です。街中に溶け込むのは神社でしょうね。また、習俗として初詣だけではなく、七五三、お宮参り、お祭り、結婚式は神道です。子供たちの成長に神道は欠かせません。神社の境内は概して自由でブランコもあればベンチもあり、子供たちの遊び場や老人の憩いの場にもなっています。この点、お寺の境内はやや堅苦しさや窮屈さを覚えます。

神社は宗教、というイメージがあまり無いのも良い。初詣にしても取り立てて信仰心からではなく、生活習慣としてお参りする人の方が多いでしょう。たかだか5円~100円ぽっちのセコイお賽銭で、「無病息災」「商売繁盛」が成就すると、そんなムシの良い話を本気で信じているわけでもあるまいに(^o^)

鎮守の森とは良く言ったもので、京都の下鴨神社や東京の明治神宮を散策するとどこか霊気みたいなものを感じることもあります。神社と自然の森は一心同体。はるか昔から山川草木に神の存在を見て来た日本人の心の故郷です。寺院にはそれを感じません。ただし、山上にあり俗化されていない延暦寺は例外です。

神社の境内は無料ですが、境内に入るだけで拝観料をふんだくるガメツイお寺がよくあるでしょう。こういうの腹が立ちます。例えば法隆寺は境内に入る際に1000円!もの拝観料を要求されます。国宝のある仏殿や資料館に入る時に有料にするならまだ分かりますけどもね。紅葉で有名になった京都の某寺院はごく小さくてこれといって見るべきものも無いのに、境内に入るのに500円もふんだくるのですから、悪質です。

京都市内でタクシーの運転手に聞くと、お寺のお坊さんたちに対し悪口を言う例が少なくありません。「アイツラ、強欲な坊主ばかりだよ。威張ってるし」とバッサリです。

私は禅寺によくある日本庭園・枯山水を見るのは好きですが、禅寺特有の「お高くとまっている」雰囲気は嫌いです。大徳寺や妙心寺には多くの塔頭がありますが、入口を竹矢来のように組んで塞いでいるのを良く見ます。ケッ!偉そうに!仏の教えはオープンに広くて、誰でもどこでも差別なく、じゃなかったのかい?と言いたくなります。

その点、神社神道は良い意味で日本的ファジーさがあります。取り立てて経典があるわけでもなく、神主さんや宮司が偉そうに説教を垂れるわけでもなし。

「改憲運動」は結構ですが、神道の良さはファジーさにもあるのですから、一定の方向に凝り固まらずにいて欲しいものです。さもないと、ますます氏子を失い、人気を失い、神社は立ち行かなくなるかもよ。パワースポット!とか言って一部の若者に人気のある神社もありますが、それは所詮は一時の流行に過ぎぬ。

そんなことよりも、地元に密着した活動をしらどうか?結婚式で聞かされる祝詞にしても、「かしこみ~、かしこみ~」は何だろう?と思う人は多いです。祝詞の実演と説明の会を開けば面白そうです。日本の文化を少し詳しく教える(もちろん無料で)場を設けたりするのも良いかも。宗派・政治を問わず、誰でも自由に気軽に参加できる場を。そうすれば、強要しなくても参加者はお金は寄付してくれますよ。固定人気も生まれる。


井上章一著「伊勢神宮と日本美」(講談社学術文庫)によると、「日本独自の文化としての伊勢神宮の建築物」の内宮の様式ですが、実は東南アジアに源流があるそうです。

「日本独自の文化」はその源流を辿ると、中国や東南アジアに行き着くことが少なくありません。私もそうだろうと思う。「日本独自の文化!」を声高に叫びたい人には面白くない話でしょうけど。日本独自の平仮名だって源流を辿れば、中国の漢字→片仮名→平仮名となっていったものですね。

昔から日本人は創造性には乏しくても、加工・改良・洗練化する能力は高かったわけだ。



2016.12.30 | | コメント(18) | トラックバック(0) | 歴史・文化



フィギュアスケートのあれこれ:愚見も少々




●樋口新葉選手の海外のファンサイト。「wakababy」だって(^o^)。
サイトはここです
樋口選手の写真や映像がたくさんあっていいですね。
私は樋口選手は宮原選手に次ぐ実力者と思っています。
全日本フィギュアで3年連続の表彰台はダテではありません。
樋口選手が宮原選手に追い付き、追い越す為には、やはり3Aの習得が欲しいです。
彼女くらいの足腰のバネがあれば可能と思うのですが。果たしてどうなるか?


●パトリック・チャン選手のインタビュー記事
サイトはここです

サイト内の動画をご覧になると分かりますが、パトリックは次の四大陸選手権に出場する意志を表明しています。もちろん、正式発表はカナダ選手権後になるでしょうけど。彼が四大陸と世界選手権の両方に出場出来ることは100%間違い無いですので、ファンとしましては彼の演技をこれから3回も見ることが出来て幸せです。世界選手権で神演技を見せてくれれば、試合の展開によっては優勝は可能と思います。4回転サルコウも跳べるようになりましたからね。

スピンやスケーティングといった基本を猛練習しているとは、プロの中のプロですね。一流のプロは基本を大事にすると言われますが、パトリックがまさにそのモデルを示していますね。ズエワコーチのもとでモチベーションは高く、平昌五輪に向けての強い意欲が感じられて頼もしく思います(^o^)/


●高橋大輔さんの素晴らしいコラム
「世界フィギュア女子代表、この3人ならやれる」
サイトはここです

高橋さんが代表選手それぞれの特長を分かり易く説明しています。その選手に華があることと、実力があることとは必ずしも一致しませんよね。華があって実力も跳び抜けていれば人気スター選手になるでしょう。全盛期の浅田選手がそうであるように。ただし、華があるか否かは極めて主観的なことですから、ファンによってマチマチでしょう。浅田選手に華を感じないフィギュアファンもいるでしょうし、宮原選手や三原選手に華を感じるファンもいるでしょう。あるいは、華とかは関係無く特定の選手の個性に惹かれるファンもいることでしょう。

私が希望・期待するのは、エースの宮原選手を目標に、華も実力もある本田選手と実力主義の樋口選手という対照的な二人が切磋琢磨して女子フィギュアを盛り上げて行ってくれればと。もちろん、未来の予測は難しい。白岩選手や紀平選手、坂本選手や青木選手もいます。本郷選手も今の順位に甘んじてはいないでしょう。ここにベテランの浅田選手と村上選手が待った!をかけるような活躍をしてくれれば最高です。

男子は羽生選手という明確な高い目標があります。宇野選手が猛追し、同世代の田中選手と日野選手が奮闘し、ベテランの無良選手が爆発し…そんな展開でしょうか。男子も目が離せません。


●非常に気になること。ロシアのドーピング問題。
「ソチ金メダリスト・ソトニコワに禁止薬物疑惑…キム・ヨナ“五輪2連覇”の可能性も」
サイトはここです

韓国メディアなのでいささか先走っている感が強いです。まだソトニコワ選手は疑惑があるか否かもハッキリしていませんし、ましてや、ドーピングが確定しているわけではありません。

今後の続報が待たれます。

ただ、ロシアスポーツ界におけるドーピングの闇の底知れぬ深さに恐怖を感じます。

私はフィギュアスケートとドーピングはミスマッチな感じがしています。技術力が決め手となるスポーツでドーピングが明瞭な効果を発揮するとは思えないのです。ただし、演技時間の長いフリースケーティングでは演技後半までスピートやジャンプの高さを保つだけの体力や筋力が求められると思うので、ドーピングの効果はゼロではないかもしれません。

ソトニコワ選手だけではなく、現在活躍しているロシアの選手達の顔や、プルシェンコ選手やタラソワさんやミーシンさんの顔を思い浮かべると、彼等・彼女等がドーピングに関わっているとはとても思えないです。

私の認識が甘いのでしょうか?



2016.12.28 | | コメント(10) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・ネタ関連



2016全日本フィギュアスケート選手権(完)




●私の順位予想(敬称略)

男子
優勝:宇野
2位:田中
3位:無良

男子の場合は…こうして考えますと女子と比べて層が薄いなあと感じます。羽生選手と宇野選手が突出しているので国際大会だけ見ている分には気が付きませんが。

羽生選手の欠場は残念ですが、四大陸と世界選手権の代表に選ばれますよね?



女子
優勝:宮原
2位:樋口
3位:浅田
4位:三原
5位:坂本
6位:本田


女子は宮原選手は別として、他は大混戦ですね。

選手達が異口同音に語るように、全日本は国際大会とは違った独特の雰囲気があると。それを良い方向に持っていける選手と、負の方向に流されてしまう選手とがいるようです。

ファンであればご存知とは思いますが、浅田選手はネ、昔から、不調なシーズンでも全日本では強さを発揮しています。追い込まれた時の強さみたいなものが浅田選手にはあります。そうでしょ?トリプルアクセルが跳べなくても、ミスを最小限に抑えられれば表彰台は見えて来ます。

樋口選手も全日本に強いですね。持ち前の負けず嫌いが良い方向に働くようです。

フリーは演技時間がジュニアよりも30秒長いので、その分だけシニアデビューしている三原選手の方が有利かな。

本郷選手と特に村上選手は今季不調ですが、全日本に強いと言えば強いですね。予想以上に彼女達が頑張ってくれると実は嬉しいのですが。

●男子ショートプログラム:結果
1位 無 良 崇 人 90.34点
2位 宇 野 昌 磨 88.05
3位 田 中 刑 事 85.68
4位 日 野 龍 樹 78.65
5位 佐 藤 洸 彬 72.01
…………

無良選手…冒頭の4Tは少しランディングで乱れましたがマイナスされない程度のもの。今季、4Tが比較的安定しています。次の3Aはいつもの高いジャンプで余裕のランディング。ドスン!と地響きがするようなランディングですよね。スピンはイマイチな感じですが、ステップはノリノリでとても良かったです。演技構成点で8点台後半が並ぶのは無良選手には初めてのことです。正直、90点台が出るとは思いませんでした。国際大会でもこれくらいの評価が貰えるといいですね。

宇野選手…うーん。。。4Fはステップアウトし、またしても4Tが決まりませんね。ショートではフリーよりも重圧がかかるのでその分だけ難しいことなのでしょうね。ジャンプで2つもミスしても88点台が出るとは、一昔前までだったらアンチから批判が出る得点です。パトリック・チャン選手がそうであったように。しかし、時代は変わったのです。ジャンプ以外はさすがの演技でした。宇野選手の小気味の良い演技。比類の無いスケーターと思います。

田中選手…冒頭の4Sで乱れましたが、無良選手との差はここだけであって、他ではほぼ良い勝負になっている感じです。両選手とも実に男っぽい演技ですよね。優雅な羽生選手や小気味の良い宇野選手の演技を見た後では、なおのこと男っぽさをプンプン感じます。

総合力を鑑みると、優勝候補としてはやはり宇野選手の有利は変わらないと思います。で、無良選手と田中選手の2位争い…実質2位までが世界選手権出場の権利を得る…これが見ものです。争いは熾烈です!田中選手と無良選手、どちらも同じくらい応援したくなります。

☆大学4年をもって、選手生活を終えるスケーターが多いですね。やはり、社会人になると選手との両立は難しいでしょうね。特にフィギュアは他のスポーツより遥かに練習量を要する競技と思えますし。観客の前で、中途半端な練習による不本意な演技を本番でするのは、おそらく、選手にとっては耐えがたいものもあるのかと察します。この点でもフィギュアスケートの選手の世界も実に厳しいですよね。それでも、それぞれの選手が自分なりの目標を持って全日本フィギュアに臨む姿を見ていると、私の胸が熱くなります。

☆浅田選手の状態は良さそうですが、願わくば、ショートプログラムで3Aを跳ぶのは止して、フリーで跳んで欲しいと思います。やはり、ショートでのミスは許されないでしょう。ここは2Aで精神的・肉体的に余裕を持たせ、あくまでノーミス演技を目指す方が得策と思うのですが。。。。。


●女子ショートプログラム:結果
1位 宮原知子76.49点
2位 本郷理華69.20
3位 樋口新葉68.74
4位 本田真凜67.52
5位 三原舞依65.91
6位 坂本花織63.36
7位 松田悠良61.63
8位 浅田真央60.32
………………

☆選手には選手なりのやり方や意思があります。演技をするのは選手です。コーチでもファンでもありません。選手本人が自分の好きなように試合をする…至極もっともであります。

しかし、ファンはファンなりの意見や感想があります。どのスポーツでもファンは選手や監督を称賛することもあれば、疑問を抱いたり批判をすることもあります。非難やクレーマーとは違います。応援しているからこそ、時には失望や幻滅を味わいます。それをファンはただ黙って見ていればよい、ひたすら応援していればよい、と大上段から正論?を言われれば、「ごもっともです」としか返す他はありません。が、応援しているからこそ時には黙っていられないこともあります。

浅田選手はやはり3Aを試み、やはり失敗しました。それも最悪の。すっぽ抜けで3Aは1Aに。得点は0点です。これが微妙な心理的影響を及ぼしたのであろう、やはり次の3F-2Loでは助走にスピードが欠けて3Fが回転不足となりました。演技構成点で宮原選手に次ぐ高い評価が出たため、辛うじて60点には乗せましたが、これで表彰台は遠のきました。すなわち、世界選手権の出場は厳しくなったのです。

結果論でブーブー言っているのではありませんよ。

試合前の公式練習で跳んだ何本かの3Aを見れば、とてもショートプログラムに入れられないレベルであることは素人でも分かります。特に、ずっと浅田選手を見て来たファンであれば。

私のような素人でも、「やはり」「やはり」「やはり」と、容易に予測のつく悪い結果。これまで浅田選手のこうしたシーンを何回見たことか。言葉は悪いが、「バンザイ突撃」としか言いようが無い拙劣な戦法。佐藤コーチはどうして止められなかったのだろうか?ショートでのミスが許されないことは、佐藤コーチは誰よりも知っているハズなのに。

大人しく?2Aを跳んでいれば、ノーミスで65~67点くらいは楽勝で出せた。

良くも悪くもこれが浅田真央の浅田真央たるゆえん…などと達観したような心境には私はなれません。あたしゃ、神様でも仏様でも修行僧でもありませんので。

ついでに観客にも批判を。浅田選手の本来のレベルには全く及ばない出来の演技にスタオベするか?スタオベはいつからこんなにチープなものに成り下がったのか?最近、スタオベの安売りが流行っているが、私はイヤだね。スタオベはトップスケーターの最良の演技に対してのみ行うべきよ。

疲れたな。。。でも、フリーで浅田選手が納得する良い演技が出来るよう応援する気持ちには変わりありません。私の好きな選手ですから。素敵なスケーターですから。

☆「浅田選手の美しい演技が見られるだけで幸せ!」というファンもいます。しかし、それならアイスショーなりEXを見ていれば済むことです。競技である以上、結果が求められますし結果がまさに大事と思います。


宮原選手…こんなに高いジャンプをする選手でしたか?とびっくりする素晴らしいジャンプでした。

本郷選手が戻って来ました!ステップは気迫が籠っていました。

樋口選手…ショートでは3Fをやめて、3Loと換えられないものか?ステップからの3Loが苦手なの?ノーミスであれば70点になるレベルには来ていますね。

本田選手…ようやく、やっと!良かったですね。

☆出場選手30人のうち、ジャンプ構成で3-3を予定していなかったのは、何と!たった2人だけ。こういうハイレベルな時代になりました。そして、ミスも少ないです。これだけ見ればロシアの最強女子選手団と遜色がありません。遜色があるのはスピンと、そして…はっきり言う…スタイル。


●男子:最終結果
1位 宇野昌磨280.41点
2位 田中刑事249.38
3位 無良崇人242.11
4位 日野龍樹230.31
5位 友野一希216.55
………………

ううう。。。無良選手。演技前半は凄く良かったのに!無良選手は気負いがあったのでしょうか。田中選手と宇野選手は重圧がかなりあったのでしょうか。上位選手にjミスが目立ちました。全日本フィギュアは恐いです。その中では日野選手が頑張った。あとは、4回転ジャンプを身に付ければ!

☆高橋大輔さん…まだ解説がぎこちないですが、暖か味のあるコメントをしますね。選手達の心の揺れ動きが手に取るように分かるのでしょう。たどたどしい言い方の中に選手達を思いやる優しさを感じます。

☆大庭雅選手のショートプログラム「ミッション」は安藤美姫さんの振り付けだったのか!安藤さんは振付師としての才能もあるかもしれません!Jスポで解説していた時の安藤さんは選手毎の個性・特徴を実に良く見ていて、説明も的確と思いました。こういうセンスは振付師にも向いているかも。

女子:最終結果
1位 宮原知子214.87
2位 樋口新葉199.49
3位 三原舞依198.17
4位 本田真凜196.11
5位 本郷理華194.28
6位 白岩優奈185.37
7位 坂本花織184.06
8位 村上佳菜子 182.55
9位 鈴木沙弥180.41
10位 松田悠良180.27


・浅田選手
高橋大輔さんが公式練習の出来をやたらと誉めていたので少し期待したけど、やはり、十二分な練習が出来なかった分が後半のスピードやジャンプに影響したように見えました。フリーでは3A、3F-3Loと攻めるのは戦術的に正解ですし、浅田選手の意地を見たと思います。そうした中で、ステップシークエンスンは…いつもながら…跳びぬけて素晴らしいですね。ジャッジは全員GOE+3の満点を出しました。不本意な結果で終わった今シーズンですが、腰痛と左膝痛を抱えながら頑張った浅田選手には心からお疲れ様でした、と言いたいです。まさか、引退しないでしょうね?

・樋口選手
難しい3Lz-3Tを前半と後半に決められる選手は滅多にいません。それと、スピンの切れ味がGPSの時より良かったと思います。彼女のように負けず嫌いの勝気で、勝つことへの欲望がギラギラしている女の子は日本人では珍しいと思います。そして、こういうタイプは人気者にはならないのです。私は好きだなあ。

・三原選手
宮原選手のお株を奪い、「ミス・パーフェクト」は彼女の元に!ジャンプはミスする気配は無し。回転不足になる気配も無し。ただし、スピンには課題がありそうです。表現面はまだどこかジュニアっぽさを感じますが、今はこれで十分でしょう。ともあれ、全日本で初の表彰台、おめでとうございます。フリーは2位ですよ!

・本田選手
ミスは一つだけ。調子が上がって来て良かったです。世界ジュニアの活躍も期待出来ますね。ウェルバランスなスケーターなのに、何故かステップシークエンスでのレベルの取りこぼし(ショート・フリー共レベル2)が目立ち、それほどGOEの評価も高くありません。ターン技術にどこか弱点があるのでしょうか。

・本郷選手
うーん。ショートで好発進したのに。。。昨シーズンの「リバーダンス」に戻したのは正解と思いますが、あまり弾けていなかったと思います。荒川さんが解説していたように、ジャンプに問題があると演技そのものも小さくなってしまうのでしょうか。フィギュアスケートって実に繊細なスポーツなんだなあ。

・白岩選手
明らかに身体が大きくなっているのに、ジャンプには影響していないようです。ルッツでもフリップでも3-3が跳べるとは、ジャンプの才能は凄いです。

・坂本選手
硬くなっていたのか、ここに来てジャンプの調子が少し下がったのか、全日本ジュニアの時程の豪快さが無かったように見えました。全日本ジュニア女王としては悔しかったでしょうね。

・村上選手
ジャンプ構成を下げたのは窮余の策としましても、結果として正解でした。やはり、ステップシークエンスは見応えがあります。音楽との融合、自然と滲み出て来る感情表現と、さすがはベテランと思います。

・鈴木選手
ここにもう一人の「ミス・パーフェクト」がおりました!細身で手足の長い選手に良く見られるジャンプの軸の美しさがあります。顔立ちもちょっと個性的で不思議な魅力を感じます。注目したいですね。
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・松田選手
冒頭の魅力的なコンビネーション3連続ジャンプ、2A-3T-3Loはまたしてもセカンドジャンプの3Tが回転不足判定でした。荒川さんの解説によりますと、3番目の3Loを跳ぶ為には3Tのランディングをちょっとだけ回転不足気味に降りないと難しいとか。荒川さんの説が正しいとすれば、認定はほとんど絶望的にしか思えないのですが(・・;)。

・宮原選手
全日本3連覇は快挙。押しも押されぬエースです。ショートプログラムは全日本、フリースケーティングはGPFが最高の出来でした。世界選手権では両方でベストの演技が出来ますように。


☆フジテレビの快挙。
演技中に画面左上にカウンターを設置し、採点や判定の動きをライブで表示したのは良いアイデアです。実施したジャンプやスピンの基礎点、加点、減点をリアルタイムで表示。また、ルールに詳しいファンであれば、スピンやステップの基礎点表示を見ればレベル4かそれより下の判定かリアルタイムで分かります。面白い試みと思います。

☆【早大生スケーター特別取材】涙のフリー…今井遥、ケガを乗り越え全日本で舞う
サイトはここです

19位だった今井選手にも、このようなドラマがありました。泣けました。浅田選手の怪我・故障だけが大きく報道されますが、少なからぬスケーター達が同じような困難と向き合いながら競技に臨んでいるのですね。技術の進化やジャンプの高度化が選手たちの怪我・故障を増加させているのではないかとの懸念があります。

怪我と言えば、女子のスキーモーグル競技やノルディックスキーのジャンプ競技でも、膝の十字靱帯損傷や断裂が多いと知りました。モーグル競技でのターンやエアーでは膝を酷使するでしょうし、ジャンプ競技では着地でモロに膝に負担がかかりますので、一つ間違えると大怪我になるそうですね。

競技が高度化すると怪我も増える…アスリートに怪我はつきもの、と簡単に言うけど、実際にはどれだけ大変なことであろうか。私には想像を絶します。

これは私の偏見かもしれませんが、柔道、ボクシング、レスリングともなれば怪我とお友達になりながらのスポーツという印象がありますし、マラソンや重量挙げに至っては身体を壊すスポーツそのものという感じすら抱きます。それでもこれらのスポーツに人生を捧げているアスリートがたくさんいる…凄いと思います。

しかも、そのお蔭で私は競技観戦を楽しんでいられるのかと思うと複雑です。

平昌五輪後のことですが、フィギュアスケートではショートプログラムの廃止案もあると聞いたことがあります。ファンとしては楽しみが減って困るのですが、選手達の負担を考えますとそれも一案かもしれません。



2016.12.23 | | コメント(47) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会



「真田丸」:「おんな城主 直虎」「花の乱」など:愚見を少々





●「真田丸」の最終回
なんか、あっけなかったです。率直に言って、「ああ、いいのもを見せてもらった」という感慨は湧きませんでした。まあ、これまでの流れや演出・脚本から鑑みて、こんなものなのでしょう。

家康は最後までバカ殿であり、幸村や淀殿や秀頼の自害のシーンは描かず、きりは千姫を家康のもとに連れて来た後は全く描かず、最後にはどういうわけだか信之と本田正信が偶然に出会い、正信から領国経営の心得を聞かされるというベタなシーンを描く。これはこれで一つの演出だと思います。過去に何回も描かれて来たお馴染みのシーンを省略するのはイマドキの演出でしょう。軽妙なコメディタッチの演出の中に悲劇的場面を重々しく演じては木に竹を接ぐような矛盾も生じましょうから、ここは淡々と描くのも悪くは無いかもしれません。私の好みとは違いますが。

何のかんの言いましても、決して退屈はさせませんでした。適度に笑いあり、涙あり、気の利いたセリフも随所にありで、それなりに楽しめたドラマだったと思います。堺雅人の幸村はややもすると草刈正雄の昌幸に主役を食われていた感もありましたが、大阪城に入ってからは俄然、存在感を増しました。堺雅人は器用で良い役者と思います。

●大河ドラマでは決して描かれない大阪夏の陣の実態。

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大坂夏の陣図屏風

黒田長政が絵師に描かせたという「大阪夏の陣図屏風」。武士が農民の女性を襲うシーンや命乞いする農民を襲うシーン。実に生々しいですし、胸が痛みます。まさに、歴史をひも解くと、そこには女性や弱者の悲鳴がこだましているのです。「大阪夏の陣図屏風」はNHKの歴史番組でも取り上げられ、「戦国ゲルニカ」として放映されたことがありますね。おそらく、戦国時代には普通にあった出来事なのでしょう。

黒田長政が何故このような絵を描かせたのか謎です。普通なら己の勇ましい戦闘シーンを描かせるであろうに。黒田如水の息子であっただけに、他の戦国武将とは何か違う感性を持っていたのでしょうね。

私が言いたかったのは、こうした戦争の真の残酷さを決してテレビドラマでは描かないものであり、また、視聴者も…たぶん…そのようなものは見たくないと思っているのでしょう。絵で見るのとドラマで演じるのとではどちらの方がインパクトがあるかは明瞭です。それゆえ、結果的に、戦争ドラマや戦国ドラマにおいて、戦闘シーンが主役の武将を美化する為の道具となってしまうのを少し残念に思うものであります。

そこには、私も含め人間の矛盾もありましょう。現実には戦争を憎むけど、ドラマや映画となりますと、戦争シーンを興奮しながら楽しんで見たいと思う…何と言う矛盾でしょうか。


●2017年大河ドラマ「おんな城主 直虎」の公式サイト
ここです

「花燃ゆ」の二の舞になるのではないかとの予感もします。吉田松陰の妹も、井伊直虎も、よほどマニアックな歴史好きでも無い限り、知られていない女性でしょう。私なんか、幕末の井伊直弼は知っていても、家康の重臣であった井伊直政を知らないくらいですから、直虎など全くイメージが湧きません。

主役の柴咲コウは私の好きな女優ですが、「花燃ゆ」の主役を演じた井上真央に比べると一般的には何か親しみにくいタイプの女優という感じがします。しかし、柴咲コウの持つ、ある意味、中性的な雰囲気は、男的役柄の直虎に合っているように思います。脚本と演出と役者が上手くフィットすれば楽しめるドラマになるかもしれません。


●1994年大河ドラマ「花の乱」:ウィキ
ここです

風邪気味の中、仕事で無理をしたために拗らせてしまいました。熱で何もする気分になれない時こそ、テレビドラマを見るには最適です。で、室町時代の8代将軍足利善政とその御台所日野富子を描いた大河ドラマ「花の乱」のDVDを借りて全体の半分近くまで見ました。これは傑作です。私の見た大河ドラマでは最高の部類に入ります。

日野富子:松たか子→三田佳子
足利義政:市川新之助→市川團十郎
山名宗全:萬屋錦之介
細川勝元:野村萬斎

錚々たるキャスト!迫力有り過ぎ!
主役の三田佳子は完全に圧倒され、萬屋錦之介や野村萬斎に主役の座を奪われちゃった感があります。少女時代の富子を演じた松たか子はこの時16才。実に初々しいです。

☆室町時代や応仁の乱は日本史のブラックボックス
どんな歴史好きも室町時代だけは敬遠するのではないでしょうか?
理由
①特に目立つような、ドラマになるようなヒーロー的存在がいない
②内部分裂・内部抗争の連鎖で人物名が錯綜して鬱陶しい

②ですが、天皇家は南北朝に分裂し、足利将軍家は鎌倉公方だの伊豆公方だの、足利義視と義尚だのと内部分裂し、管領の畠山家や斯波家も内部分裂し、もう、ワケが分かりません。ましてや応仁の乱など頭が混乱するばかり。おそらく誰もが学生時代には試験勉強や受験勉強で四苦八苦させられたでしょう。

こんなに良く出来たドラマが最低視聴率だったのも分かります。
例えば、応仁の乱の勃発を受け、ドラマの中でナレーターが、「大乗院門跡の尋尊は日記に『東西南北、静謐な国はない』と記しています」と説明しますが、テロップが流れないので、見ている人には言葉も内容もチンプンカンプンです。こうした分かり難さも視聴率低迷の原因になったのでしょう。

私はたまたま新刊本の「応仁の乱」:呉座勇一著・中公新書、これを読んでいたのでナレーターの言葉も分かりました。大乗院門跡の尋尊とは興福寺の僧侶であり、歴史学者は彼の日記を応仁の乱の資料として重宝していると知りました。

日本史を理解する肝は土地の所有形態を理解すること。すなわち、荘園制度です。これは私の高校時代に先輩が強調していたことです。室町時代は天皇家・公家・寺社の荘園と武家の領国との最後のせめぎ合いでした。分裂と内部抗争の背景にこうした土地問題がありました。このことがある程度理解されると室町時代もなかなか面白いです。日本史の峠は室町時代である、と主張する学者が少なくありません。

こうした室町時代の複雑な状況を、「花の乱」では上手くアレンジしています。日野富子は日本史上の悪女の一人とされて来ましたが、最近の研究では見直されているようです。

ただし、22年前のドラマだけに、演出に「古さ?」を感じる面もあります。特に、役者が役者だけに、セリフの言い回し、イントネーションが少々大げさで苦笑させられます。

例えば、「お待ちしております」は、「お~まぁ~ちィして~おります」と。歌舞伎じゃないんだから、そんなに抑揚をつけなくてもいいでしょうに。「真田丸」とは大変な違いです。




2016.12.23 | | コメント(27) | トラックバック(0) | 歴史・文化



お勧めのドラマ・NHKスペシャル:「東京裁判・全4話」・追記あり





NHKスペシャル:ドラマ「東京裁判・全4話」
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今日から4夜連続?でこのドラマが放映されることを知らず、途中から見ましたが期待出来そうです。

ご存知と思いますが、これまでNHKは「証言記録・兵士たちの戦争シリーズ」等、アジア・太平洋戦争に関する優れた特集番組を制作しています。

今回のはドラマ形式ですが、数年に及ぶ取材等、かなりの手間ヒマをかけて制作した力作のようです。

東京裁判は昭和史における戦前と戦後の境に位置する険しい峠だったと思います。

東京裁判の功罪については多くが語られて来ました。

「勝者による裁判、茶番劇だ」として否定的に評価する人や、「国民には秘匿されていた旧日本軍の負の実態を明らかにし、戦後における戦争犯罪の国際慣習法の確立や国際刑事裁判所の設立への道を開いた」と高く評価する人もいて、今も喧々諤々議論があります。前者は、いわゆる大東亜戦争肯定論や正当防衛論を唱える人に多く、後者は、旧日本軍や大日本帝国によるアジア・太平洋戦争を、「侵略戦争」として断罪する人に多く見られる見解です。

私は東京裁判には功罪両面があると思います。


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東京裁判に関する書籍はたくさんありますが、概要を知る為の一般向け良書として、

①日暮吉延著「東京裁判」(講談社現代新書)
②粟屋憲太郎著「東京裁判への道」(講談社学術文庫)

の2冊をお勧めします。

なお、東京裁判に関して、渡部昇一や小林よしのり等の右翼系論者の著作がありますが、こうした専門家ではない論者による著書から読み始めるのは、「百害あって一利なし」です。何故なら、彼等は専門家ではない故、資料から自分に都合の良い箇所を列記し、自分に都合よく解釈している可能性が高いからです。

☆参考資料となるお勧め図書。
東京裁判研究会編、「パル判決書(上下巻)」(講談社学術文庫)

判事による膨大な論文なので、さぞかし難解かと思いきや、私達でも普通に読めます。

ラダビノッド・パルはインドの判事。東京裁判では裁判自体の欺瞞性と無効を、そして、日本の指導者達の無罪を主張したとして、日本の右翼や保守政治家から称賛されている人です。

「パル判決書」をじっくり読みますと、実は、パルは大日本帝国の指導者や旧日本軍の行為自体については批判しているのであり、決して擁護などしていないことが分かります。主に右翼系・保守系論者によって多く引用される「パル判決書」ですが、それは得てして「我田引水」的に走る傾向があり、要注意です。

☆追記
第二話。判事達の議論や対立、実に見応えがあります。
パル判事の描き方が良いです。決して日本の指導者の戦争犯罪を擁護しているのではなく、あくまで「侵略の罪では法的に個人を裁くことは出来ない」としているのであり、これは正論ですね。
そうか、オランダの判事もパル判事と同じ意見に変わったのか。

まさか、「南京事件(南京大虐殺)」の問題をドラマに登場させるとは思いませんでした。扱い方?を誤るとウヨクからのクレームが入るかもしれないテーマですので、避けるだろうと思っていました。素晴らしい!

いよいよ第三話では東條英機が登場しますが、どんな描き方になるのか注目です。




2016.12.13 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 歴史・文化



2016グランプリファイナル&ゴールデン・スピン:その②(完)




2016グランプリファイナル:滑走順&リザルト
ここです

☆荒川静香さんの解説が良くなっている!やれば出来るじゃん(^o^)
視聴者に遠慮なんかしないで、技術的な解説をバンバンすればいいのよ。ルールや技の種類に関心の無い人は、ジャンプやスピンの名前をいったって関心が無いのですからどうせ同じことですよ。

●女子ジュニア:フリースケーティング
ザギトワ選手の凄い演技
ここです

ファイナル3位表彰台の坂本選手が「ロシアの選手はすごすぎる!」と言っていたようですが、ザギトワ選手の演技を見ると肯けます。冒頭に、スパイラルから直ちにフライングキャメルスピンに入っていますが、これだってバランスを取るのが難しいでしょうね。日本女子選手でこれをやる人を見ません。

3ルッツでも3フリップでも…きちんと跳び分けが出来る!…両手を上げてのタノジャンプで綺麗に決めるとは恐るべき14才です。しかも、基礎点が1.1倍される演技後半に7つのジャンプを全て入れ、ほぼ全て成功させるのですから、これは敵いません。彼女の風貌は可愛いというよりも、既に勝負師的な顔立ち。恐れ入る。ザギトワ選手は今回怪我で欠場したツルスカヤ選手と並び、ロシア女子の全盛期が当面は続くことを保証するような存在ですね。

紀平選手は残念ながら3Aは失敗しましたが、その後の演技を大きなミスも無く終えた所に彼女の強さと潜在能力を感じました。しゃきしゃきとした力強い滑りをする選手と思います。

ジュニア女子の1位・2位・3位は私の予想がズバリ的中!!<(`^´)>


●シニア女子:ショートプログラム
☆ついに浅田選手の持つ世界最高得点を超えたメドベデワ選手。女子では初の79点台!
しかしですね、フィギュアスケートはあくまで出来映えを競う競技であり、陸上や水泳のように記録を競う競技ではないですよね。大会毎に、ジャッジや技術審判が変わる毎に採点や判定傾向に差があるのは事実でしょうし、そもそも毎年ルールも変更されているのですから、世界最高得点に騒ぎ過ぎるのもどうかと思います。もちろん、選手達にとっては自分の演技の出来栄えや進化を確認する意味が大きいでしょうから、自己ベストに喜ぶのは分かります。が、それ以上の意味はあまり無いかと思います。少し、マスコミも煽り過ぎ、騒ぎ過ぎですよね。

メドベデワ選手の演技
ここです

メドベデワ選手の演技を見ていると、スケートをしていることを忘れ、まさしく「演技」を見ているような錯覚にとらわれます。ジャンプ、スピン、ステップといった各エレメンツの出来栄えはもちろん素晴らしいと思います。それ以上に凄いと思うのは彼女は常に何かをやっていて、ただ何となく滑っている箇所がほとんど無いんですよね。ジャンプ後直ちにステップを踏んで演技に入りますし、イーグルをしている時でも頭を動かして演技を行っています。音のリズムに合わせるだけではなく、冒頭から最後まで全ての振り付けで物語を演じているんですよね。肌理が細かい。

これだけ称賛しても、私個人としては、実は彼女の演技スタイルは好みではありません。コストナー選手や浅田選手のようなスケートの滑りの美しさや伸びやかさ、ポゴリラヤ選手やゴールド選手のようなダイナミックさやパワー、こうしたタイプの方が好きです。あくまで好みに過ぎません。

☆メドベデワ選手の演技構成点は9点台が並び、宮原選手の方は8点台が並んでいます。ううう。。。む。。。そんなに差がありますかね?宮原選手の洗練された演技はもっと高く評価されてもいいのに、チェッ!と思うのは日本人選手に対する私の贔屓目があるからでしょうか。

●オズモンド選手…前にも書きましたので彼女の素敵な演技スタイルについてここではクドクド書きません。一つだけ。荒川さんが触れていたように、彼女は体幹をどこかで鍛えたのでしょうか。少し軸のブレたジャンプでも根性降りで、しかも加点の貰えるようなジャンプ…高さがある!…が出来るようになりました。大きな怪我で試合に出られなかった間にトレーニングを積んだのかもしれません。目に見えない努力というものを彼女の復活から感じ、感銘を受けました。


●女子フリー
解説の荒川さん…ジャンプの回転が不足している時やルッツやフリップジャンプにエッジエラーがある時、荒川さんは黙るんですよね。それ以外の時は、「加点の貰える良いジャンプです」「高さがあってランディング後の流れもありました」と言うのよね。お願いだから、黙らないで率直に指摘して下さい。「回転はどうだったでしょう?」「踏み切りのエッジはどうだったでしょう?」くらいの言い方なら抵抗が無いと思います。

宮原選手が大健闘の2位!凄いです。強くて上手い宮原選手が戻って来ました。小柄なのに大きな動きと滑り、そして力強さすら感じました。ジャンプに高さもありました。正直、過去の2戦の出来からはここまで素晴らしい演技をするとは予想していませんでした。予想が外れて良かったよ(^_^)/。孫子の兵法を読んだ効果が出たか?(^o^)。

ショートプログラムの時よりも演技構成点の評価が8点台後半に上がっています。ショートの時は評価が辛過ぎたとジャッジは反省したのかな?ナンチャッテね(^_^;)

惜しくも表彰台は逃しましたが、オズモンド選手も素晴らしいフリー演技をしました。柔らかに流れるような滑りは快いです。ステップシークエンスはロシア女子が「これでも足りないか!?」と言わんばかりのコッテリとした内容で迫るのとは対照的で、オズモンド選手のは割合とあっさりしていますが、流れの美しさを感じます。誰だ!「省エネステップ」などと憎まれ口を叩くのは!これでレベル4が取れてGOEの加点も1.30点貰えるなら素晴らしいじゃないですか。今シーズンは北米組がイマイチな中で、彼女の孤軍奮闘は頼もしいです。


●男子フリー
宇野選手、神演技とまでは行きませんでしたが見事な演技で3位表彰台!今後はショートとフリーの2本を何とか揃えてね。クリムキンイーグルから最後にクロスフットで終えるコンビネーションスピンまでの「盛り上げパターン」がすっかり定着しましたね。良い印象を残す終わり方と思います。これも宇野選手の強みです。

羽生選手が4連覇の金字塔!フリーの神演技は世界選手権用の楽しみに残して置きましょう。4Sー3Tは演技前半に移し、単独の4Sを後半にした方が安全で良いんじゃないでしょうか?ネイサン・チェン選手もボーヤン・ジン選手も後半に4回転ジャンプ2本に3A2本などという「鬼の難度構成」は躊躇するでしょうに。しかし、羽生選手なりの信念があるのでしょうね。今シーズンのフリープログラムは昨シーズンと比べて特長が乏しくて不評なようですが、私は好きですよ。このような静けさと柔らかさを核とした音楽が似合うのは、羽生選手とアボット選手くらいでしょう。

パトリックとフェルナンデス選手がここまで崩れるとは予想しませんでした。やはり、ショートとフリーの2本を揃えるのは難しいのでしょう。特に今のように複数の4回転ジャンプが求めらえる時代では。


チェン選手、凄かった!表彰台があると予想はしていましたが。。。演技前半に4回転ジャンプ4本を固め打ちにし、後半に3Aを1本入れるというのは、勝負!という点である意味賢い選択ですね。そもそも、4回転ジャンプ4本の固め打ち、これ自体が凄過ぎて宇宙人的世界のお話です。それにしても若いのにタフですね。最後までスピードも勢いも落ちないとは。ジャンプの回転軸の細さと速さは鬼神だ!

☆パトリック・チャン選手はフリーで珍しく3回もジャンプで転倒しましたが、演技そのものは良かったと思いますよ。身体のキレも良く、ステップもスピンも他の3回転ジャンプも見事でした。今後に期待出来ます。そして、何よりも、4回転サルコウを初めて成功させました!それも鮮やかに!良かった(●^o^●)

☆年々、羽生選手のイナバウアーの反り具合が小さくなり、滑走距離が短くなっている感がありましが、今回のフリー演技では改善され、荒川さんのような腕の使い方も見せていて良かったですね。

☆羽生選手のショートプログラムのリピート映像、何回流せば気が済むのかテレ朝さん。そのような時間をペアやアイスダンスの演技を映す時間に使って欲しかったです。もう少しシングル競技以外の種目も流して欲しいですね。

☆羽生選手のEX、初めてテレビで見ましたが実に素晴らしかったです!いやあ~、ウットリしちゃいました。これは羽生ファンならずとも、惚れ惚れとしますね。女子選手顔負けのエレガントで流麗な演技です。

☆テレ朝に対し、ライブで放映しろ!との批判を目にしましたが、これは酷というもの。夜中~早朝に放映したら視聴率は期待出来ませんし、付くはずのスポンサーも付かなくなります。NHKのようには行かないです。

それよりも、10分か8分に一回流れる鬱陶しいCMを止して欲しいですね。白けます。途中では2回程度に減らし、残りは番組の冒頭と最後にまとめて流してくれ。スポーツ番組でもドラマでも報道番組でも、日本の民放テレビのようにバカスカCMを途中で入れる国は無いのではありませんか?




2016.12.11 | | コメント(22) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会



2016グランプリファイナル&ゴールデン・スピン:その①




2016年グランプリファイナル(シニア&ジュニア):滑走順&リザルト
サイトはここです

●ジュニア女子シングル順位予想(男子は省略)
優勝:ザギトワ
2位:グバノワ
3位:坂本
4位:ヌグマノワ
5位:本田
6位:紀平

●シニア女子シングル順位予想
優勝:メドベデワ
2位:ポゴリラヤ
3位:ラジオノワ
4位:ソツコワ
5位:宮原
6位:オズモンド


女子シニア&ジュニアの順位予想ついて、私の根拠はごくシンプルでして、ジャンプのミスの無い選手が優勝する、表彰台に立つというものです。ロシア女子はジャンプのミスが呆れるほど少ないです。

これに対抗出来るのはジュニアでは今季絶好調の坂本選手だけです。ジュニアの本田選手と紀平選手はジャンプの安定性にやや欠けます。シニアではオズモンド選手と宮原選手がそうです。

女子の場合、ジャンプ構成はどの選手もほぼ同じで大差は無いです。基礎点が1.1倍される演技後半に何回持って来るか、トリプルルッツが2回か、トリプルフリップが2回かの違い程度です。また、このクラスの選手はスピンやステップの出来栄えや演技構成点の評価も大差はつかないです。やはり、決め手はジャンプでミスの無いことです。

シニアもジュニアもロシア女子が表彰台を独占する可能性が大きいと思います。


ジュニア男子では韓国のチャ選手に注目です。チェン選手に続く逸材でしょう。


●男子シニア順位予想
優勝:フェルナンデス
2位:羽生
3位:チェン
4位:パトリック
5位:宇野
6位:リッポンポン


今季はフェルナンデス選手がシーズン当初から好調。抜群の安定感です。総合的に彼が一番強い状態と見ます。羽生選手は4回転ループという難しい4回転ジャンプを入れたことで、昨シーズンと比べて安定性や演技全体の完成度に少し手間取っていると思います。

若いチェン選手は伸び盛りであり、勢いも感じます。ショートプログラムで4ルッツー3トゥループ、4フリップ、トリプルアクセル、という超難度構成プログラムをノーミスで終えれば表彰台に近づくと思います。

パトリックがこの辺りで一つのピークを迎えそうな予感がします。今季、壁となっているショートプログラムをノーミスで終えれば表彰台の可能性があります。彼のスケート技術の素晴らしさはこのクラスの中でも断トツでしょう。4回転サルコウを成功させる姿が見たい。

宇野選手ですが…気負い過ぎてミスりそうな予感が(^_^;)。予想が外れることを願っています。

リッポンポンは氷上の舞台俳優として一皮剥けました。勝負を度外視すれば最も見応えのある演技をしていると思います。が、如何せん、4回転ジャンプが少な過ぎます。


☆GPFとほぼ同時開催のゴールデン・スピン・オヴ・ザグレヴも注目。
滑走順&リザルト

女子では久しぶりにカロリーナ・コストナー選手が出場します。彼女の卓越した滑りを見られるだけでエキサイトしますが、ジャンプの方はどれだけ戻って来ているかですね。彼女は現在、ミーシンコーチの下で主にジャンプを練習しているそうですね。動画のアップが待ち遠しいです。

他に、ゴールド選手、トゥクタミシェワ選手、レオノワ選手といった一流スケーターも出場しますし、男子ではデニス・テン選手が出場します。ゴールド選手は今季スランプみたいですが、復調しているか。

●カロリーナ・コストナー選手の斬新的な新ショートプログラム
ここです

もう一つ、別角度からのもの
ここです

他の出場選手の動画もここから見られます。

初戦から3T-3Tをバッチリ決めて来ましたね!また、コストナー選手ならではの大きくて伸びやかなスケートも健在です。2Aの直後にトゥでトトトッとリズムを刻むところも良いです。

選曲は最初は和風ですね。和太鼓や歌舞伎のバッタのような音も聞こえて来ます。
その次は、「Bonzo’s Montreux」(レッドツェッペリン)でしょうか?

下が短パン風のレオタード的衣装が斬新的です。手足が長いので良く似合います。

ボーカル入りが認められた中で、太鼓やドラムを中心とした選曲とは、こちらもなかなか斬新的ですね。そもそも、コストナー選手はストーリー性のあるドラマティックな音楽を好んで選曲するタイプでは無いですね。それは彼女の滑りや演技スタイルの個性でしょうね。ボレロが似合うスケーターです。

3Loでミスっていますが、それでも70点近い得点です。さすがです。問題はフリースケーティングです。4分間スピードを落とさずにやり遂げるだけのスタミナがあるかどうか、7回のジャンプをどれだけミス少なく終えられるかどうか。29才のコストナー選手の頑張りは浅田選手へのエールにもなるでしょう。

●グレイシー・ゴールド選手は絶不調ですね。今シーズン、3ルッツやダブルアクセルが崩壊寸前です。特に怪我や故障があるとの情報は聞きませんので、やはり、スランプなのでしょうか。このような時、村上佳菜子選手の例にあるように、思い切ってプログラムを昨シーズンのものに戻す手もありかと。

☆いつのまにか、女子シングルと男子シングルの逆転現象が!
大会における男女の演技スケジュールは、少なくとも、ソチ五輪シーズンまでは概ね男子の演技が先で女子が後でした。ところが、NHK杯もファイナルもいつの間にか女子が先で男子が後に変わりました。これは、男子の方が「真打ち」という扱いになったことを意味すると思います。確かに、この数年、男子シングルの方がエキサイティングですし、ビッグスターも揃っているという感じがしますものね。一般の人気も男子シングルの方が上でしょう。女子はロシアの一人勝ち状態であることも人気を下げている理由の一つかもしれません。

●ジュニア女子ショートプログラム
なーんだ!映したのは日本人選手2人だけかよ。「世界一決定戦!決定戦!」なんていう下らない煽りの時間を減らせばロシア女子3人分の演技を映す時間はあった。せめて、SP首位のザギトワ選手くらい見せてよ。

坂本選手…本人比ではもう一声、という感じ。特に3F-3Tはベストの出来ではありませんでしたし、キャメルスピンでは少しトラベリングがありました。しかしながら、大舞台の緊張した場面でほぼノーミス演技で終えたのは素晴らしいですね。スリーターンからの3Loは高さも幅もあり、ランディング後の流れもありました。最初から最後までスピード感があって爽快です。もう少し腕の使い方が洗練されたら演技構成点の評価も上がるのではないでしょうか。が、今はこれでいいのだ!2位スタートは上々と思います。ロシア女子の表彰台独占は阻止しましょう。

紀平選手…ちょっと硬くなっていたでしょうか?表情も硬かったです。今季、主な国際大会に出るのはこれが最後でしょうからフリーでは開き直って思い切りかっ飛ばして欲しいです。3A決めて!

●男子ショートプログラム
6分間練習の前に選手6名が氷上に並んで、アナウンスが観客に選手を一人づつ紹介するやり方は良いですね。6分間練習の最中にアナウンスされるのは少々鬱陶しい感じがしていました。

嗚呼、リンクに近い特等席を占領している観客のほとんどは日本人女性ですね。わざわざ日本から観に来たのでしょう?ビョーキ、ビョーキ。それも重症の。しかして、羨ましいビョーキよ。


フェルナンデス選手…ありゃ?どうしたの?ジャンプで2本も大きなミスをするなんて。これでも91点台が出ちゃうんですね。数年前までなら80点台前半くらいの点数だったでしょう。時代が変わったのだ。

パトリック…来ました!待ち遠しかったSPでのノーミス演技。こんなに鮮やかな3A、パトリックでは珍しい方。ニュース等のコメント欄を見ると、得点は100点越えても良かったのではないか?との声もチラホラと。驚いた!ソチ五輪まではパトリックが高い得点を出すと、やれ銀河点だのやれテンコ盛り点数だのやれカナダアゲだのと、さんざん槍玉に挙げられたのにサ。何なの?この違い。時代が変わったのだ。

宇野選手…6分間練習の時から何か様子が変でしたね。滑りのリズムが合わなかったのか、それとも気負いがあったのか。一番ミスしてはいけない4T-3Tで転倒しちゃった。うう。。む。。変な転び方をしましたが足は大丈夫でしょうか?演技終了後に、何か足を庇っているような動きがありましたが。

チェン選手…これまでミスの無かった4Fで転倒し、その代わりに苦手の3Aは見事に成功。なかなか上手く行かないものですね。これ以上は無い超難度構成ですからネ。

リッポン選手…冒頭の3F-3Tで回転不足があったのは痛い。が、演技冒頭で音楽に合わせてヒョイと向きを変える振り付けからリッポンポンの色気に惹きこまれました。タンクトップ衣装でこれだけ雰囲気が変わるものなんですね。ステップシークエンスはどの選手のものよりも私の気に入った!エキサイティングで目まいがした。

羽生選手…NHK杯よりも乗っていましたね!やはり彼はある種の天才を与えられたスケーターと思います。音楽はロックでも彼の演技や滑りは実に綺麗なんですよね。男子なのに力を使っている感じがまったく無くて、スゥ~、スゥ~と流麗に演技が行われている感じです。男子では珍しいタイプと思います。



2016.12.07 | | コメント(12) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会



小高あたる様の優良フィギュア教材動画を紹介







動画、お借りしますm(__)m

ステップ・ターンの識別、スピンの識別の勉強になります。

それだけではなく、ステップ・ターンに伴うそれぞれの上半身の動かし方にも注目。上半身の動きもターンを識別するヒントになりますし、スケーターがどれだけ大変なことを行っているかを少し知ることにもなります。

他に、色々なフリースケーティングのムーブメンツ(イーグルとかイナバウアーとか)についても教えてくれます。

単にテロップで表示するよりも、演技の進行に合わせながら口頭で各ターンやスピン等の種類・名称を言ってくれる方が親しみ易いですね。

フィギュアスケートの様々な技術&ルールを知ることで、フィギュアスケートの楽しみ方が広まりますね。羽生選手の演技を見る楽しみも増えます。

しかし、「ターンの種類?そんなのウザイや。シャラクセェ」と思う人は、それはそれで自由ですし、見たままのフィギュアスケートを自分なりに楽しめば良いと思います。

ネット上には紛い物動画やトンデモ検証動画なるものが乱立し、それらを信じてしまうファンもいるようですが、本物の優れたフィギュア教材動画を制作した小高あたる様に感謝します。


☆ステップ・ターン分析の大家、ファントム様も浅田選手の演技を使って、このようなフィギュア教材動画を作ってくれたらいいのにと思いますが、如何?(^o^)
 



2016.12.07 | | コメント(2) | トラックバック(0) | ルール・採点・技術関連



21世紀の名句を2つ




幼児を持つ一人の母親の言葉。今年の流行語にもなったようですね。

「保育園落ちた日本死ね」

と、


カジノに狂って身を滅ぼした某製紙会社の元会長の残した言葉

「現世にポッカリ口を開けた無間地獄」


この二つは、川柳や狂歌には字数が合わないけど、

自由句とみれば、なかなかの名句だと思います。


某保険会社が主催する「サラリーマン川柳」の名句よりもずっと良い。


山頭火や尾崎放哉が生きていたら絶賛したんじゃないかな。


上の二つの句ですが、

短い言葉で深刻な社会問題をテーマにしつつ、

貧困な政策へ向けた激しい怒りや己の愚行に対する痛切な悔恨の情が滲み出ているのですが、

それだけではなく、

どことなくエスプリやペーソスも感じられると思いませんでしょうか?


私はせいぜい次のような迷句しか思いつかないです。

「給料上がらず賞与下がった会社死ね」


※陰のささやき:「それって、もしかすると、本人の働きが悪いからでは?」


☆番外
ニート男の迷句

「働いたら負けかなと思う」


お見事!天下無敵です(^_^;)




2016.12.04 | | コメント(5) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



私の好きなバラード







ダイアナ・ロスの名曲。

日本ではTBSドラマ「想い出にかわるまで」のテーマ曲に使われ大ヒットしました。

実にスケールの大きいバラードです。

この歌をたまに聴くと少しは前向きになれそうな心持ちがします。

しかし、和訳はいけません。

歌詞がベタな人生訓になってしまうからです。

人生訓では歌にも詩にもなりません。

こういうものはひたすら英語のまま聴いた方が有難味を感じるのです。

意味など半分も分からなくて良いのです。いや、その方が良いのです。



☆功なり名遂げた人間に高みから、「信じて生きていれば夢はきっと叶えられる」などと訓示されると、こちらは「ケッ!」としか思わないけど、ダイアナ・ロスの歌だとスーッと心に沁みて来るから不思議です。




2016.12.01 | | コメント(52) | トラックバック(0) | 音楽



樋口新葉選手に四十女が惚れた!(^_^)/




NHK杯フリースケーティング後のインタビュー記事
サイトはここです

聞き手:自分の演技に点数をつけるなら?
樋口新葉選手:自分の演技に点数をつけたらそこまでです!

いやあ~ッ!私は樋口選手のコメントにコロリと参りましたね!

インタビュアーがアスリートに「今日の出来は自己採点で何点ですか?」と尋ねるのは、ほぼ定番とも言えます。それに対して、アスリートは点数をつけるか、さあ分かりません、と答えるのが普通です。

初めて聞きました。「点数をつけたらそこまでです!」という答えは。

これ、凄いセリフですよ。

超ポジティヴというか、ポジティヴパッションというか。

それも、十五歳の女の子が。

なかなか言えないセリフです。

岡島功治コーチが樋口選手にタジタジとなるワケが少し分かるような(^_^;)

樋口選手のコメントの意味を、アレコレ説明するのは野暮なのでしません。

何かを感じ取れればそれで十分。

四十女が十五歳の小娘に完敗です。モノが違う、とはこのことか。

ところで、樋口選手の練習拠点である神宮外苑FSCで、コーチ陣のまとめ役的立場にあるのが、「豊の部屋」で有名になった樋口豊先生のようですね。で、豊先生と樋口選手とは血縁関係があるのかしら?偶然かな。


fc2c59bfs.jpg

樋口選手(向かって右端)、なかなか可愛いじゃないですか。

こういうポチャポチャっとした女の子は健康優良児そのもの。

向かって左から、松田悠良選手、韓国のチェ・ダビン選手、アメリカのカレン・チェン選手…

写真の女子選手4人の名前をスラスラと言える自分は…やはり、ビョーキか^^;




2016.11.30 | | コメント(14) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・ネタ関連



コラム二スト山本夏彦かく語りき:愚見を少々




故人となりましたが、コラム二ストの山本夏彦の著書を私は今も愛読しています。ネット上にも「名言集」があるように、なかなか痛快な主張をしていた人です。少し単純化して言えば、「古くに発明もしくは創造され現代まで生き残っているものは全て良い。新しいものはダメ」みたいな、頑固爺的な面白さもありました。保守的な論調でありながら、未来を見通していたかのような卓見も少なくありません。今でも時々読み返す度に、新たな発見があります。

山本夏彦の名言を2つ紹介しよう。


「論より証拠というのは昔のことで、今は証拠より論の時代だとは何度も言った。論じれば証拠なんかどうにでもなる」

「問答は無用なのである」



※この言葉の由来。
五・一五事件。1932年5月15日、海軍の若手将校らが犬養毅総理大臣の自宅を襲撃して暗殺した事件。犬養は「話せばわかる」と言ったが、「問答無用!」と射殺された。

ここで山本夏彦が言いたかったのは次のことだ。
自分は正しい、自分は正義であると思い込んでいる人間は聞く耳を持たないものであると。


百田尚樹が千葉大医学部生レイプ事件で「犯人は在日」の無根拠ヘイトスピーチ! しかもその言い訳がヒドすぎる
情報&サイトはここです

政治家や文化人による暴言・極言・無責任発言が跳梁闊歩しています。また、それを「辛口」「本音」と面白がり、持ち上げる風潮がメディア業界にあります。世界的には「自由度」が低いのに、国民からの「信頼度」は不思議と高い日本のメディアがポピュリズムを煽っているとも言えます。

最近の「暴言・極言政治家」(政治屋か)では、石原元都知事による多くの暴言に始まり、橋下元大阪市長がその真似をし、アメリカでは遥かに大型化したトランプ候補の出現を見た。

彼等の言動を見ると、まこと、証拠より論なのですね。


また、「問答は無用なのである」を地で行くのが安倍首相でしょう。※

※この一例として、報道より、
…安倍晋三首相は25日午後、公的年金の支給額を引き下げる新しいルールを盛り込んだ年金制度改革法案を審議している衆院厚生労働委員会で、「私が述べたことを全くご理解頂いていないようであれば、(審議を)何時間やっても同じですよ」…。

…(安倍政権は)TPPでも年金でも国民に説明しようという誠意がない。農水相発言、官房副長官発言など『予告済み』のように強行採決を繰り返す…。

トランプは「証拠より論」と「問答は無用」の両方を兼ね備えた極めて危険な人物と思います。


☆百田尚樹のように同じ右翼作家としては三島由紀夫はおろか、石原慎太郎にも劣る三流小説家は、いずれその三流小説と共に忘れられて行く存在なのでしょう。少しでも自分を立派に見せ、少しでも長く自分の名を忘れられない為には、安倍自民党政権の男妾(青島幸男談)となり、暴言・極言を吐きまくることで絶えず世間の注目を集めるのが手っ取り早いと思ったのかもしれません。その点では実に商魂たくましい小説家かもしれません。


山本夏彦が喝破した風潮は、今や最盛期を迎えているのかもしれません。

多くの人間はそんなに熱心に良識的真実を求めているわけでは無いし、ファクトチェックなどシャラクセェと思い、それよりも面白くてセンセーショナルなものを求める生き物と、山本夏彦は誰よりも良く知っている人でした。


☆「証拠より論」の一例:私見

徳永みちお ‏@tokunagamichio 2015年5月2日
9条のおかげで、日本はベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争に巻き込まれなかった。憲法9条はアメリカから日本を守ってくれる唯一の盾だった。

この呟きは、護憲派に支持される見解でしょう。
が、私は事実を軽んじた怪しい見解とみなします。

「9条のおかげで、日本はベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争に巻き込まれなかった」は、証拠が怪しく論が先行しています。

これですが、朝鮮戦争をさりげなく外しているのがミソですね。

日本は果たしてこれらの戦争に巻き込まれなかったのでしょうか?朝鮮戦争を例にとると、アメリカ軍は日本の基地を拠点にしていました。さらに、当時のアメリカGHQの要請により、日本からは海上保安庁の機雷掃海部隊からなる「特別掃海隊」が派遣され死傷者も出しました。まさに日本は戦争に巻き込まれたのです。9条のおかげもヘチマもありません。

また、イラク戦争(これはアメリカによるイラク侵略に等しい)では日本はアメリカに加担しませんでしたか?戦争に巻き込まれるとは、戦闘地域でドンパチやるだけに限定されません。イラク戦時中の給油支援であれ、湾岸戦争後の機雷掃海にせよ、日本の自衛隊が湾岸戦争やイラク戦争に深く関与していたのは事実です。自衛隊から死傷者が出なかったのは幸運でした。

従いまして、「憲法9条はアメリカから日本を守ってくれる唯一の盾だった。」も、事実からやや乖離した強引過ぎる見解と言えましょう。

これも護憲派にしばしばみられる見解ですが、日米安保や自衛隊の存在意義や貢献度を無視して、「憲法9条のおかげで日本は平和国家でいられた」と断ずるのは、まさしく、証拠より論の典型と言えるのではないでしょうか?




2016.11.29 | | コメント(6) | トラックバック(0) | 政治・社会



2016GPS・NHK杯:(完)




☆NHK杯:滑走順&リザルト
ここです

☆NHK杯:公式サイト
ここです

過去もそうであったように、私は毎年、NHK杯初日の金曜日は事前に会社から振り替え休日又は、有給を取っておきます。男女シングル、ペア、アイスダンスと、フィギュア三昧を!嗚呼、これもビョーキだな(^_^;)

●グランプリファイナル進出の争いは熾烈!
男女シングルについては、残り各3枠づつの椅子を争い、しかも、その候補となる選手達がほとんど今回のNHK杯に出場しますので、それだけでもワクワク・ドキドキします。

男子は、羽生、ブラウン、ビチェンコ、チェン、コリヤダの5人の選手の争いに。普通に予想すれば1位は羽生選手、2位がブラウン選手になるでしょうけど、ビチェンコ選手は絶好調ですし、チェン選手は4回転ジャンプの怪物ですから何が起きてもおかしくありませんね。羽生選手はカナダ大会2位でしたから、今回も2位でもファイナル進出は間違いなさそうです。

今年のNHK杯では羽生選手にどうしても注目が集まるのは仕方ないですね。果たして昨年のような神演技が見られるかどうか。難度が高い分だけ達成も難しいですが。。。

羽生選手と同期の日野龍樹選手にも注目です。今季、ジャンプが安定して来た模様です。

女子は、ポゴリラヤ、ソツコワ、宮原、樋口の4選手の争いか。日本の両選手は前大会が3位。3位と3位ではファイナル進出は微妙なライン。やはり、両選手のワンツーが見たいですね。私個人は樋口選手の初優勝を見たいです。しかし、ポゴリラヤ選手は非常に強くなりましたからね。


アイスダンスでは、現世界王者のパパダキス&シゼロン組と、現五輪王者のテサモエ組の優勝争いが見もの!そして、日本のふた組の演技も楽しみです。

●ペア・ショートプログラム
すみれ&フランシス組。高橋成美選手もそうなのですが、日本のペアはどうして女子ジャンプが弱いのかしら?サイドバイサイドの3サルコウはすみれ選手は回転不足だし、スロージャンプは転倒ですからこれでは得点は伸びませんね。3ツイストは高さがあり、オオッ!と思ったらランディングで詰ってしまい減点で、ステップシークエンスではせっかくレベル4取ったのにすみれ選手がつまづいて加点がゼロ。嗚呼!もったいない!

さりながら、この若い元気ペアはこれからグングンと伸びて行きそうな予感がしました。全体の雰囲気が良いです。すみれ選手、とても可愛いですね。年齢と共に美形になりそう。まずは、ジャンプを何とかして下さいね(^_^)/

●女子シングル・ショートプログラム
ロシア女子選手の強さが浮き彫りになったショートでした。
ポゴリラヤ選手はレイバックスピンの最後のビールマンでバランスを崩しました。彼女、時々これがあるのよね。が、さすがの貫禄です。ロシアの選手が異口同音に語るように、日本での大会は彼女達にとって如何に快いかは、演技後のポゴリラヤ選手の嬉しそうな表情や態度を見れば明瞭ですね。彼女はこんなに丁寧に観客に挨拶をするんですね。益々好きになったわ。日本のファンはどの国の選手にも暖かい声援と拍手をおくります。

ソツコワ選手はシュニトケの有名な曲(この曲の中に有名な「シュニトケのタンゴ」がある)を使用していますが、正直、このプログラムで何を表現しようとしているのか私には分かりません。全体的にはメリハリが乏しく単調な感じがします。ステップシークエンスにもそれを感じます。ともあれ、ノーミス演技ですから素晴らしいには違いありません。背が高くて手足が細長いスケーターが上手に滑ると、それだけで絵になりますね。華麗だ。

宮原選手。。ぐぬぬぬ。。。
ジャンプのミスは痛いけど、こういうことは良くあるし仕方ないです。ルッツで軸が傾くのは以前からありましたね。気負いがあったのか、ステップシークエンスでつまづいたことで、滑りのリズムが少し変わり、本人も「しまった!」という焦りみたいのがあったのかもしれません。それが次のコンビネーションジャンプにマイナス影響を及ぼしたように思いました。しかし、演技そのものは素敵ですね。

樋口選手。。うぬぬぬ。。。
演技後半に3Lz-3Tを持って来るのはリスキーですね。これを通常運転のように成功させられるのは女子ではメドベデワ選手くらいのものでしょう。さりながら、ステップシークエンスは見事ですね。ショートプログラムに限って言えば、宮原選手のそれにも劣らぬ魅力があります。樋口選手のステップ・ターンにはキレがあります。

ただ、樋口選手のスピンにはまだ課題があるように見えます。ステップシークエンスのように心の行き届いた演技をスピンにもお願いしたいです。

松田選手。。むむむむ。。。
3Lo-3Loは(誰が試みても)成功率が非常に低いから、構成を見直した方が良いと思います。松田選手は3Fもそうですが、ジャンプが少し低いのではないでしょうか?しかし、彼女は三原選手と良く似ていて滑りに癖が無く素直で伸びやかですね。涼やかな印象を残す滑りと思います。

今回の日本女子3選手の共通点は何か?分かるかなあ?(^○^)

それはネ。2Aの質が素晴らしいということ!

で、ファイナル進出ですが、日本女子は大ピンチです(-_-;)
宮原・樋口の両選手は総合得点でソツコワ選手を上回らないとヤバい!

シャートランド選手。テレビ局によって名前のカタカナ表記がチャートランドだったり、シャルトランだったり、忙しい。彼女は数年前から冒頭の3Lz-3Tがなかなか成功出来ないままです。構成を変えるつもりはないのかな?それと、レイバックスピンの中で実施するヘアカッターですが、途中でインサイドにチェンジエッジしてからの身体のグラングランの揺れ具合が以前より大きくなったようです。これではさすがに加点は貰えないです。ステップシークエンスは樋口選手に似ていて、エネルギッシュでターンのキレ味が良いですね。

スロバキアのライチョヴァー選手も、以前のカタカナ表記はラジコヴァ、ラジコワでした。今のは英語読みなのか。笑顔が素敵で演技も素敵なのですが、如何せん、ジャンプが弱い。ルッツは得意だったのですが、最近、ややミスが目立つのは高さが出ていないからでしょう。女子はジャンプの絶頂期が19才との説があるそうですが本当?


●男子シングル・ショートプログラム
NHK杯出場を楽しみにしていたブラウン選手ですが、本日はジャンプ日和ではなかったようです。残念。身体が柔らかいのですが、パワーもあります。鋼のように弾力性のある身体の動かし方が演技を大きく、そして、美しくさせますね。何度見ても惚れ惚れします。

チェン選手。4ルッツでコケたぁ~!ン?4フリップで3Tとのコンビネーションにして来たぁ~!。怪人だ!この選手、4ルッツでも4フリップでも4-3に出来るんだ。凄いとしか言いようが無いです。

田中選手、4サルコウでランディングが乱れたのが惜しかった。後は素晴らしかったですね。渾身のステップには泣けました。 ン?演技構成点の評価がさほど高くないな。どうして?どうして?誰か、教えて。コリヤダ選手はあんなに評価が高いのに。ケチンボ!!陰謀だぁ~!

日野選手、頑張りました!見ているこちらまで緊張して呼吸が困難に。ヤレヤレ(^_^;)

ヴァシリエフス選手は割と人気が高いのね。どこか赤子のように可愛いです。

羽生選手。白から薄紫の衣装に変身。お尻はパンパンです。女性の黄色い声は例のビョーキなミーハー族です。ネクラな私もミーハー族の仲間入りをしたくなります。靴の色も薄紫ですが、あれは何で覆っているのでしょうか?4Loは惜しかったですが、その後は本来の羽生選手の世界でした。氷上の千両役者への道を着実に辿っています。ショートプログラムのノーミス神演技は世界選手権用にとっておきましょう。最後のコンビネーションスピンはその入り方も含め、いつものパターンなのですが、今回はアラジンの入りで片足を突く度にギターのジャーン、ジャーン、と音ハメも完璧。恐れ入りました。

薄紫衣装は、ブルボンのルマンドだとファンが大騒ぎ(^○^)。
浅田選手の「蝶々夫人」の衣装も少しそんな色合いでしたね。

☆田中刑事選手の素敵なコメント(NHKアナウンサーによる情報)
「昨年のNHK杯を上回りたい。昨年の自分に勝ちたい」

フィギュアスケーター達は異口同音に言う。
「ライバルの誰かに勝ちたいのではなく、自分に勝ちたい」と。

私達ファンはややもすれば選手同志を比べてアレコレと論評したがるものですが、それは選手達の心とは全く違うのですね。選手達がライバルに勝ちたいと全然思っていないとか、選手同志を比較することが絶対に悪いとか言っているのではありません。ただ、フィギュアスケートという競技の本質と選手達のモチベーションの基本的なあり方をサジェスチョンしている例として田中選手の言葉を挙げました。


☆国旗を持ち込むなら出場選手全ての国の国旗を用意してくれ!と言いたくなります。演技終了後、ラトヴィア、イスラエル、カザフスタン、韓国、スロバキアの国旗をかざす人の数が極端に少ないのは、逆に選手達に失礼じゃないでしょうか?国旗は応援バナーとは意味合いが違いますよ。


●女子シングル・フリースケーティング
ポゴリラヤ選手にとって今年の札幌のNHK杯は心から楽しめたのではないでしょうか。彼女の気分が良いであろう事は表情や仕草を見ていると分かるような気がします。

地元ロシアの会場よりも日本の会場の方が彼女への声援が多いのでは?(^o^)

ポゴリラヤ選手のステップシークエンスを見ていると、どうしてステップを「滑る」とは言わず、「踏む」と言うのか、その理由を分からせてくれる。スケート靴のブレードで氷を踏み、押している…まさしくそのようなステップでした。

見た目は頼りなさそうなお顔をしていますがソツコワ選手も強いですね。衣装と選曲は彼女の雰囲気に合っていると思います。演技が全体的に単調な印象を受けるのはショートプログラムと同じです。しかし、ケチをつける?とすればそれしかありません。素晴らしい演技!

宮原選手の演技を見ていたら、「剣は敵を斬る物に非ず、己の心の非を斬るにある」なんて言葉を思い出した。活人剣だ。柳生新陰流の極意は構えが無いことにある。太刀筋は自在に転変す。宮原連也斎はフィギュアの奥義を極めんと明日からも精進の山籠り、いや、リンク籠りの日々が続く。

松田選手。2A-3T-3Loという変態的コンビネーションは決まれば痛快です。ジャンプ構成という点では男子のようなエキサイティングなものが無い女子にあっては貴重。ただ、なかなか成功は難しそう。3Lo-3Lo共々、こうした独自系に拘るか、それとも、オーサーコーチ流に完成度と勝負に拘るのか、それが問題だ。

勝気そうな樋口選手ですが、リンクではとても緊張していたように見えました。後半、疲労が出て持ち味のスピードが少し落ちたように見えます。フィギュアスケート女子シングルは今や、15才という年齢で表現力、表現力と、意識し、表現技術を磨かなくてはならない時代なんですね。なかなか厳しい世界です。樋口選手のことだから4位はとても悔しかったでしょうね。ファイナル進出も逃しましたし。悔しさをバネに頑張って!


●男子シングル・フリースケーティング
羽生選手。オーサーコーチは分かっているわ!今はこれで上出来。ピークは世界選手権!
4回転ジャンプの中では、4Loが一番カッコ良く見えます。羽生選手だからかな?いや、女子でも長洲選手やライチョヴァー選手が鮮やかに決めた時の3Loもカッコいいです。右膝、右足首のバネを生かしてグィンと跳んでいる!という感じがカッコいいと映るのです。ループジャンプって良いなあ。

田中選手、初の表彰台おめでとう!大器晩成型のデカ君がフォースの覚醒だ!(^o^)。世界選手権の3番目の出場枠は、田中選手と無良選手の争いになるのかな。

失敗だったけどコリヤダ選手の4ルッツはいずれ成功しそうですね。今大会ではミスが目立ちましたが、コリヤダ選手はとても期待出来そう。あの強気な面構えが良い。滑りも良い。

ネイサン・チェン選手をちょっと見なおした。何て言うと偉そうですが、4回転ジャンプのことではなく、彼のスピンやステップの上手さや最後までスピードが落ちないスタミナのことです。末恐ろしいスケーターですね。4ルッツで転倒してセカンドジャンプの3Tを跳べなかったら、次の4フリップに3Tを繋げるなんて…普通の3回転ジャンプや3Aに繋げるより遥かに難しいでしょう…凄い能力ですよね。


●アイスダンス・ショートダンス
解説の宮本賢二さんとアナウンサーの組み合わせが良かったと思います。技術解説の難しいアイスダンスで、限られた中での簡潔な説明。アイスダンスの急所がどこにあるのか分かります。

トップのアイスダンサーになればなるほど、スピードや伸びやかさ、エレメンツからエレメンツへの流れのスムーズさが違うのが分かるような気がします。

ルール変更で再びノンタッチステップシークエンスが復活したのですね!嬉しいなあ。ステップ・ターンの見せ場ですからね。テッサ・バーチュー&スコット・モイヤー組のステップシークエンスはやはり超魅力的!しかし、このカップルはどうしてかそれほど日本では人気が無いみたいね。美男美女だから親しみが湧き難いのか?

●アイスダンス・フリーダンス
イタリアのカペラノ組の「チャップリンメドレー」は実に楽しかった~!役者やのォ~!ガンガン前進する高速ツイズルも健在。げッ!ファイナルは逃したのかぁ、残念。しかし、カナダのウィーバーポジョエ組もファイナルは逃している。アイスダンスの世界も競争が熾烈ですね。

☆男女シングル・ファイナル出場選手
女子シングル
宮原、メドベデワ、ラジオノワ、ポゴリラヤ、ソツコワ、オズモンドの6選手。辛うじて日本はゼロを免れた。テレビ朝日もホッとしているでしょうね。アメリカはゼロか。来年は6人全員がロシア女子なんてこともあり得るのかな(^_^;)。あり得ますね。まだまだジュニアにも強い選手がいますし、シニアにはトゥクタミシェワ選手もソトニコワ選手もいます。日本女子も頑張っていますが、ロシア女子と比べると…ちょっとネ(-_-;)。

男子シングル
羽生、宇野、フェルナンデス、パトリック、チェン、リッポンの6選手。こちらはアメリカ2名でロシアはゼロか。4回転ジャンプ全盛の時代に、ショートプログラムで唯一人4回転ジャンプを跳ばないリッポン選手がファイナルに出るとは、何と素晴らしいことか!


☆民放ならまだしも、なんで浅田舞さんを出すかねェ、NHKさん。オイ?それくらいだったら、なんで安藤美姫さんを呼ばないのかなあ?彼女の方が遥かに良い解説をするのに。2度の世界女王になった人ですよ。まあ、その辺りの裏方の事情は分かりませんが。スケート連盟副会長の荒川静香さんは安藤さんと親しいのですから、強く推してよ。って、ちょっと贔屓が過ぎるかな(^_^;)。

☆日本の観客の手拍子が、「芸術的」。テンポが速くなればすぐに手拍子のテンポを速め、曲想が変わるとピタッと手拍子を止める。この阿吽の呼吸はお見事!



2016.11.25 | | コメント(38) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会



人は誰でもビョーキ持ちだ・愚見を少々




人間には医者の治療を要する「病気」とは異なる、「ビョーキ」というのがあります。ある種の習慣や癖がそうです。また、仕事や趣味の世界で正常ではなく異常に近い考え方をしたり、行動を取る人間がいます。もちろん、犯罪ではなく、人に害を加えない範囲でのお話です。

ギャンブル好きは男性に多いビョーキですが、女性には別のビョーキがあります。

私の知人にこういう女性がいます。彼女は小学校6年生と中学2年生の男の子がいる立派な主婦です。旦那の稼ぎだけではちょっと苦しいので自分もパートで共稼ぎもしている働き者でもあります。ところが驚くことに、台所の壁にキムタクの写真が2枚貼られているのです。彼女はキムタクの大ファンで彼の写真を毎日見てはウットリとするのです。2人の息子を持ついい歳した主婦が、もう、これはビョーキと思います。旦那はどんな気持ちでいるのかしら?

母によると今朝のNHK番組で羽生選手のファンだという中年女性が登場していて、その女性は広島から競技会場の札幌まで旅費・宿泊費計10万円と、羽生選手の応援バナー製作費に2万円をかけていると。しかも、羽生選手の出場する大会は全て観戦するのだとか。大きなお世話でしょうけど、彼女にも旦那もいれば子供もいるでしょうに、いったい、どんな生活をしているのかしら?と、他人事ながら心配になってきます。

この手の女性もビョーキだと思います。これら二人の女性は、いわゆるミーハー系のビョーキだ。ミーハー系はどちらかと言えば、行動的でネアカなタイプに多いようです。どこでどうやって情報を得たのか、応援選手やタレントの宿泊先まで調べ上げたり、いつ、どの飛行機に乗り、何時に羽田に着くかを知り、ちゃーんと「お迎え」に行くのです。

彼女たちにとって、楽しみの一つは、選手やタレントと握手をしたとか、色紙にサインを貰ったとか、ツーショットで写真を撮ったとか、それらの「実績」を、知人・友人に見せびらかし、自慢することにあります。自分が会話の中心になれます。もちろん、罪は無く、他愛の無いことですが。

クラシック音楽ファンにもこの手のビョーキの中高年女性がいます。自分の大好きな指揮者や演奏家であれば、ドイツのバイロイトにまで行って、上演に4晩を要する壮大な楽劇「ニーベルングの指輪」(ラインの黄金、ワルキューレ、ジークフリート、神々の黄昏)を全て観て来る女性がいるのです。そして、帰国してからは、このことを周囲に自慢するのが、彼女の楽しみなわけです。

私はこれらの中高年女性のビョーキには呆れるのですが、反面、羨ましさや妬み、劣等感を覚えることは否めません。私にはそれだけのお金も無ければ、飛行機恐怖症で海外にも行けないし、特定の人気タレントやアスリートや芸術家にとことん惚れ込むだけの熱い心も無く、即実行に移すだけの意志も行動力も無いからです。

私にもビョーキが二つ、三つあります。フィギュアスケート好きと言っても、特定の選手を追いかけるのではなく、フィギュア関連の本を30冊は読み、ISUルールを調べたり、教則本的動画を何度も見たり、鉛筆ナメナメ書き込みをしたり等、一定の知識を得、そして人並み?にはフィギュア観戦もし、ジャッジだか評論家にでもなった気分で選手それぞれの演技について、偉そうに講釈を垂れてみせる。これは、ネクラなタイプにしばしば見られるお調べ系のビョーキだと思います。人気アスリートのサインを見せびらかすよりも、講釈を垂れる方が人からの反発を招きやすいかもしれません。

お調べ系のビョーキは、歴史好きにもいますね。戦争を知らない世代なのに、太平洋戦争(アメリカとの戦争)にめちゃくちゃ詳しく、軍艦や軍用機の種類やそれぞれの名称や機能的特徴まで知り尽くし、真珠湾攻撃~ミッドウェイ海戦~ガダルカナル島沖海戦~マリアナ沖海戦~レイテ海戦までその内容も調べつくしている。本棚には戦記ものがズラリと…これはさすがに男性が多いようです。戦艦の写真を見ればすぐに、「これは長門、これは伊勢、これは金剛」と、私の全く知らない戦艦の名前がずらずら口に出て来るのですから、もう、驚くやら、呆れるやら。これはかなりの重症と思います。


☆ミーハー系、追っかけ系のビョーキの例に、天皇・皇后を中心とした皇室ファンも。遠くからわざわざ御静養先の那須まで出かけて来て、両陛下に日の丸を振ってワーワーやるのが楽しみだという女性がいます。沿道で日の丸を振っている女性は地元の人達だけではないのです。

こちらの女性のタイプは、人に傷つきやすく、惚れやすく、人に尽すタイプに多いのではないでしょうか?そして、一人でいることに耐えられず、グループで行動する方が好きなタイプか。

☆お調べ系、ネクラ系のビョーキの例に、収集狂や整理整頓狂も。切手のコレクションはその典型。女性の場合は帽子、カップやスプーン等のコレクション狂がいます。食器棚、本棚では、食器や本を定規で測ったように並べておかないと我慢出来ないタイプがいます。例えば、本棚は本のサイズ、ジャンル、作者毎と、キチンと綺麗に正確に並べられています。本も新品のように手垢一つ無く綺麗な状態です。もちろん、本棚自体もチリ一つ無いくらいに完璧に拭き掃除されています。他人が無造作に一冊取り出し、ペラペラ捲ったり、適当な場所に戻そうとすると、怒りだす人がいるのです。

こちらの女性のタイプは、人よりも物に惚れ込みやすく、人は人、自分は自分、というタイプが多いか?そして、どちらかと言うと人間嫌い(男性は好きだが)で、グループ行動が苦手。

☆女子校生がタレントに夢中になったり、男子校生が鉄道オタクなのはさほどビョーキではない。中高年になっても女子校生と同じレベルの行動を示すのであればビョーキと言えます。なまじ女子校生よりお金を持つ分だけビョーキが重い。

☆追っかけタイプ、といえば他愛無いと思うかもしれませんが、これはストーカー行為スレスレとも言えます。女子高生がカッコイイ同級生や先輩の男の子の家まで追っかけ、自宅を確認し、何か用事を作っては会いに行くのも、ストーカーの初期症状とも言えるでしょう。ある男性に言わせますと、女の子に追っかけられるのはゾッとする、だと。

女性が男性に追っかけられるのは、「怖い」となり、男性が女性に追っかけられるのは、「ゾッとする」です。
「怖い」と、「ゾッとする」とでは、ニュアンスがかなり異なるようです(^◇^)



2016.11.25 | | コメント(26) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



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プロフィール

片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者アラフォー熟女ですが、よろしくお願いします。
最近は体力をつける為に、休みの日はえっちらおっちらとミニハイキングに勤しんでいます。

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